政治家と政治屋

2021/10/28 Thu

選挙には毎回行きます.

10年ほど前,教育大の大学院に通っていた頃,あるゼミで教官が発問.

「勉強は何のためにするのか?」

自己啓発のため,自分を守るため,生きていくため,社会的動物としての責務などの答えが発表される.
教官の答え(意見)はただ一つ「政治に参加するため」だった.
確かにシンプルかつ,的を射た回答のように思える.

新コロ蔓延後,初の衆院選が10/31に投開票される.
それにあわせて,NHKが衆院選2021候補者アンケートというサイトを開設している.

NHKが用意した争点となりうる20個のテーマについて,各立候補者の回答が一覧表になっている.
結果,自分の選挙区の立候補者がどの様な政治信条を持っているのか一目瞭然となっている.
これまでの選挙でも同様の試みがあったかもしれないが,Kazchariは今回初めてその存在を知った.
実に便利.

選挙カーに乗って名前を連呼するだけ,抽象的かつ空虚な公約,他候補へのネガティブキャンペーンをやられるよりも数百倍わかりやすい.
NHKはこのサイトを朝のニュースでも宣伝しているので,こいつを参考に投票する人も多いのでは?

ちなみに,そのアンケート内容は「自公政権評価」「新型コロナウイルス」「暮らし・経済」「環境・エネルギー」「外交・安全保障」「憲法」「ジェンダー」「国会制度」「衆院選の争点」が大項目となっている.

さて,Kazchariの住む地域の選挙区からは3人が立候補している.
うち1名がヤバすぎる.
アンケートには,「賛成」~「反対」までの3~5件法で答えるのだが,どの質問にも必ず「回答しない」が含まれている.

問題のその立候補者,20個の質問のうち,実に7つも「回答しない」のだ.
政治家を目指す者が選挙において,自分の政治信条を語らない.
ようするに,所属(推薦)党内で調整がついていないことには答えない,もしくは,調整後の多数派に属したいがための保身?
いずれにせよ,これはないわ.

試しに他の区や県の候補者を覗いてみると,同党でも答えている人はちゃんといる.
つまり,うちの区の立候補者が...ということだろう.

個人がどの様な思想信条を持とうが自由である.
ただし「意見は異なっても他人を尊重する」.それが民主主義の基本だと思うのだが,その意見の表明すら行わない者が立候補している.
そして,場合によっては当選するかもしれない.

闇やな.

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