2020/11/2 Mon
原作は絵コンテ.
現在大ヒット中の『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』を観にいった.
おそらく興行成績で『千と千尋』を抜くのは時間の問題と思われる.
平日の朝一上映だったのだが,結構な人出.
客層は意外にも中年層が多い(なぜか小学生っぽい子もチラホラ).
Kazchariは原作コミック22巻まで読了.
なぜかジャンプの最終回掲載号が家にあるのだが,まだ読んでいない.
アニメもAmazon Primeにて全話視聴済み.
以下,感想.
結論.
非常によくできている.
時間を十分にとった丁寧な作り.
特に斬撃シーンの表現は掛け値なしに素晴らしい.
『無限列車編』ということで尺の2/3は下弦の鬼魘夢および夢との戦い(葛藤)なのだが,この映画の白眉はやはり煉獄さんと猗窩座との一騎打ちであろう.
初期の予告ではあまり宣伝しないのも上手い.
このパート,原作では結構あっさりしていて,気が付いたら煉獄さんがあちこちにダメージを負っているコマにさっと移行する.
正直,原作は個性的ではあるものの,いわゆる画力がなく,コマ運びもそれほど上手くないので,ところどころで唐突感がある.
特に戦闘描写に関してはTV版も含めアニメの方が圧倒的.
映像化後,人気爆発というのもよくわかる.
そうやねぇ,この映画だけやったら煉獄さん一勝もしていない(炭治郎視点はともかく).
最初のザコ鬼との戦闘も夢の中の出来事やしな(印象づけるために2匹に増えた)…という話を娘にしたら,煉獄さんの(ジャンプに掲載された)スピンオフを読め!と怒られた.
とまぁ,映像作品として一級なのだが,気になる点も.
煉獄さんの死が悲しいというのはわかるが,よく考えれば3人組にしても我々観客にしても,それほど思い入れがあるキャラにはなりえない.
台詞はカッコいいし,正義の味方として圧倒的に正しい行動なのはわかるけど.
奇しくも,Eテレで絶賛放送中だった『未来少年コナン』が今週最終回を迎えた.
Kazchari家では(初視聴の)ヨメ,娘.息子も夢中になって観ていた.
どうしても比較してしまうのが宮崎駿演出との比較.
ちゃんと“絵”でキャラの心情を表現する.しかも,あの少ない線と考え抜かれた構図で.
そう『鬼滅』に限らず,現代の邦画はセリフが多すぎる.
ちなみにKazchariが一番好きなシーンは,ハイハーバーの美しく静かな庭でモンスリーが物思いにふけるシーン.
そこへコナンが現れる.
続くモンスリーの表情と第一声が「そう,ラナは無事なのね」…素晴らしい.
と,こんな比較しても仕方ないけどな.
それはそれ,これはこれ.
一応,Kazchari個人の感想です(と断りをいれておこう).
にしても一見さんお断りの「途中で始まって途中で終わる話」にこれほど人気があるのは驚異的やね.
しかも後のストーリーも公開済み.
今後はTVシリーズで第2期以降を放映するより,2~3年に一回の劇場版公開が良いと思う.
『ガルパン最終章』も成功しているようだし.
実写版? 絶対にやめてくれ.
つなぎ映画単独でも満足という映画のくくりでは『STAR WARS 帝国の逆襲』が名作.
ただし,その後どうなるのかは誰も知らなかった(Kazchariは『ジェダイの帰還(復讐)』は好きではない).
スター・ウォーズ エピソードV/帝国の逆襲 [Blu-ray]
『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』もつなぎの作品.
こちらは一度観た切りであまり内容覚えてないなぁ.
でも,もう一度シリーズを通して観たい.
結末も知っている,かつ面白いアニメでは『機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士』(BGM・効果音がクソの特別編は断固省く).
話が脱線しまくりですが『劇場版・鬼滅』,映画館で見る価値は十分にあります.昨今「キメハラ」という言葉もあるらしいけど,オススメです.