2020/2/14 Fri
これってアサーション的にはLose-Win?
ロードレース観戦が好きだ.2013年あたりからDAZNやJSPORTSを月契約して『ジロ・デ・イタリア』や『ツール・ド・フランス』をほぼリアルタイムで観るようになった.
ロード観戦は何が面白いのか説明しにくい.サッカーのように,ボールがあちこちパスされた挙句,ようやく点数が入ってドワーっと盛り上がることもなく,バスケのようにポンポン点数が入るリズム感を楽しめるものでもない.陸上や水泳のように,人類最速の速さや鍛えられた肉体の美しさ,パフォーマンスに魅せられるものでもない.
3週間のグランツールだと1ステージ約200kmを4~5時間かけて走るのだが,その9割近くは,ずっと同じ姿勢の「おっさん集団サイクリング」である.さらには食事や排泄場面(!)まで見させられる.イタリアやフランスの美しい風景が楽しめるという意見もあるが,基本的にグラサン無表情,派手なウエアと高級自転車の集団が延々と映っているだけ.
さらにルールがややこしい.勝負自体は1着でゴールすれば決まりなのだが,その過程がな.”団体戦だけど勝者は一人”の意味がわからない.現在の総合リーダーがメカトラなど不測の事態で止まった際には,抜け駆けせずに全員で“待つ”紳士協定など暗黙のルールが多すぎる.
しかし! 観戦だけでなく,実際に自分で乗っていると,何故かこの「おっさん集団サイクリング」が面白くなるのですよ.画面から暑さ寒さ,疲労感,のどの渇き,足の痛み,爽快感,達成感などがビシバシ伝わってくる.レベルは全く違えど,リアルに追体験できる.「ああ,わかるわかる.ここしんどいよなぁ」と画面見ながらダイレクトに感じられる.ヴァーチャルだがヴァーチャルっぽくない,それが良いのだろう.つまり,競技者にならないと面白さが伝わりにくい系スポーツなのかもしれない.
『ジロ』はディスク化されていないが,『ツール』は毎年JSPORTS監修の総集編ディスクが発売されており,ついつい購入してしまう.
KazchariはBlu-rayになった2011年大会から所有している.2019年のツールは内容がイマイチだったため購入を躊躇していたが,結局中古美品を購入した.
ツール・ド・フランス2019 スペシャル BOX(Blu-ray2枚組)
で,今回の事案である.Amazonマーケットプレイスにて偶然『ツール2013第100回記念大会』Blu-rayの中古出物を見つけた.
ツール・ド・フランス2013 スペシャルBOX(BD2枚組) [Blu-ray]
まぁ,定価10000円に対して3600円,送料足しても4000円.しかも商品の状態は“非常に良い”.「こ,これは!」とポチった.
実はこの2013年大会のディスクは既に2種類所有している.
一つは大会終了後,しばらくしてからNHKで放送された100分程度の再編集番組をダビングしたもの.見どころがコンパクトにまとまっていて,レース初心者にもわかりやすい解説が付いてくる.ファンを増やす布教活動に便利.残念ながら2018年以降,この番組がなくなってしまった.
もう一つは海外輸入物.主催者編集なのかな.Blu-ray4枚組,収録時間780分.
2013 Tour de France 13 Hour Blu-ray Edition
何しろステージごとの収録時間が長い.司会者によるコントよりの微妙な自転車うんちくも挿入されているが,まぁ良いでしょう.日本語字幕・音声なし英語のみ.ゴール前スプリントは英語の方が臨場感アップ!
この2枚で不満があるわけではないが,今回購入したJSPORTS版には何といってもサッシャ&栗村さんの副音声が付いてくるのが良い.まぁ,それが一番の目当てかな.
で,そのディスクが届いたのが昨日.早速開けて,中身をチェック...なっ,なんじゃこりゃあ~っ! 冒頭写真の通り外箱がなく,2枚組のディスクケースをビニール包装したものだけが入っていた.“あ,ありのまま,今起こったことを話すぜ”的な心理状態で注文詳細を再確認.確かに“非常に良い”と書いてあるし,外箱欠損の文字がどこにもない.いいのかこれで?
となると,ディスクの記録面も心配で,ビニールを開けて中身をチェック.傷だらけということもなく,再生には問題なさそう.
それにしてもなぁ...確かに外箱なんて観る分には何も問題もないし,中にはディスクケースともども捨ててしまう人もいるらしい.でも,これを“非常に良い”と評価する査定担当者ってどないやねん.超大手やし,信用してたんやけどなぁ(おまけに個人株主でもある).まぁ.これ以上安く出回ることはないだろうし,妥協するか...
棚に並べるとこんな感じ.
まっ,元々BOXの統一感をあまり考えていないシリーズやし,いいことにするか.評価アンケートにだけはしっかりと嫌味を書いてやろう...って,これってアサーション的にはLose-WinもしくはLose-Loseやなぁ...
というわけで,もやもやした通販体験の報告でした.
なんだかんだ言われているが,フルームが出場して優勝した年の大会(2013,2015,2016,2017)は全部面白いな.やはりスーパースター(=ボスキャラ)がいると空気が違うということか.