逆転のジロと『水魔』の話

2023/5/26 Fri

反省

今年の『ジロ』は盛り上がりに欠けるという記事を書いたばかり.

イマイチ盛り上がらない今年の『ジロ』

その舌の根も乾かぬうちにだが,その夜に中継された第18ステージはなかなか見ごたえがあった.

グランツール後半の山岳ステージにありがちな,先頭と集団(総合)で2つの戦いが勃発.

まずは先頭,つまりステージ争い.

ああ,ピノ...惜しかった.
思えばKazchariがロードレースを観るようになった2013年ではまだ新人.
全フランス国民の期待を一身に背負い,多大なプレッシャーの中で走り続けたその姿は,どこか痛々しい.
同じくフランス人のバルデも似たような境遇かも.

思い出すだけでも,下りでペダルが地面に接地して落車,蜂にさされる,第一ステージからゴール手前3km寸前での落車,膝をハンドルにぶつけてリタイヤ...
つい先日も怒りにとらわれて駆け引きを放棄,最後に伏兵に抜かれてしまう...あれ,今回も同じ?

ついでに,プライベートではヤギを飼っていることを散々フィーチャーされる心優しき漢.

栗村さんイチオシの,そんな人間味あふれるピノも,今シーズンでの引退を発表しているらしい(フランス選手権で勝てば撤回?).
そんな苦労人のピノに,ぜひとも,このステージで勝ってほしかった.

つーことで,ゴールシーンではタブレットの前で久々に叫んでしまった.
なんとか山岳賞は取れそうだし,今夜の第19ステージも動くか?

最後まで争ったザナも,プロチームからワールドチームに移籍し,イタリアチャンピオンジャージを着ている猛者.
しかも勝てばグランツール(しかもジロ)初優勝.
そら気合入るわな.

総合争いでは,第16ステージで活躍したアルメイダが不安の残る失速.
数年前のクイックステップ時代だったか,これ以上ない苦痛を浮かべた表情のまま,ペース走で山を淡々と登る姿が印象的.
その頃に比べると随分顔つきが変わった.
ヒゲ生やしてるし.
それでもまだヤングライダー.

調子いいのか悪いのか,謎に満ちた漢,ログリッチがやっと前に出た.
何か,かつてのキンタナの様なキャラづけになっている.

そして安定のG
マリア・ローザインタビューで「誕生日おめでとう」と言われた後,インタビュアーに「あなたも誕生日でしょ,おめでとう」と返したので吹いた.
真面目な顔でギャグを言う,それがG

ガンナゲイガンハートもいない中でこのポジション.
もし優勝すれば,ジロの歴代最長年齢になるらしい.

こういうのええね.
いわゆる中年の星.
マリアローザの表彰台で,同じく壇上に上がっていたニバリと握手(&写真撮影)シーンも泣ける.

つーことで,Kazchariは残りのステージもGを応援します.bet.

そやけど,やはり10年観続けていると,選手の入れ替わりに時代の流れを感じるね.
選手も変わり,チームも変わり,機材も変わり,戦術も変わる.
実に面白い.
単純に見えて多重的な見方ができる,それがサイクルロードレース.

なんで日本ではあまり人気がないんやろ?

ああ,一緒に住んでいる(ラグビーヲタの)ヨメさんもチャリレースに全然興味ないしな,そういうもんか.

最後におまけ.

諸般の事情でしばらく視聴できなかった『水星の魔女』第18話をようやく観た.

スレッタがひたすら可哀想.

とは言え...グエルやミオリネも,スレッタを解放するためにあのような仕打ちをしたわけで,今回に至っては“ボスキャラ”プロスペラさえも,やさしい(?)言葉をかけていた.
ただ,それがわかっているのは視聴者のみ.メタな構成だ.
ただ1人,“またしても何も知らないスレッタさん”なのである.

あれ? この状況ってどこかで見たような...って,『エヴァQ』のシンジくんと同じやん!
ってことは,ラストはハッピーエンドになりそうな気がしてきた.

今のところ,唯一の救いは地球寮のみなさん.
懺悔室(?)の仕掛けには笑った.

この脚本家には『ルルーシュ』という,何とも言い難い終わらせ方をした前科があるし,まだ油断できんけどな.

さぁ,今から『ジロ』第19ステージ観るか!

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