『マラヴィータ』を観た~面白くないわけがない

2021/12/3 Fri

このメンツでこの設定!

Amazon Prime Videoにて「もうじき見放題が終了する作品」として上げられていたのが,この作品~『マラヴィータ』(Malavita)である.

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2013年公開の作品で全くノーマークだったが,ザッピング中,評価が高いこの映画が目に止まった.
デ・ニーロとトミー・リー・ジョーンズ? 監督がリュック・ベッソン? 面白くないわけがない!
あらすじをザッと読み,一昨晩,昨晩とZwiftの友に選んだ.

フレッド・ブレイクは泣く子も黙る元マフィアで、家族ともどもFBIの証人保護プログラムを適用され、偽名を名乗って世界各地の隠れ家を転々としてきた。そんなワケあり一家はノルマンディーのコミュニティーに溶け込もうとするが、かんしゃく持ちのフレッドは事あるごとに昔の血が騒ぎ、妻マギーとふたりの子供も行く先々でトラブルを起こしてしまう。やがてフレッドに積年の恨みを抱くマフィアのドンが、彼の居場所を突き止めて恐怖の殺し屋軍団を現地に派遣。かくして“ファミリー”VS.“ファミリー”の仁義なき壮絶バトルの火蓋が切られるのだった・・・!

以下,ネタバレ.

大爆笑しながら視聴.
コメディ映画である.
それもかなりブラック寄り.
真面目に冷静に観たら,この主人公一家,全員ヒドすぎる.比較的マシなのは姉?

まず父親のデ・ニーロはちょっとでもバカにされるとブチ切れる.
衆人環視だとかろうじて我慢しているが(妄想の中ではしっかり惨殺),誰も観ていない環境だと相手が気の毒.
バットでバキバキ,ハンマーで追加,クルマにつないで引きずり回す...

母親のミシェル・ファイファーもヒドイ.
アメリカ人をバカにするフランス人のスーパーを”爆破”する.

中学生?の息子は非常に頭が良いが,それを全て悪事に使っている.
脅迫,買収,偽造,窃盗...

高校生?の娘もキレやすくて暴力的.
ただ年上の数学教師への恋は一途.

まぁ,その暴力の原因の一助となってしまう,リュック・ベッソンのフランス自虐ネタが面白い.

ちなみに「マラヴィータ」はイタリア語で「裏社会」という意味らしい.
一家の愛犬の名前でもある.
本編では,証人保護プログラムであることは明確には言及されていなかったので,あらすじを読まずに見ると,最初は混乱するかも.

作中,一番笑ったのが,映画上映会にコメンテータとして招待されたデ・ニーロのシーン.
上映予定の映画がトラブルにより変更されてしまった.
おっ,これ絶対に『ゴッドファーザー PartII』が来るやろ!と思ったら,残念『グッドフェローズ』でした!(似たようなもんか).

グッドフェローズ 4K ULTRA HD&ブルーレイセット(2枚組) [Blu-ray]

これもまた,デ・ニーロ主演のマフィア映画である.
そう『マラヴィータ』はまさかの『グッドフェローズ』の続編だったのだ!
ちなみにこの映画の製作総指揮はスコセッシ.
セルフパロディだったのか.

おっ,この構図って『キング・オブ・コメディ』『JOKER』の関係性に似てるなぁ.

『キング・オブ・コメディ』を観た

デ・ニーロのシリアス解説がやがて爆笑コントになっていく.
映画ではここの過程が端折られていたように思われる.もったいない.

一家が色々やらかして,そろそろ次の町に動こうとするころ,”んなアホな的”偶然が偶然を呼び,マフィアの殺し屋たちに居場所がバレてしまう.
そして,上映時間残り20分でラストバトルに突入!

ここが意外に短くてあっさり.
もうちょっと盛り上げてほしかったな.

しかし...とうとう正当防衛とは言え,子どもたちが殺人に手を染めてしまった.
悪ガキではあるが,これまで殺しだけは避けていたはず.
しかし,ヤッてしまった.
これからもずっと”マラヴィータ”で生きていくことが決定した.
そう考えるとバッドエンド.
コメディ映画のはずだが,ほろ苦い終わり方である.

そして,肝心の大ボスは刑務所で生きている.
通常であれば続編(完結編)が作られそうなモノだが,公開後8年経過した今でも音沙汰なし.
大コケしたか?
まぁ,これはこれでまとまっているけど.

つーことで『マラヴィータ』,登場人物ほぼ全員がヒド過ぎて笑えます.オススメです.

物欲まみれ?いや必需品です~『Fire TV Stick』購入

2021/11/30 Tue

さすが新型.

iPhone11 Pro

今や月に一度開催されているAmazonのポイントアップセールだが,「Black Fridayセール」は別格.
ポイントアップはもちろんのこと,高値だった商品の割引率がエグい.
年に一度のお祭りである.
特に安くなるのがAmazonブランドのガジェット類.

11/26のセール開始直後に購入したブツが色々届き始めた.
今回のセールは長いので,前半に生活消耗品のまとめ買い,ギリギリまで待った上で後半に”サンタさん”関係を購入予定(12/2はおもちゃのセールらしい)

感謝 の 珈琲 福袋(冬・Qホン・Qコス・Hコロ) <挽き具合:豆のまま> 加藤珈琲店

キャピタル シングルオリジン モカ 60g入り瓶

コーヒーと同時に届いたのが『Fire TV Stick』である.

Fire TV Stick – Alexa対応音声認識リモコン(第3世代)付属 | ストリーミングメディアプレーヤー

通常¥4,980がセールで¥2,480である.安い!

実は『Fire TV Stick』を購入するのは初めてではない.
2015年発売の初代モデルをこれまで使っていた.
用途は,TVやモニターに接続しての「Amazon Prime Video鑑賞」.

その後「4K有機EL-VIERA」を購入.

有機ELテレビを購入~Panasonic VIERA TH-55HZ1000

最近のスマートなテレビはデフォルトでAmazon他の配信サービスにつながるので,Stickはモニター接続専用となり,もっぱらZwiftの友として運用していた.

しかし,そのStick,このところすっかり調子が悪くなっていた.
「頻繁に回線が途切れる」「表示が遅い」「激しい場面でのブロックノイズが激しい」など.

だましだまし使っていたが,今回のセールで爆安になっているのを発見.
ついにポチった.
さて,6年ぶりの新型.その性能を見せてもらおうか!

iPhone11 Pro
iPhone11 Pro
iPhone11 Pro
iPhone11 Pro
iPhone11 Pro

2台目なので,説明書を見ずともサクサクとセッテイング.
購入時に,アカウントを引き継ぐように指定していたおかげで,ホンマ,モニターに挿して起動するだけで,ほぼ全てのセッティングが終了.
Wifiすら勝手につながった.
ソフトウェアのアップデートに少々時間がかかったけどな.

さて,その性能は...はい,確実にアップしています.
やはりデジモノの5年は進化が凄まじい.

まず,明らかに画像の鮮明度が上がった.
4Kモニターじゃない同じモノなのに全然別物.不思議だ.
セットアップの途中に,モニターのメーカーを指定する項目があり,うちの「BenQ」もしっかり表示されていたので選択.
最適にチューニングしてくれたようだ.これが良かったのだろうか.

もちろん.カーソルもカチカチ動く.
読み込み速度も向上,ブロックノイズも減少.正に良いとこだらけ.

唯一の不満点はリモコンの形状.
旧型に比べ,背面のRがきつくなった,つまり丸くなったので持ちにくい.
実際,いつものリモコンのつもりで握ったら,落としてしまった.

つーことで,初代『Fire TV Stick』ユーザーは,買い替えてみてはどうでしょうか.
おすすめです.

Black Friday セールは12/2まで.急げ!(たぶん,続くクリスマスやら年末年始セールでも安くなるような気がするけど...ボソ)

iPhone11 Pro

『セデック・バレ』を観た~台湾人って誰のこと?

2021/11/29 Mon

これも全てヨシムラってヤツのせいなんだ...

家事をしながらのYouTube視聴がすっかり習慣づいてしまった.
観れば観るほどGoogle先生がこちらの好みを分析し,次々とオススメ関連動画を表示してくる.
これははまるわ.アカン.
ホンマ,こんな超便利機器&インフラが学生時代になくて助かった.
全く勉強にならん.
実際,うちの職場の学生もネットの主な使いみちは文献検索...ではなくて,YouTube視聴が圧倒的.

それはさておき,先日,歴史解説つながりで「霧社事件」に関する動画を視聴した.

おなじみの霊夢と魔理沙ですな.
「へぇ,こんな凄惨な事件があったんや.知らんかった」と,さらにWikipediaで詳細を検索.

霧社事件

衝撃的な事件なのだが,その知名度があまりにも低い(オマエモナー).
なんらかの政治的意図が働いているのだろうか.

しかし,2011年に台湾人監督で映画化されているとのこと.
日本公開は2013年.全く知らんかった.
これは観たいと思い,ダメ元で「Amazon Prime Video」で確認.
なんと! サブスク配信されていた.

その名は『セデック・バレ』(”真の人”という意味)

よくよく確認すると,この映画は第一部「太陽旗」第二部「虹の橋」の二部構成になっており,それぞれ144分と132分,つまり計4時間36分の超大作であった.
ちなみに長時間で有名な,あの『アラビアのロレンス』ですら3時間42分だッ!(超名作だがな)

セデック・バレ 第一部:太陽旗(字幕版)

以下,あらすじ.

台湾中部の山岳地帯に住む誇り高き狩猟民族・セデック族.その一集落を統べる頭目の子モーナ・ルダオは村の内外に勇名を轟かせていた.1895年、日清戦争で清が敗れると,彼の暮らす山奥にも日本の統治が広がり,平穏な生活は奪われていく.それから35年,頭目となったモーナは依然として…

全然あらすじになっていないが,まぁ良い.
例によって,Zwiftしながら,4回ぐらいに分けて視聴.
さすがに分割視聴すると,それほど長さは感じなかった.
劇場で観た人は大変やったかもしれん.
いやいや,こんな凄まじい映画があったとは...

例によって評論・考察サイトの類は読まずに以下,感想.

面白いです.
後半の長過ぎる(クド過ぎる)点を除けば.

かなり史実に忠実に作られている(と思う).
お笑いシーンは一切ナシ.

なぜか動物(シカなど)がCGで表現されており動きがぎこちない.愛護団体対策だろうか.
その代わりと言ってはなんだが,人の首はポンポン飛ぶ,リアルな流血シーン満載.
そらそうだ,彼ら先住民族は,日本統治前はいわゆる首狩り族だった.

一部,アイヌ文化との類似性が気になる.
既婚女性の口の周りの入れ墨とか.
狩猟民族の生活は似てくるのだろうか.
それとも海洋交流があったとか.
こういうの調べたら深みにはまるんやろな.

太平洋戦争モノの映画における日本軍の描き方は変なモノが多い.

『パールハーバー』は言うまでもなく,リアル路線と言われた『シン・レッド・ライン』でも首をかしげるセリフやシーンがある.
何やら得体のしれないモンスターとしての描写は,ベトナム戦争映画のベトコンと通ずるものがあるな.
一番よくできていたのは『硫黄島からの手紙』か.
主人公のジャニタレが妙に現代人思考なのは,おそらく観客の感情移入を促すためと好意的に解釈.

一方,観たことはないが,隣国のいわゆる”反日”映画って,内容がめちゃくちゃ.史実捻じ曲げまくりというか,つっこみどころ満載と聞く.

この『セデック・バレ』はどちらでもない.
確かに日本兵や警官は悪役である.
高圧的,差別的,嗜虐的という描写もちゃんとある.
しかし,「ああ,たぶんそうやったんやろな」という説得力,リアリティがある.
ちゃんと,軍人の中にも理解のある善人もいるし.
日本人の俳優(安藤政信,他)も使っているので,日本人の言動や日本語表現も含め,整合性のある映画になっている.

この映画の最大の特徴は「抗日映画ではあるけど,反日映画ではない」ということ.

植民統治のメリット(文明の享受),デメリット(文化の剥奪)はともかく,暴動のきっかけは互いの無理解にあった.
ヨシムラがもう少し,社(村)の人と馴染んでたらなぁ...

確かに第二部の日本兵は,作劇的にしかたないとは言え,いくらなんでも弱すぎ.ハリウッド的な絵面や演出は悪くないけど.
毒ガス使用など,真偽が定かでないシーンに対して,Right Wingの人が激怒するかもしれないが,極めて公平な視点で描かれていると思う.

日本人には「霧社事件」は全然知られていないが,台湾では誰もが知る有名な事件らしい.
そして,台湾と言えば世界有数の親日国である.
過去にこのような凄惨な歴史があったにも関わらず,今ではそれを乗り越え,(某隣国と異なり)官民ともに良好な関係を築けている...と考えると素晴らしい話に思えるが,待てよ...台湾人って一体誰のこと?

映画に出てくるセデック族他の先住民は,顔つきからして海洋アジア,マレー系の顔立ちをしている.ようするに”濃い”.
しかし,一般に台湾人として想像するのは大陸系の漢民族フェイス.

そこで,現代の台湾の人口比率について検索してみた.

【実は多民族国家】台湾人の内訳とインバウンド集客時における注意点。

先住民族の割合は,今ではわずか2%に過ぎないらしい.
ということは,ほとんどの台湾人にとって『セデック・バレ』に描かれた先住民族への差別や抑圧は他人事なのだろうか?

まとめると,第一部は傑作.
むしろ,運動会襲撃後,ぼんやりと空を見上げるモーナ・ルダオの顔のアップで終わっても良かったほど.
第二部は少々蛇足感(2時間越えやけど)あり.ただし様々な方面に決着をつけたのは確か.終わり方がひっぱるひっぱる.

いずれにせよ『セデック・バレ』,おススメです.

ちなみにKazchari家は,2014年に家族4人で台湾旅行したことがある.
当時は旭川-台北の定期便が飛んでいたのだ.
台湾の人たちは子供に,やたらやさしかったなぁ.ビックリした.

OLYMPUS OM-D E-M5 / 2014年1月12日撮影 日本語だらけ...
OLYMPUS OM-D E-M5 / 2014年1月13日撮影

『南の島の大統領』を観た~モルディブの思い出

2021/11/10 Wed

個人の力で世界は変わるのか.

南の島の大統領 -沈みゆくモルディブ-(字幕版)

新コロのせいでここ最近海外に渡航できていない.
となれば,過去の訪問先に関する映画でも観て思い出に浸りますかぁ...と思って観たこの映画,見事にテンション・ダウン系でした.

モルディブは,この世の楽園と称されるインド洋の島国.
Kazchariは1994年と2011年の2度,訪れたことがある.

噂にたがわぬ,それはそれは美しい国である.
日本でもハネムーン先の候補によく挙げられる.

1994年,最初の訪問時はモルディブが目的地ではなかった.
元々は南インド旅がメイン.
まずはカルカッタ(コルカタ)からスタート.
数日後,列車にてマドラス(チェンナイ)へ移動.

インド経験者ならわかると思うが,いわゆる“インドらしさ”は有名な観光地が集中する北部に凝縮されている.
とりわけ「ボラれた」「騙された」などのトラブル系に関しては北インドの圧勝.
バナラシ,アグラ,ニューデリーとかは地名を思い出すだけで腹立たしい...ってそれが“らしさ”でもある.何もかもみな懐かしい.

その点,南インドは違っていた.
一言で表現するなら平和で紳士的.
北で散々お見舞いされながらも身に着けた料金交渉術が,南では全く役に立たない(いい意味で).
タクシー料金も固定,宿代も食事代も固定.
ボラれているのではない.普通にfixed priceだった.
駅でもバス停でも客引きが寄ってこない.
米中心の食事も美味いし,人もおだやかで親切.
これは後年,スリランカに行った時も同様に感じたので,大陸の南地域はそういう基質の住民が多いのだろう.

それはさておき,インド大陸南端に近いトリヴァンドラムという町を散策中,旅行代理店に貼ってあったモルディブの観光ポスターに目が留まった.
美しい写真であった.
そしてこの町から往復US$100で飛べるとのこと.
これは安い.
それまではモルディブなんて,バックパッカーに無関係な国と思っていたが,
これは面白そうと行ってみることにした.

有名な話だが,モルディブは島ごとに機能が分散している.
ざっと分けると空港島,首都マーレとなる行政島,リゾート島,ローカル住民島そして無人島である.

で,インドからあっと言う間に着いた空港.
宿も何も決めていない客はめずらしく,かつインドからの入国ということもあり,めちゃくちゃ怪しまれた.久々の荷物総チェックだった.

スタンプをもらってロビーに出ると旅行代理店のカウンターがあった.
よくわからないまま食事付きのリゾート,一泊US$60に決める.
ちなみに前日は1泊60インドルピー(約¥600)の宿に泊まっていたのだが.

空港島からはボートで島まで移動.
それほど離れていなかった.
宿はコテージタイプ.
目の前は白い砂浜と青い海.
いや,ただもうびっくりするぐらい美しい風景で,正に天国(あれですよ,炭治郎の深層みたいな).

計算外だったのは、このリゾート島の客はドイツ人オンリー.
レセプションの表記もドイツ語オンリー.
知らなかったが,モルディブには1島1リゾートおよび(場所によっては)1島1国という法則もあるようなのだ.
もちろんスタッフに英語は通じたので問題ない.

ここで人生初めてのスキューバダイビングにチャンレンジした.
いきなりモルディブ・ダイビング.
初心者ドライバーが「いきなりベンツ」に乗るようなものである.
体験なのでそれほど深いところまで潜れないが,逆にそれが良かったかも.
陽が差すサンゴ礁にカラフルな小魚の群れ.
カメラも何も持っていなかったが,あの海は今でも鮮烈に覚えている.

となれば,帰国後直ぐにライセンス(Cカード)を取得して,ダイビングにはまりそうなものだがそうはならなかった.
本格的なダイバーデビューは,約10年後にジャマイカで,ということになる.
最初が良すぎたのだ.

時は流れて2002年.
青年海外協力隊の派遣前訓練のためKazchariは長野県駒ケ根にいた.
訓練時間のほとんどは現地語の取得に費やされる.
入所早々の選抜テストによって,まずクラス分けされた.
Kazchariの派遣先ジャマイカは英語圏なので英語クラス.
全部で8クラスだったかな? 上から4番目のクラスだった.
その時,一緒になったのが「職種:音楽」としてモルディブに派遣予定のIくんだった.
確かまだ現役の音大生ではなかったかな?
20年前ではあるが,ほぼ毎日顔を合わせていただけあって,今でも顔を覚えている.
モルディブの隊員OBから「あそこで2年も過ごしたら人間ダメになるよ~」と散々脅されていた.他にもモルディブの食事は「カリー」「カツオ・カリー」しかないとか...
今どうしているのだろう.無事,音楽教師になれたのだろうか?

さらに時は過ぎて2011年.
既にガチ・ダイバー(フォト派)に進化していたKazchariは,満を持してモルディブ・ダイビングクルーズに参加.
以下,写真をいくつか.

OLYMPUS E-5 / 2011年10月撮影
OLYMPUS E-5 / 2011年10月撮影
OLYMPUS E-5 / 2011年10月撮影
OLYMPUS E-5 / 2011年10月撮影
OLYMPUS E-5 / 2011年10月撮影
OLYMPUS XZ-1 / 2011年10月撮影
OLYMPUS XZ-1 / 2011年10月撮影

ジンベイ・スイムを経験できたり,ローカル住民島,無人島に上陸できたりとこれはこれで楽しかったのだが,気づいたこともある.
モルディブ行くなら,クルーズではなく島リゾート滞在が良い.
クルーズの場合,深場にてマンタやジンベイなどの大物狙いポイントに行くことが多い.
Kazchariはサンゴ礁に群れるハナゴイ,岩場やイソギンチャクに隠れるエビ・カニの方が好きなのだと気づいた.

そして...やはり白いビーチと青い海,ヤシの木の下でくつろぐ時間がないと!
プラス,ローカルな人たちとの交流も欲しい.

ダイビングクルーズはとにかく忙しい.
寝るか食べるか潜るの3点.
それがいい,それを求めているという人には良いけど,忙しすぎるクルーズはもういいかな,という感じ.

そんな一個人,一旅人の身勝手な印象はさておき,冒頭の映画の話にようやく戻る.

観客にモルディブの美しい風景を見せて,ウエルカム!という映画ではなく,硬派なドキュメントである.
以下,Amazon Prime Videoにおけるあらすじ.

ジョン・シェンク監督作品『南の島の大統領-沈みゆくモルディブ』は,モルディブのモハメド・ナシード元大統領のある一年間を描いた物語である.当時彼は,世界の他のどんなリーダー経験したよりも大きな問題に直面していた

知らなかった.
Kazchari滞在中もこのような強権的な独裁政権が30年も続いていたとは...
この映画は主に2009年のコペンハーゲンで開催された「国連気候変動枠組条約第15回締約国会議(COP15)」での声明に向け,独裁政権を倒した若き大統領モハメド・ナシード(Kazchariと同い年!)の奮闘を描いたものである.
結局は規制などが当初よりかなりマイルドになった条約が採択されたが,その削減目標を守れなかったからといってペナルティがあるわけではない(某星マーク国旗の2大国のせい).

エンドロールが衝撃的.
結局,翌年はCO2排出量がさらに増え,水没の危機性はさらにアップ.
さらには2012年,旧政権支持派のクーデターでナシード失脚...
未来の心配よりも,今を豊かに生きていきたいという人の欲望を抑えることは難しいのか.

さらにWikipediaでナシードを調べると,衝撃の事実が.

モハメド・ナシード

現在,テロに巻き込まれ重体?
なんという悲劇的な人生だろう.

折しも,現在イギリスにてCOP26が開催中.
これがまた茶番だ茶番だと騒がれている(このご時世,どうして航空燃料を使いまくって一か所に集まる必要があるのか?).

中でも,エキセントリックな言動で注目を浴びるグレタさん.
あまりも激しすぎて,主張内容はともかく,彼女を見ていると不愉快になるというのが正直な感想.

とは言え,グレタさんを批判する側の「彼女は中国を批判しない(黒幕だから)」もしくは「彼女のバックにはウォール街がついている」といった陰謀論すらも左右多数入り乱れて,わけのわからない状況になっている.
日本でもグレタさんに賛同した学生がデモをしたりしているようだ.

ここで頭に思い浮かぶのは『逆襲のシャア』におけるアムロの名言.

「革命はいつもインテリが始めるが,夢みたいな目標を持ってやるから,いつも過激なことしかやらない」

「地球温暖化懐疑説」も含め,Kazchariには何が正しいのかよくわかりません.
例えばここで何らかの意見に賛同したところで,それはネットや書籍からの情報でしかない.
また,批判側のソースも結局はネット情報.

結局”言うだけ番長”になるぐらいなら,黙って日々の省エネに努めようとは思う.
無駄なエネルギー,特に化石燃料の使用は控えるしかできない.
クルマにはあまり乗らず,リッター70kmのモンキーに乗り,休日は人力オンリーのチャリで汗を流す.
これで許してください(誰に向かって?).

誤解の誤解は?~「運命」と「フランケンシュタイン」

2021/11/6 Sat

へぇーへぇーへぇー.

iPhone11 Pro

今回はKazchariが知らなかった,もしくは世間の大多数が誤解していた(いる)かもしれないトピック.

まずは『タクトオーパス』というアニメについて.

takt op.Destiny

2021年度秋アニメ.
「Amazon Prime Video」で現在5話まで配信中.
題名がややこしい.
全くノーチェックだったが「戦闘シーンの作画が素晴らしい」という評を目にして視聴開始.
確かにアニメーションとしての”動き”は素晴らしい.
ヒロインの武器は銃と剣を兼ねる.
最近の仮面ライダーのそれっぽい.
ただし...戦闘そのものは単調なので飽きやすいかも.

残念ながらストーリーは(現在)イマイチ...既視感強め(これは仕方がないかも).

以下,あらすじ.

どこからか現れた謎の怪物D2(地球に実存する生物にどこか似ている)に侵略された地球.
そいつらは何故か音楽を憎んでおり,国家は国民に対し,大規模な音楽イベントなどを自粛させている(あれ?どこかで聞いたような).
主人公はピアニストだが,自宅で一人練習する日々(なぜかピアノソナタ「悲愴」推し).
有名な指揮者だった父親が過去に何かをやらかして,大規模被害を人類に与えたらしい.以来引きこもり気味.
ある日,幼馴染に誘われて街の音楽イベントに参加.
あらためて人前で演奏することの喜びを実感したのもつかの間,D2に襲われて主人公は負傷,そして幼馴染死亡.
絶対絶命だったが,幼馴染はかつてD2を撃退したという伝説の戦士プリ...じゃなかったムジカートに転生し,D2を駆逐する.
主人公はコンダクターと呼ばれ,ムジカートを指揮(指示)しながら戦う.
ただし,戦闘が長引くとコンダクターがどんどん消耗していき,動けなくなってしまう.
転生後の幼馴染は人間だった頃の記憶を無くしており,無感情+D2絶対コロス+やたらカロリー消費キャラに変化.
もろもろの謎を解くために,シンフォニカというD2対抗組織の本部があるニューヨークまで,世話係だが文句だらけのお姉さんと3人でアメ車で向かうというロードムービー.

音楽がテーマのSFアニメというくくりなら,昨年マニアック過ぎて大爆死した『LISTENERS』と似ているような似てないような.
あっちはロック(の歴史),こっちはクラシック音楽をテーマとしている.

LISTENERS リスナーズ

ムジカートの魅力が全てとも言える『タクトオーパス』だが,その設定の詰めが非常に甘い.

まずはヒロインの「運命(うんめい)」
次に「巨人(タイタン)」が登場.
なぜか和名と英名がごちゃごちゃ.
主人公補正かな?
今後も有名な交響曲の副題で名づけていくパターンかなぁ...と思っていた.

「巨人」はマーラーの交響曲第一番のこと.副題も作曲者自らが命名.
Kazchariには本編で曲が使われていた記憶がないが,なぜタイタン?

問題は「運命」の方.
これはベートーベン交響曲第5番の副題.
誰もが知っている♪ジャジャジャジャーンである.
彼の信条である「苦悩を通じて歓喜に至れ」を具現化した楽曲である.
劇中では何度か第四楽章が使われているが,ここだけ流してもなぁ...

それはともかく,この曲を「運命」なんて呼んでいるのは日本だけ.
ベートーベンが名付けたわけではない.
「運命はかく扉を叩く」と言ったからとか言わなかったとか.
海外で紹介する時にはどうするのだろう...と思っていた時期がKazchariにもありました.

だがしかし! こんなサイトを発見!

ベートーベン《運命》のタイトル

だそうな.
知らんかった.
マウントとって話していたら,エライ恥をかく所やったな.

さて,本編に戻る.
オープニングには後2体のムジカートが描写されていたので,順当に行けば「ジュピター」「未完成」かなと思っていた.
ところが,5話になって3人目「ワレキューレ」,4人目「地獄」(?)が登場.
交響曲縛りから外れた.
いきなりのワグナーとオッフェンバック? なぜ後者は「天国と地獄」ではない?(アンシンメトリィなコスチュームに意味あり?)

そして最大の不満は戦闘シーンなどで由来となった曲が全く流れないこと.
これは「運命」も「巨人」も同じ.
何のための楽曲からの命名なのか? さっぱりわからん.

ただのファッションなのだろうか?
キャラ名に必然性があったり,作曲者や曲のエピソードに準じた技があったりした方が絶対ヲタク受けすると思うのだが.
未視聴だが「文豪なんちゃら」とか「クラシカなんちゃら」とかって,そのあたりのこだわりあったんとちゃうん?
OP,EDともクラシック無関係やし.

とりあえず視聴は続ける予定.
最終回で評価は変わるかも.

次は「フランケンシュタイン」について.

冒頭の画像は,息子が英語教室でもらってきたプリント(ハロウィンパーティー用).
「そもそもフランケンシュタインってドイツ語では?」というツッコミはさておき,知っている人は知っているように,この絵はフランケンシュタインではない.
ただの「怪物」
フランケンシュタインとは,この人工生物を作った科学者の名前である...とうんちくを述べていた時期がKazchariにもありました.
これに関しても,今ではこのような解釈が...

フランケンシュタインは怪物の名前というのは「誤解」なのか?

アシモフ先生にまで認識されてしまっていたとは...
言葉は生き物とはよく言ったもの.

日本語にも「情けは人の為ならず」とか「議論が煮詰まる」といった誤用が誤用でなくなってしまった例もたくさんあるしな.

また,時と場合に応じて,相手がどちらの意味で用いているのか確認する必要がある言葉もある.

そう,犬も歩けば棒に当たるのように.

007『ノー・タイム・トゥ・ダイ』を観てきた

2021/10/4 Mon

土下座.

「Amazon Prime Video」での過去4作品観直しマラソンを完走したので,早速映画館で観てきた.
結論から言うと...なかったことにして欲しい.

以下,ネタバレ注意!

【良かった点】
「パロマ」ことアナ・デ・アルマス
誰がなんと言おうと,今回の映画は彼女一人が全部持ってった.
どうしてこっちをヒロインにしなかった.
天然かつ最強.まるで日本のアニメキャラの様.
ミラージュ騎士団にスカウトしたい.

【イマイチな点】
よくも悪くも以前の007シリーズを思わせるクラシックさ(オマージュ多数?).
元々ダニエル・ボンドは,都合の良すぎるガジェットや甘すぎるボンドを排除したハードボイルドな新シリーズだったはず.
それを今作は全部ぶち壊してしまった.
家族? それは別の映画でやってくれ.

このシリーズ,良くも悪くも毎回ヴィランが変わる.
しかも唐突に登場するので関係性がよくわからない.
脳内で補完するしかない.

前作で悪の大組織スペクターの親玉が逮捕されて終身刑.
じゃあ次の敵役は? つーことで登場するのがフレディ...じゃなかったラミ・マレック.
この人の行動原理がさっぱりわからん(読み取れなかった).
家族代々毒畑のスペシャリストでスペクターのライバル組織?
なんで,こうも遠回しにボンドにちょっかい出すのかさっぱり.
結局マドレーヌとの関係は?

そしてなんと言っても...
「印象に残る画がない」のが致命的.
マカオのカジノに向かう船上のボンド,スコットランドの荒れ地にたたずむボンド...
あの美しい立ち姿.
今回,どこかにありました?

銃撃戦無双状態での長回しも今ではありきたり.
これまで幾多と公開されてきたアクション映画との差がない.

やはり監督が変わったせいかな.
名前からして日系?
能面に始まって,ミサイル基地のインテリア,毒草の庭園など日本趣味があちこちに.
逆に中国の影響がまるで感じられないのが,最新の映画にしては珍しい.
プロデューサーにダニエル・クレイグの名前もあった(ような).
それでこのプロットか.うーん...

しばらく時間を置いたり,他人の映画評を読むと評価変わるかな?(エヴァQという先例がある

エンドロールの最期「JAMES BOND WILL RETURN」に笑ってしまったが,さすがにダニエル・クレイグのことではない(はず).
鑑賞後なのでオフィシャルの宣伝記事をチェック開始.
次は誰だ?

『007』次のジェームズ・ボンド候補まとめ ダニエル・クレイグの次は誰?

ダニエル・クレイグの007シリーズをイッキ見!

2021/10/2 Sat

やっぱり最高峰のエンタメ.

カジノ・ロワイヤル (字幕版)

ダニエル・グレイグ版ボンドの最新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』が公開された.
新コロのせいで延期に延期を重ねた本作,鑑賞できる日が楽しみだ.
事前情報は完全にカットしているので,どの様な内容なのか予測もつかない.
これで降板なのだろうか?

もちろん近いうちに観に行くつもりなのだが,如何せん息の長いシリーズ.
ボンド役がダニエル・グレイグになってからですら5作目である.

ざっと調べてみると,

『カジノロワイヤル』(2006)⇒例の拷問シーンが超痛そう
『慰めの報酬』(2008)⇒砂漠を歩く二人のヴィジュアル
『スカイフォール』(2012)⇒アデルのオープニング
『スペクター』(2015)⇒冒頭の死者の日

となり,実に6年ぶりの新作となる.

『エヴァ』よりマシとは言え,前作から日が経ち過ぎ,内容をすっかり忘れている.
アクション映画ゆえ,各シーンは割と覚えているが,キャラの顔やら名前やら関係性はあいまい.
そこで「Amazon Prime Video」にて,全007シリーズが久々に見放題になったため,新作鑑賞前に観なおすことにした.

映画館で数年置きにとびとび鑑賞した時よりも,今回のイッキ見により,細かい伏線やらストーリーがきちんとつながっているのがわかる.
あらためて考えるとストーリーの流れを無視して「そこで格闘シーン要る?」「そこで逃がす?」「絶対死んでるって」的シーンがてんこ盛りなのだが,それはまぁお約束.
鑑賞者の人生に何らかの影響を与えるとか...といった類の映画ではないのは確か.
あくまでエンタメ.ただし最高の.

実はダニエル・クレイグとKazchariは同い年(日本的には同学年).ゆえに親しみがある.
確かボンド役が決まった時,世間ではかなり不評の声があったように記憶している.
「金髪はありえない」とか「甘いマスクじゃない」とか...
だが『カジノ』公開後はそんな声も影を潜め,大絶賛され今日に続いている.

単純に主演第一作から15年分年を重ねているわけで,当然肉体的な老いは隠せない...と言いたいところだが,元々老け顔のせいか,あまり変わらんな.
まさかCG処理で若さをキープしてるとか?

そう,ダニエル・クレイグは姿勢,特に立ち姿が実に美しいのだ.
本編にはないが『スカイフォール』のキーヴィジュアルでアストンマーチンをバックにスコットランドの荒野に立つボンドがお気に入り.
カッコ良さにもほどがある.

誰かが言ってたな.
他者に「この人,老人だ」と思わせてしまう要因は顔でなく,その立ち姿にあると.
抗重力筋が衰えてシルエットが円背になる.これこそが老化の最たるもの.
Kazchariも常に背中を伸ばして歩くよう意識している(なるべくやけど).

Kazchariは家で映画を観る際,基本的にZwiftしながらが多い.
今回も『スカイフォール』の前半を「Fire Stick」を挿した24インチモニターで見た.
その続きをリビングにある55型の有機EL(4K)のVIERAで,リクライニング・チェアに座りながらゆっくり鑑賞したのだが...全く違う.
もう有機EL画面が鮮明過ぎて,映画と言うよりビデオカメラで撮った動画を観ている感じ(表現が難しい).
これはこれで悪くないのだが,スクリーンのような粒状感が欲しいと思ってしまうのは贅沢なのだろうか.

有機ELテレビを購入~Panasonic VIERA TH-55HZ1000

ちなみに,ダニエル・クレイグ以前の『007』シリーズはあまり観ていない(覚えてない).
先代のピアース・プロスナンのいくつかは何となく記憶がある.
椅子にしばられて,頸の骨を壊される装置からの脱出シーンとか.
むしろ,小学生の頃にTVで観たロジャー・ムーアの超激アマボンドが印象に残る.無重力〇〇〇の『ムーンレイカー』とか,クルマが潜水艦になるヤツとか(適当).

移住者に最適な北海道の街?

2021/9/30 Thu

あくまで個人の感想です.

以前,北海道に移住したものの,失敗した人のエピソードを記事にした.

北海道移住,失敗?

そして先日,YouTubeでこんな動画を見つけた.

我が町,旭川はベスト5内に入っていなかった.
その結果に不満があるわけではない.

ただ,このうp主の選定基準が「雪が少ないこと」「生活が便利であること」なのが,なんだかなぁ...という印象.
そこを基準にすると,わざわざ北海道に住む意味はないような気がする.

というわけで,旭川が最強の地と思いこんでいるKazchari.
「雪が少ないこと」はともかく「生活が便利であること」は上記動画的には合格か.

空港は近いし,電車もバスもあるし,高速道路もある.
セイコマはじめコンビニだらけだし,イオンもあるし,シネコンが3つもあるし(しかもガラガラ),そもそも買い物はAmazonがある.

自然環境に目を向けると,台風はこないし,地震もないし,津波もないし,原発もない.
山も海も川も丘も湖も森も近い.
水も美味いし,温泉だらけ.

チャリダー,ライダーには天国か.
絶景の美瑛の丘までチャリで30分.
“果てしない大空”があって空気が美味い(大阪にはない).
まぁ,今年の夏の暑さは異常だったけど.

雪が多い? そんなに気になるかな?
せいぜい11~3月の4ヵ月くらい.
引っ越す前には「冬は2階から出入りする」「外は寒いを越えて痛い」とか散々脅されていたが,全然そんなことありません.
朝から晩まで雪かきに追われる日なんて,シーズン中せいぜい2,3日.

では,そういうKazchariはこれまでどこで生活してきたのか?

出生地は大阪北部の茨木市である.
大学卒業後は某コンピュータメーカーにプログラマとして就職.
静岡県沼津市に引っ越し.
2年半ほどそこで過ごすことになる.

退職して東南アジアを放浪.
1年弱で帰国し実家暮らしに戻る.

専門学校に通いなおし,卒業とともに結婚.
互いの通勤に便利な枚方市に引っ越す.

その4年後,青年海外協力隊員としてジャマイカに派遣が決まる.
派遣前訓練として長野県駒ケ根市に3ヵ月滞在.
そしてジャマイカで2年間生活.

帰国後,旭川の現住所に引っ越し.
それまでペーパードライバーだったのが,いきなりの雪道運転でびびった.

転勤族に比べると引っ越し回数は少ないか.
いずれにせよ,都会よりも(やや)田舎嗜好.
バランス的に旭川が一番良い.

他の移住者の意見・感想も知りたくて「北海道 移住 おすすめ」のワードでブログや動画も調べてみた.
もちろん多種多様な場所と意見.

そんな中,YouTubeのおすすめ動画でとんでもないものを観た.

それは『リンの田舎暮らし』というチャンネル.

登録者数は13万人だが,上記動画に関しては再生回数113万回越え!
まずサムネの目線,目力に惹かれる.
観る.

「起業に失敗したいわゆる貧困女子が道東の鶴居村に移住し,一人暮らしを始めました」という内容なのだが...

一言,なっ,なんだこりゃ~!(放心)

完全にドはまりして,他の動画も一通り見る.
現実離れしたキャラとカメラワーク.

エロいけどエロくない.
エロくないけどエロい.

雑然とした部屋.
テーブルの上には薬や割れた鏡.
けだるそうな動きと表情.
あやうい.こちらの不安感を掻き立てる.
時折カメラ(こちら)をキッと見つめる.

丁寧に丁寧に食事を作る.そして食べる.

毛玉のついたモンベルのセーター.
ユニクロのチェックのシャツ
デニムのミニスカート.
それが彼女のユニフォーム.

そんな非現実的な生活シーンの合間に,いきなり鶴居村の美しい風景が映し出される.特に水だ.

それにしても,この高度な撮影技術はなんだ.
4K撮影は元より,ドローンまで飛ばしている.
なんといってもカメラワーク(アングル)がエゲツない.

小樽行きフェリーの個室寝台(カーテンのみ).
彼女の独白とポーズ.
あの狭く無機質な空間でこれだけの空気感を出せるとは.

囲炉裏に灰を入れるシーン.
彼女は手づかみでいれる.
当然こぼれる.
カメラは手元ではなく,膝の先にこぼれる灰を映す.

雪に覆われた庭を歩く.
通常は正面または後方からの姿を映す.
違う.真上から撮る.
顔も体も見えない.
ただ,白い生足だけが交互に画面に現れる.

これ,本当に一人で作っているのか?
更新頻度は多くない.
編集に時間をかけているせいか?

もしバックにプロのクリイエイターがついていても,その存在を感じさせないし,それだとしても一級品.
仕込みだとか演出だとかヤボはことは言わせない圧倒的な映像美がある.

選曲も素晴らしい.

道民からすると,真冬にそれはないと思ってしまうシーンもあるが,この世界観では「あり」.

公開動画には,地元民や視聴者との交流で普通に談笑しているものもある.
これらは普通.

あまりの衝撃に職場の同僚や同世代の学生(元写真部)にもその存在を伝え,観てもらった.
その感想は...感嘆の一言.
しばらくその素晴らしさについて語り合ってしまった.

あくまで個人の感想です.

GEOの株主優待~レンタル半額がなくなる

2021/8/24 Tue

価値観の変化

Kazchariの資産運用方法は,いわゆる「積み立てインデックス分散投資」
通称「ほったらかし投資」である.

なんのことかわからない人には以下の本をオススメ.

全面改訂 ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド (朝日新書)

金融理論を勉強し,会社四季報を読みこんで,複数モニターの前で「売りだ!買いだ!」は性に合わない.
元々ギャンブルはしないし,興味もない.
よってハイリスクハイリターンのFXには手を出さない.

そして基本的に「Buy&Hold」
長期保有し”その時が来るまで”感情とは関係なしに機械的に買い付けtていく.

現在,Kazchariはネット証券2社で運用している.

一社は「国内株式」「国内債券」「先進国株式」「先進国債権」「新興国株式」「グローバルREIT」「新興国REIT」「S&P500」のバラがけ.
それぞれに毎月¥5,000~¥10,000ずつ投資している.

今のような景気の良い時期には債権,悪化してくると株式増額と,多少の調整は行っている.リバランスはしない.
現状「新興国REIT」だけが赤字(¥60,000程度).
塩漬けも損切りもしないつもり.
「アフター・新コロには盛り返すはず」と,今でも少額積み立て中.

二社目は,究極の放置プレイである「資産育成ファンド」に丸々投資.
こっちは完全に証券会社任せ.
ちょこちょこ小細工するより,実際はこちらの方が利益が出ていたりする.

以上,何も考えずに毎月決められた日に決められた額で買いつける.
すると知らずに財産が増えている.
ギャンブル性皆無なので「つまらない」と評する向きもあるが,Kazchari的には「めちゃめちゃ利子の高い積み立て預金を行っている」のと変わりない.

さて,これらのファンドの他,株主優待の内容に魅かれて個別株を2社だけ保有している.
それぞれ優待が受けられる最低限の100株だけである.

まずは超優良株の『イオン』
2012年に100株を¥100,000程度で購入したが,現在は¥300,000ほどに高騰.
優秀だ.
新コロのせいで,イオンラウンジが使えなくなったというマイナス面もあるが,ちゃんと配当金も出るし,イオンシネマの割引や現金キャッシュバックなどの優待がうれしい.

もう一社は『GEOホールディングス』

GEO株主優待の最大の目玉は「レンタル半額」だと思う.
旭川は旧作¥100の店がほとんどだが,それでも1枚¥50円はありがたい.

しかしながら,昔はともかく,今や各サブスクのおかげでDVDレンタルはほとんどしなくなった.
これは全国的な傾向.
GEOはまだしも,近くのTSUTAYAは次々と閉店している.
まぁ,TSUTAYAはレンタル屋ではなく金融業(ポイント業?)になっているけど.

GEOの場合,コミックの半額レンタルもありがたい.
10冊借りても¥275.
気になっていたコミックや,kindleで期間限定だった作品の続きが格安で読めるのがありがたい.
そやけどこの特典も,もしKindleがunlimitedを全本に拡大したら一挙に崩壊するんやろなぁ...

GEOの優待ではこれらの半額サービスの他,系列リユース店であるSecond Streetで使える¥2,000分のクーポン券がもらえる.

で,そのGEO株だが,最近徐々に株価が下がってきている.
やはり,事業の先行きが見通しにくいのだろう.
それに先立ち,レンタル半額特典が来年3月でなくなるらしい.
Second Streetのクーポンだけでは魅力がない.
4月以降は株が暴落するかも...赤字の前にとうとう売却か...

多すぎるコンテンツを消費するために,動画サイトではファスト映画,倍速再生視聴が当たり前になっているという.
そして映画のオンデマンド化...映画館に行き2時間拘束(=スマホが触れない)ことにガマンできない人だらけ.

先日,うちの子供が,テレビに映る集団を見て「蜜だ」と嫌な顔をする.
新コロ後の子どもはその価値観で生きていく.
となると,映画館,ライブ,演劇など人が集まる大規模イベントに行かなくなる.
「やはり臨場感がぁ~」「リアルがぁ~」とありがたがるのは平成・昭和の価値観なのかも.

「霊肉分離」で納得してしまった

新コロ後の世界は,あきらかに加速するだろう.
そんなに急いでどこへゆく.

映画『IT FOLLOWS』を観た~それはアレで感染する

2021/8/18 Wed

絶対に逃げられない

イット・フォローズ(字幕版)

Zwiftの友,「Amazon Prime Video」

今回は少しひねりのあるホラー映画を観た.
エログロスプラッタではなく,どちらかと言うと見終わった後からじわじわ来る系.
『リング』『輪廻』などの和製ホラーに近い雰囲気の作品だった.

以下,ネタバレ.

「IT」は性行為で感染する.

感染した者は,日常空間にいきなり現れる「ヒトの形をした何か」に追い続けられる.
「IT」は家族や知人の姿をしていたり,未知の人物だったりと頻繁に姿を変える.
「IT」の目的は,感染者を殺すことである.

この映画,(演出の都合からか)「IT」の設定が非常に細かい.

A(感染者)とBが性行為する.
Bは100%感染する.
Bが「IT」に追われるようになる.
この時点で(一代前の)Aはまだ「IT」が見える.ただし追われることはない.

B(感染者)が逃げ延びて誰かと性行為し,「IT」を感染させればAは開放される.
しかし,Bが「IT」に追いつかれ殺されてしまうと「IT」はAに戻ってしまう.

当事者以外に「IT」の姿を認識できる者はいない.
ただし,鈍器で殴ったり,銃で撃ったり,布をかぶせるなどの物理攻撃は誰でも可能.
なぜか視覚だけが効かない(ご都合設定).

救いは「IT」の動きが遅めなこと.
基本的に歩いて来るので,こちらが気づいて走り出すか,クルマに乗り込めば逃げ切れないことはない.
しかし,逃げた先に突如として現れるので安心はできない.

もう一つの特徴は,性行為中と睡眠中は現れないこと.
これは「IT」の正体に関するヒントとなる.

...

「IT」とはずばり「死」なのだろう.

療養中などの特殊な場合を除き.誰もが,自分がいくつかは死ぬなんて考えもしない.
しかし,「IT」は常に我々を追いかけており,いつかは必ず目的を達成する.
ただし,「死」を忘れるというか,意識できない状況(性行為と睡眠)時にはやってこない.

よくできてるなぁ.

他にも,裏テーマっつーか,ヒロインの忘れたい過去,おそらく性的虐待の経験も匂わせているように思われる.
隣人の男性や(たぶん)不在の父親から望まない関係を強要されていたのではないだろうか?(プールの男は父親?)
隣人を殺す「IT」がなぜか彼の母親の姿をしていて,(ヒロインの目には)息子をレイプしているように見えている.
つまり,ヒロイン視点からだと「IT」には「妊娠」や「性病」も含まれているかもしれん.

とまぁ,劇中で明言されないこうしたテーマはともかく,ビジュアルが怖いっつーか,脳に残る.
特に自宅に現れた,失禁しながら迫ってくる女性とその次の長身男は強烈.

これは怖い.
間違っても子どもには見せられない.

最後のシーン.
真面目にヒロインのことを想う純真な幼馴染くんと無事,恋人関係になった(幼馴染くんは売春婦に「IT」を移動済み).
手をつないで歩く二人の後ろから,怪しげな人物がゆっくりと近づいて来る描写で終わる.
はたしてそれは「IT」なのか?

いずれにせよ誰も逃れられない.
Kazchariが「IT」に追いつかれるまで,だいたい残り30年ほどか...
やり残したことはないか?

ちなみに「メメント・モリ」という言葉がある.
一般に「死を思え」や「死を忘れるな」と訳されるが,元々の意味は違ったらしい.

メメント・モリ

こう考える方が楽しそうだ.