台湾一周(環島)ライド Day0 旭川~台北

2024/3/16 Sat

人生サイコーの旅へ

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いよいよ出発である.

超ピュアホワイトな職場と家族の理解のおかげで,この年度末のドタバタ時期に振休&有給を駆使し,一気に2週間の自由を確保した.まずそこに謝謝.

うむ.毎年,このくらい休めるなら夢の南米再訪も十分可能やな(ええ加減にしなさい)

行き先は台湾
しかも(ほぼ)全旅程を自転車で走る.
世界中あちこち行ったが,このスタイルの旅は初.

台湾訪問そのものは10年ぶり.
前回は2014年1月に3泊4日の(Kazchariにしては)弾丸ツアー.

乳幼児を連れての家族旅行だったため移動範囲が限定されていた.
訪問先は台北動物園九份ぐらい。
さすがの南国も雨の1月はひたすら寒かった思い出がある.
そんな短い旅でも台湾には他国にない居心地の良さは感じた(特に子供に対する親切)
しかしながら,Kazchariの旅はその後,海外ダイビングツアーが中心となり,台湾は行先候補からは外れていた.

そして新コロ禍到来.
その間,どこにも行けずチャリ熱が急上昇.
ブルベやら何やらで北海道はほぼ走りつくした(言い過ぎ).
となれば道外,いやいっそ海外ライドが候補に上がってきた.

色々調べると,目にとまったたのが「環島」なるもの.
国内外のサイクリストに台湾島一周が流行中らしい.
台湾そのものも,その勧誘に力を入れている.
いくつもの記事や個人ブログ,YouTubeを見つけた.

これは面白そう.

バスや列車などの公共交通機関を使うバックパッカー旅も悪くはない.
とは言え,団体ツアーほどではないが意外に自由度がなかったりする.
時間に縛られたり,結局は目的地と目的地,つまり「点と点」を結ぶ旅である.
観光地ではない名もなき場所を尋ねることは難しい.

そんな中,思い出に残るのが2009年の「ボルネオ島縦断ツーリング」
実に楽しかった.

ボルネオ島縦断ツーリング

地に自らの足で自由に線を描いていく.自転車の旅はこいつに近い.

通常の「環島」は約1000km,つまり1日100km走行換算で10日かけるのが標準らしい.
二週間だとかなり余裕.
焦らずにあちこち停滞&寄り道したい.

さて,出発前日はまたしても衝撃展開の『勇気爆発バーンブレイバーン』および笑いと涙のミックスが至高の『不適切にも程がある』を観てから眠りについた.

続きは台湾にて視聴予定.

朝4時頃,尿意のために目覚める.
いかんいかん.緊張もプラスされての早起きクセか.
二度寝を決めて6時起床.

いつもの朝ルーチンをこなし,ヨメさんに空港まで送ってもらう.
全然親父らしくない親父の長期不在.
子ども(特にアホ息子)の成長にどう影響するか...て全然気にしていない.
頼むからケンカだけはヤメテ.

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今回のフライトはTigerAir
LCCである.
とは言え,競争のない旭川.
料金は全然安くなかった.往復で10万近かった.

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フィリピンのダイビングツアーと同じ値段...って,すいません.昔の話でした.今はありとあらゆるものが高騰中.
新千歳発着にすればキャリアも選べて料金も安かったと思われるが,やはり地元出発の手軽さには変えられぬ.

ちなみにフライト時間は約5時間だ(時差-1).
LCC最大の懸念事項だったチャリ運送を,現地レンタルに変更したので気分が楽.

それでも意外に荷物が多くて,いつもダイビング旅で使っている大型のトランクを使用.なんだかんだで16kgになった.

チャリがレンタルなので何をどのくらい持っていけばいいのか不明.
念のためと色々詰め込んだが,そのいくつかが後にKazchariを助けることになる.
「ミニマムが正義とは限らない」ことを実感した.

ヨメさん都合で,13:30出発に対し,旭川空港には9時と早めの到着.
チェックインカウンターが開くまで2時間以上ある.
ふっふっふ.ここはクレカ,ゴールドカードの出番である.
ラウンジにてフリードリンク片手にくつろいでいればあっという間だろう...と考えていた時期がKazchariにもありました.

空港のラウンジは保安検査場の向こう側にしかない.
つまりチェックイン後にしか使えないのだったぁ.
なんか空港使うのも久々なので構造をすっかり忘れてたな.

仕方がないので普通のベンチに座りiPadでkindle三昧.
最近続編の連載がスタートした『テルマエ・ロマエ』を読み直す.

テルマエ・ロマエI (ビームコミックス)

今思えば,Kazchariの心境は主人公ルシウスと同じ.
(チャリに関する)交通行政やITは,日本の方が何倍も優れている...という思い込みが完全に覆される旅となった.

11時頃にTigerAirのチェックインカウンターに向かうと,既に結構な人.
当然だがほぼほぼ帰国する台湾人.

大声の中国語が飛び交っている。
英語だと多少は聴き取れるが,さすがに中国語は無理.
既に異国感覚.

チェックインを済ませて昼食.

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かつて旭川の道の駅になった「あさひ屋」さんの唐揚げ定食.美味し.

出国検査を済ませる.
結局,国際線ではラウンジは使えず...ぐぬぬ.

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LCCなので飲み物は有料.
ゆえに搭乗前に購入する。
旅慣れた人は空のペットボトルや水筒を持参し給水機で補給.
そういやKazchariもそーしてたな.LCCに限らず.
今回はその方式を度忘れ.
久々の海外旅なのでいろんな感覚が鈍っているようだ(伏線).

自販機があった.
が,なんとCoke-Onが使えない.
札しか持っておらず,一気に小銭が増えてしまった(泣).

で,搭乗開始.

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離陸数時間後に出てくる機内食は事前申し込み.
「シーフードミックス炒め米粉」である.割と美味し.

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現地時間17:35.定刻にて桃園国際空港着.

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何が重要ってまずはネットですよネット.
許可が出るやいなや,機内にてtrifa接続.
無事,電波が立ち,一瞬で現地時間に補正されて感動.

ギガ節約のため,空港内フリーWifiに接続.
ここで登場するのがMillenVPN
決してアマプラが観たいわけでなく,接続の安全確保のためである.
少々設定が面倒だったが完了.
仕組みがよくわらんが,使えればなんでもよかろうなのだぁ(これが後で悲劇を生むことになろうとは).

顔写真と指紋を記録され,入国審査通過.
ターテーブルで預け荷物もGet.
ここまでは順調.

とりあえずATMにて現金3,000元を引き出す(約¥13,500).
さすが空港ATM.懸念していたカード吸い込み事件は起きなかった.

ここからは台湾地下鉄(MRT)を使って宿へ向かうのだが...あれ? 何か大事なことを忘れているような...
そうそう,TAIWAN the LUCKY LANDの抽選だ.

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到着口の目の前にある抽選会場に戻る.
タブレットにQRコードをかざしてゲームスタート.
画面上方から落ちてくるボールを選ぶ.
大当りなら5,000元分のギフトカードをGetできるのだ!

事前の台湾系YouTuberから「スタート後一番最初に落ちてくるボールを選べば必勝!」との情報を得ていたので,実行してみた.
結果は...見事にハズレ.おい!

傷心のままMRT桃園駅まで歩き,台湾旅行の必需品悠遊カード」をGet.
駅の券売機で1,000元チャージ.これでMRTの乗り降りがスムーズとなる.

列車に揺られること40分ほどで台北駅着!
悠遊カードをかざして無事改札通過.こりゃ便利だ.

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ここまではKazchariの旅は快調ロプロス.
6番出口を目印に地上へ.

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早速Google先生を立ち上げて,宿の場所を調べる.

あれ? おかしい.

ナビが全く機能しない。
地図は表示されて自分の位置はわかるが,全然ナビゲートしてくれない.
まさか壊れた!? スマホが壊れただけなのに旅が終了!?

再起動してもダメ.
あせっても仕方がないので「赤い門」が目印との情報だけで,そちらに歩き出す.

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全然目立たない看板を見つけ,エレベーターで上がると,そこは初日の宿May Rooms Taipei Main Station

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「21時までにチェックインしてくれ」との要望に対し,19時半にたどり着いた.
流暢な英語のにーちゃんに,説明を受ける.
今回の旅,初日と最終日だけこのホテルを予約した.
当初は自分のチャリをSciconバッグで移送し,旅行中はそのSciconを預かってもらう必要があったためだ.
幸い,この宿は事前交渉で置かせてもらうことになっていた.
まぁレンタルチャリに計画を変更した今となっては,意味のない話なのだが.

部屋は男女混合ドミトリーである.
宿泊代はシーズンや予約タイミングによって変動するが,今晩は¥3,300ほどだった.
安くはない.

さて,久々のドミであるが,昔に比べるとみんな静か.
新入りが入室してきても,目もくれずスマホ画面を凝視している.

トランクを置いて食事に出かけることにする.
この時,とんでもないことに気づく.
桃園空港駅で買って1,000元チャージした悠遊カードが見当たらない.
どうやら先ほど改札を抜けた際,ポケットに入れたつもりで,実は落としていたことに気づかなかったようだ.
ガーン.単純計算で「100+1000-160」元ということで940元(¥4,230)をいきなり紛失! シクシクシク36.
「LUCKY LAND」抽選のハズレといい,今回の旅は初日からつまづきの連続...ヤバい,ヤバすぎるぞ.

外に出たら出たで,やはりGoogle Mapのナビが起動しない.
まぁ,遠くに行くわけではないので”今は”困らないが,明日以降どうする?

嘆いていても仕方がない.
明日は明日の風が吹く...ということで,周辺を見渡すとなぜかカメラ屋さんだらけ.
昔のアキバや日本橋のような電気店街なのか?
ガイドブックにも載ってそうやな.

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まずは空腹を満たそう.
記念すべき初現地食はこれ.

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地元食堂の魯肉飯とスープだ(80元).
少し辛め.
そうここで海外旅行での常識を思い出す.
基本的にドリンクは別売りなのだ.水を持参しなかったことを後悔.

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さて,食事後,ダメ元で駅方面まで歩くことにする.
どこかで自分の購入した悠遊カードが落ちていないかと期待して...(諦めが悪い)

ここでナビが効かない理由にようやく気づく.
どうやらVPN接続したままだと上手く働かないらしい(たぶん).
WifiとVPNを切断したら,ちゃんとGoogle Mapが起動してくれた.
「理解してないモノを適当に使うとロクなことがない」とイデオンで学んだはずやねんけどな.

駅まで歩くものの,当然カードが落ちているわけはない.
偶然にも1,000元入ったカードを拾った人の幸運を祈りましょう.アーメン(なんでや)

構内のファミマで悠遊カードを再購入し,再び1,000元をチャージ.もう無くさないように.ただし,今思うに買う必要はなかったなぁ.

時間もまだ早いので先ほどの電気店街に戻り散策を再開.

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旅先では路地裏に惹かれる.
危険な香りはまるでしない.

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ファミマにて早速,悠遊カードを使って水とジュースを購入.
台湾のコンビニはどこもかしこもイート・インスペースが広大.
完全に日本は負けている.

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宿に戻り就寝の準備.
ここに限らず台湾のホテルは全般的に遮音性が高め.
ただエアコンの作動音が響き,電子機器のLEDがまぶしいので,いつも通り,耳栓とアイマスクは必須やけどな.

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飛行機の長時間移動,そして徒歩により疲れているはずなのに...全然眠れない.
「こんなところで神経質になってどうする? 明日からチャリ旅やぞ!」と,考えれば考えるほど目が冴えてしまう.
ようするに今日の出来事を反芻,および明日以降の旅程に対して緊張しているのだろう.

眠れないものだから,尿意も頻繁に意識上に上がって来る.

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結局「上段のベッドからハシゴを降りてドアをゆっくりと数回開けてトイレを済ませて戻る行程」をほぼ1時間ごとにするハメになった.
トイレの窓から外を見ると,深夜にもかかわらずクルマとスクーターが走り回ってる.
さすが首都.眠らない街なのだ...などと感心している場合ではない.こっちは眠らなければ.

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なかなかにハードなDay0である.(Day1に続く)

高額海外自転車ツアー~どんな人が行くんやろ?

2024/2/1 Thu

思い出と節約と

人生最初の海外旅行はケニア-インド-ネパールの旅.
ツアー参加ではなく,完全に個人旅行.
いわゆる格安航空チケットをHISから買っただけ.

1990年の話なので,ぼんやりとした記憶しか残っていないが,伊丹-ボンベイ-ナイロビのエア・インディア往復チケットで25万くらいしたと思う.

これに加えて3週間分の宿やら食事代,それにケニアでのキャンプサファリツアー参加代を加えると総計で32万くらいといったところか.

大学の卒業旅行だったが,その割にはけっこう金持ってたな,当時は.

時は流れ,会社をやめて出かけた無期限・東南アジアバックパッカーの旅
80万円分のT/Cを腹巻に隠して出発.
その10ヶ月後に睡眠薬強盗に遭い,パスポートと40万ほどのT/Cを盗まれて旅が強制終了した.とほほほ.これぞ盗難アジア.

専門学校を経て,まっとうな社会人のふりをしていた頃は海外旅行に行かず,もっぱらオートバイによる国内キャンプ旅.

その後,2年間ほどジャマイカに滞在.
帰国直後,ヨメさんと地球一周の旅にでかける.
確か3大陸プラン(北米・南米・ヨーロッパ)で一人37万ほどのチケットを購入.
当時は文字通りの分厚い紙のチケット.一路線使用したら一枚ずつちぎっていくのが味わい深い.
80日間ほどの旅で,2人で総額200万ほどかかったかも.
アラスカフィンランドのせいだ.

北海道に引っ越して再就職後は,GWや9月の連続休暇でダイビングツアーに参加することが増えた.
「南の島で潜る」という目的がはっきりしているなら,個人で手配するより安いし効率的.
10日間ほどのツアーで10~15DV付で,毎年35万ぐらい払っていたか.
最後に潜ったのはインドネシアのラジャ・アンパット.
2019年12月のことである.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

ダイバーなら誰もが一度は憧れる地の一つ.
普通にツアーに申し込めば(当時で)60万近かったように思う.
ただ,この年はツアー説明会参加特典のじゃんけん大会で見事勝利し,クルーズ船半額チケットをゲット.そのおかげで総額40万台に収まった(それでも高けーわ).

上には上があって,ハイエンドの「ココ島」(コスタリカ)や「ガラパゴス島」(ガラパゴス)になると,100万越え.
もはや庶民が出せる額ではない.

以前,クルーズ船でご一緒した,とあるマダムは「ガラパゴスは3回行った」とおっしゃられていた.どこの大富豪

まぁ,この人ほど極端でなくても,ダイビングツアーに参加されているメンバーはお金持ち(=医師,看護師,社長業,大企業の役職)が多かったなぁ.

ついでに言うと年配者も.
あるクルーズ船では40代後半だったKazchariが一番年下だったこともあった.

ダイビングツアー以外で印象的だったのが,先日の記事でも少し触れた「ボルネオ島縦断ツーリング」

バイクでボルネオ島縦断ツーリング

成田からの往復チケット,レンタルバイク,全ての宿・食事代がついて驚きの23万円
途中で合流した旅行会社の社長さん曰く,「今回はモニターツアーなので」とおっしゃっていたが,絶対赤字でしょ,これ?
当時も今も格安.
もし,今この値段であの内容のツアーであれば,また行くね.
まぁ,このダンピングのせいかどうかが知らんけど,会社はつぶれてしまったわけだが.

同行していた「ダヤン」で有名な池田さんがエッセイを出しておられます.

話を戻す.
新コロのせいで中断していた海外旅.
この度,ようやく復活!

さらにチャリ沼に沈み込んだKazchari.
となれば「次の海外旅行はチャリで」という選択肢が浮上して来てもなんの不思議もない(後付け).

まずは,チャリで海外と言えば,まず思いつくのがグランツールの舞台,ヨーロッパだっ!
ツアーなら専門の旅行社がある.

フェロートラベル

えー,はい.
わかりますが,驚きの値段.
目玉のツール・ド・フランス観戦ツアーだと...

ツール・ド・フランス2024観戦&サイクリングツアー

特に燃料サーチャージがとんでもない.
ハイエンドロードが一台買える(そこ?)

レース見学抜きのライドツアーだけでも...おっ,おぅな価格.

ドロミテサイクル・ハイライト10日間

実は数年前にこの会社のツアー説明会に参加したことがある.
一人参加だとシングル部屋代がかかるのが残念だった(諦めた).

ヨーロッパ関連だとやはりPBPが気になる.
2023年大会だと,ツアー47万,個人手配で53万という情報がある.
やはり燃料サーチャージ代がエグイが,ツアーと個人に思ってた以上に差はない.
むしろ手間暇はおさえ,走りに集中したいのならツアーの方がコスパはよいように思われる.

とまぁ,こんな感じで検索していると面白い代理店を見つけた.

風の旅行社

うおお,ツアーで組まれているエリアが実に好みだ.
で,この会社が現在プッシュ中なのが,アマゾンしかもマチュピチュを含むサイクリングだ.

8/30(金) 南米・ペルー -アンデスからアマゾンへサイクリング11日間-

これは素晴らしい.
南米の上半分は老後の楽しみにとってあるのだ(ハードすぎやしませんかね?).

で,肝心の料金は...絶望の120万円

もはやツール観戦を越え,ガラパゴスダイビングと同等だとは...

いくらリスクの高い南米とは言え高すぎでは?
あぁ,そうか,完全武装のボディガード付きか.

マチュピチュと言えば,今こんな話題が...

世界遺産・マチュピチュ入場券をめぐり 地元業者が抗議デモ 観光客にも影響広がる

さすがの不安定さ.
そのうちエアーズロックのように登頂禁止になったりして.

てな感じで,海外の自転車ツアーをざっくりと調べてみた.
想像以上に費用がかかる(ようになった).
それでも企画が立ち上げられ,催行人数が埋まることを考えると,こうした大名ツアーにポンとお金を出せる層もまだまだいるということか.

ちなみにKazchariの「環島」は総額20万ほどと考えている.
うち,航空運賃ですでに半分は使っているけど.

まぁ,ケチり過ぎて観るべきものを観なかった,すべきことをしなかったと後悔するは嫌なので,そのあたりの審美眼,直観への信頼が重要やけどな.

まっ,一生に一度の思い出のつもりで楽しみましょう.

旅,特に海外旅行ほど最高の娯楽は存在しないのだから.

共感しかない~『語学の天才まで1億光年』

2023/12/1 Fri

あの時あの場所で

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高野秀行著『語学の天才まで1億光年』を読んだ.

語学の天才まで1億光年

著者はノンフィクションライター.
早大探検部出身だけあって,ただの旅ではなく誰も行かない国や地域(いわゆる辺境)にて,珍しい経験や調査をすることをテーマとしている.
全著作を読んでいるわけではないものの,いわゆる冒険家や極地探検家とは異なるアプローチで,Kazchariの知的好奇心を満たしてくれる作家さんである.

高野さんは1966年生まれ.
Kazchariと1歳違いである.
しかも1992年から93年にかけ,チェンマイ大学で日本語を教えていたという.
ちょうど,その頃にKazchariもタイを中心に東南アジアをあちこち放浪していた.ひょっとしたらどこかですれ違っていたかも.

高野さんの著作では,なんと言っても『謎の独立国家ソマリランド』が有名.
数多くの賞を受賞してる.

謎の独立国家ソマリランド

いわゆる未承認国家への訪問記.読み応えある大作で面白いことは面白いのだが,国が国だけに単独行とはならず通訳やら護衛兵同行.過去作に比べるとちゃんとしすぎ.つまり高野成分少な目で物足りなかった(すいません).

危険な国への潜入探検モノだと『アヘン王国潜入記』が超好み.

【カラー版】アヘン王国潜入記 (集英社文庫)

いくら国外とは言え,その目的も行動もかなりヤバい.

ちなみに個人的に最高傑作だと思うのが『怪魚ウモッカ格闘記』である.
これ超一流のミステリー小説では?(高野初読者には決しておすすめしません).

【カラー版】怪魚ウモッカ格闘記 インドへの道

さて,今回の『語学の天才まで1億光年』は,そんな世界の辺境を旅するために学んだ数々の言語の習得方法の実録記である.

本書に登場する言語は以下の通り.

フランス語,リンガラ語,ボミタバ語,イタリア語,スペイン語,ポルトガル語,タイ語,ビルマ語,シャン語,中国語,ビルマ語,ワ語

確かにこれだけ話せれば,地球上どこに行っても大丈夫(一部極地言語も混ざっているけど).いや,ロシア語も必要か.

本書はそれぞれの言語を学ぶに至った経緯や,過去の著作の補助ストーリーが追加されている.高野ファンにとっては懐かしくもあり,楽しい構成である.

エピローグに記してあるが,今も筆者の言語学習スタイルは変わっていないそうだ.曰く...

・誰でもいいからネイティブに習う
・使う表現から覚える(目的に特化した学習)
・実際に現地で使ってウケる(現地にいるとき即興で習うことも多々あり)
・目的を果たすと,学習を終え,速やかに忘れる(ひじょうに残念であるが)

まさにそう.

Kazchariが知人に「海外旅行,楽しいでぇ」と言うと「私,英語できないから無理です」という返事が多いが,これは大きな間違い.

確かに共通語としての英語は便利だが,町中に出れば英語が全く通じない国は多い.
いや,町中どころかチリの空港のインフォメーションで「habla ingles?(英語話せますか?)」と尋ねたら,「no!」の一言で逃げられた経験もある.

それに英語が公用語じゃない国で,英語だけで通すとホテルやらガイド,観光客相手の店でしかコミュニケーションがとれない.
これは実にもったいない.

Kazchariも高野さんほどではないが,新しい国を訪れるごとに,なるべくその国のローカル言語を覚えて実践してきた.
と言っても,せいぜい挨拶と数字,「ありがとう」「~はどこですか?」「いくらですか?」程度だが.
少し慣れてくると辞書に載っていないようなスラング,特に卑猥な言葉を教えてもらった.これが若者にウケる(当時はKazchariも若者だった...).

そう,高野さんも書いているけど,語学教室や教科書で習う言葉と,実際に現地の人が使っている言葉はかなり異なる.
日本語もそう.
本書内にて中国人の先生が例文をあげている.

教科書 ⇒ 「大きいものを取ってください」
実際  ⇒ 「ねぇ,あのでっかいやつ,取って」

これが「本当のネイティブの言葉」
確かにその通り.
それに文法や発音が正しいだけでなく,大きさやトーン,スピードも合わせないと決してネイティブ(風)にはならない.ようするに「ノリ」が大事.

どの言語にもこうした要素はあるのだろう.
うーん,基礎はともかく,生きた言葉を習得するには,やっぱり現地にいないとあかんな.

Kazchariの場合,英語を除くとマレー/インドネシア語スペイン語をよく話した,いや使った.
やはりアルファベット表記で発音が簡単な言語は覚えやすい.

タイの滞在期間が長かったので,声調地獄のタイ語もがんばった.
お隣のラオスカンボジア(僧侶限定)で通じた時はうれしかったなぁ.

あれ? かつて2年間,がっつりひたったはずのジャマイカ英語は?
うーん...ついぞ満足いく域に達することはなかった.

事前に本書の指摘に気づき,真面目に取り組んでいたら,もう少し上達し,ジャマイカに溶け込むことができたろうに...すべては後の祭りである.

旅の指さし会話帳53 ジャマイカ(パトワ語・ジャマイカ英語)

高野さんの旅の原点と言えば,早大探検部時代の一大プロジェクトを記録した『幻獣ムベンベを追え』に詳しい.

幻獣ムベンベを追え

今回初めて知ったのだが,高野さんはコンゴ旅行の前に初の海外旅行としてインドに渡っている.
これまた,ほぼ同時期にKazchariもインドを旅している.
つまり見てきたこと,感じたことがかなり近い.
読んでいて共感しかなかった.

最も印象的なのはパスポート盗難事件のくだり.
恥ずかしい話だが,実はKazchariもこの被害にあったことがある.

1993年10月.タイのチェンライにて,同じ宿をシェアした“自称”イタリア人に睡眠薬をもられてパスポート,T/C,現金,航空チケット,カメラ全部やられた.

その後の警察とのやり取りは,もちろん英語.
必死になると自分でも驚くくらい流暢に話せたなぁ...って,どうでもええわ!

バンコクに戻って日本大使館に出向き渡航書を発行してもらい,帰りのチケットも航空会社のカウンターでゴネにゴネて再発行get.

そして飛行機に乗るまでの数日間,何もかも失ったKazchariは,国籍問わずホンマいろんな人に助けられた(助けを求めたせいもあるが).

翌年,その際にお世話になった人々へのお礼および,もし事件に遭わなければ次に行く予定だったミャンマーを訪れたのは,理不尽に旅を中断させられたことへの怒りだったのかもしれん(我ながら負けん気強すぎやろ).

ただ,後年考えるに,あの時パスポートを盗まれ,一年近くに及んでいた旅が強制終了させられたのは幸運だったかもしれん.
もしあのままダラダラ続けていたら,少なくとも今の生活はない.
きっとどこかの国で「沈没」し続けていただろう.
それはそれで楽しい? わからん.それはマルチバースの話.

高野さんの場合,どういう事情だったのかパスポートと航空券は戻ってきたようだが,そんな奇跡が起きることもあんねんなぁ...

つーことで,高野さんには到底かなわないものの,なるべく現地の言葉を話そうとしていたKazchariには実に刺さる本でした.

そして2023年現在.
4カ月後には久々の海外旅行が控えている.
あの頃のように,ちょっと言葉を勉強してみようかなぁ.

語学学習/ 説出好中文 台湾版 ペラペラ中国語

もう(不安もふくめて)楽しみしかない.

ヴェトナム,ダラットの本屋にて 1993年5月撮影

あぁ異国の地よ~過ぎ去りし日々

2023/9/7 Thu

全てが愛おしい

先日,Yahooニュースで面白い記事を読んだ.

いま空港でトラブル続出…日本人の若者の7割がじつは知らない?「パスポートの落とし穴」

この記事の若者(?)を笑えない.
新しいことに関しては誰もが初心者,失敗して成長するのだ.

むしろ,代理店に頼まず自分でやろうと思ったことを評価したい.
その考え方だけで既にチャレンジング.素晴らしい.

新コロ禍が(ほぼ)明け.今夏から海外旅行に出かける人が増えているようだ.
ただし円安が猛威を振るっている.

PBP参戦などの記事を読むと,燃料サーチャージはもとより,現地での飲食代,日用品の値段がえげつない.
赤コーラが¥500とか...

Kazchariが最後に海外(インドネシア)に出かけたのは2019年12月.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

当時ですら,円の価値は既に怪しかった...

本当に時代は様変わった.
海外旅行って,もっと気軽に行けていた気がする.
では,そんなKazchariは,これまでどこを旅してきたか.

Kazchariが人生初の海外旅行に出かけたのは1989年である.
大学の卒業一人旅.行き先はケニア,インド,ネパールだった.

なぜこのように変則的なのかと言うと,当初は西アフリカのトーゴが目的地(フォスターペアレントの寄付先)だったからだ.
旅行代理店に相談したところ,「旅行初心者に西アフリカは難易度MAX」と諭され,代わりにメジャーな観光地であるケニアを薦められて変更した経緯がある.
今のスキルがあれば,ケニアからトーゴに飛べただろうが,当時はレベル1の雑魚.素直に断念した.

その際,利用した航空会社はエア・インディア.
往路,復路ともムンバイ(旧ボンベイ)でのトランジットが可能だった.

それで,インド(とネパール)を旅することになったのだが...いやもう,噂に違わぬカオスっぷり.それまでの全ての価値観がぶっ壊れた22歳の春だった.

その後,会社勤めをしたが,仕事のあまりのつまらなさに3年も経たずに退職.
大企業だったため,いわゆるブラックではなかったけど.
ひたすら自由が欲しかった.山の向こう,海の向こうの景色が見たかったのだ.

向かったのは盗難...おっと東南アジア.
タイ(バンコク)を皮切りにラオス,カンボジア,ヴェトナム,マレーシア,シンガポール,インドネシアを10ヶ月ほどバックパッカー.

旅の回顧録~1993年のカンボジア(1)

旅の回顧録~1993年のヴェトナム(1)

戻ったタイにて睡眠薬強盗の被害に遭い,パスポートと有り金を全部ヤラれたので旅は強制終了.
そんな26歳,無職の秋.

猛勉強(?)の末,専門学校に合格.
入学前に旅館住み込みバイトで軍資金をため,再びタイの事件現場へ渡航.
その時,お世話になった方々に御礼.
落とし前をつけるため,そこから前回の旅をリスタート.
訪問を予定していた国,ミャンマー(ビルマ)を訪れる.
あそこまでやさしい国民性を他に知らない.

専門学校にておとなしく1年を過ごす.
比較的時間のあるうちにと,進級前の春休みに再びインドへ.
全く予定になかったが,現地思いつきでモルディブを訪問.
ありえない美しさの海にて,初めてスキューバ・ダイビングを経験する.

『南の島の大統領』を観た~モルディブの思い出

残りの専門学生生活を送る.
バイク事故により1年留年する羽目になったが,無事卒業し国家試験合格.
同級生だったヨメさんと結婚し,久々にまともな社会人生活を送る.

3年が経過.
かねてからの野望,青年海外協力隊への参加を模索.
参加要件を満たしたため,選考試験を受ける.
ちょっとした病気に罹患したことにより,見事に不合格.
資格を活かして1年間パート勤務.

2回目の選考試験で無事合格.
ジャマイカに2年間滞在することになった.
そんな35歳の冬.

派遣中は3週間の自主的な海外研修が可能.
近隣&許可された国だったドミニカ共和国,パナマ,コスタリカを訪問.
各国の隊員によるアテンドがディープだった.

無事2年間の任期を終えた...のだが,これまた自費での帰路変更可能.
メキシコ,ベリーズ,グアテマラに立ち寄ってから成田の地を踏んだ37歳の春

これまた資格を活かして職を見つけ,大阪から北海道へ引っ越し.
失業状態から再就職まで3ヶ月ほど時間ができたので,ヨメさんと地球一周の旅に出る.

世界一周堂の3大陸コースを選択.

アメリカ(アラスカ),メキシコ,チリ,アルゼンチン,パラグアイ,ブラジル,スペイン,モロッコ,ポルトガル,エジプト,フィンランドを訪問.
特に幼年期からの憧れ,イースター島が想像以上に素晴らしかった.

旭川に住み,再び定職についてからしばらくはGWおよび秋の連休を利用して渡航する生活が続いた.

その多くはダイビング目的.

パプアニューギニア(マダン,キンベ湾)から始まって,フィリピン(セブ)タイ(コタオ)インドネシア(コモド)パラオメキシコ(ラパス)...

リゾート滞在やクルーズ船での旅である.
国内も沖縄の離島や小笠原にも行ったなぁ.
特に気に入ったのは西表島多良間島だ.

やっかいなのは潜るだけでなく,一番金のかかる水中写真にもはまってしまったこと.

スキューバダイビング,やめよっかな?

他にレンタルバイクによる「ボルネオ島縦断ツーリング」(ツアー)にも参加.
東マレーシア(コタキナバル),ブルネイ,インドネシア(ポンティアナック)を走破.
モニターツアーだったせいか,代金が格安だったのが印象的.
その大盤振る舞いのせいなのかどうなのかわからんが,数年後旅行会社が倒産するというオチ付き.

ボルネオ島縦断ツーリング

モルディブ帰りにスリランカもバイクで走った.

娘が生後4か月の時にはグアム,2歳の時にはタイ(プーケット)に連れて行った.何の記憶も残っていないそうな.

息子ができてからは4人で台湾に行った.
娘はともかく,こちらも1歳に満たなかった息子は何も覚えていない.

そして2020年,新コロ禍の到来.
以降,パスポートのスタンプは増えていない.

こうしてまとめてみると,行きたいと思った場所にはほぼ足を運んでいる.
一度は断念した場合も,なんだかんだで最終的には到達している,なかなかリベンジな人生やな.

辛いこともあったけど,やはり旅以上に楽しいことはないな.

自由が欲しい,社会的地位も欲しい.
内面が見たい,外面も愛でたい.
片方しか知らない人生は送りたくない.
これは19歳でヘルマン・ヘッセの『知と愛』を読んで以降,Kazchariの行動指針となっている.

知と愛(新潮文庫)

何だか全てが終わってしまったかのような書き方だが,まだ見ぬ土地への憧れはあるか?
答えはYESだ.

「若い時旅をせねば老いての物語がない」(とある古典)

見るべき物,経験すべきこと,会うべき人ははまだまだ存在する.

新コロ明けたら海外旅行?

2023/3/14 Tue

そろそろ明けそう.

3/13からマスクの着用義務がなくなった.
いや違うな.日本では元々「任意着用」だった.

コンビニや飲食業の入り口にある「マスク着用のお願い」が撤去された日,と捉えるのが正しいだろう.
しばらく混乱が続くだろうが,徐々に平常運転に戻るような気がする.

いやぁ,ようやくですな.

「もはや顔パンツ.人前で外すなんてトンデモナイ」と考えるようになった人もいるようだが,Kazchariは外しますよぉ.

元々チャリ乗っている時はノーマスクやったしな.
逆に一人でクルマに乗っているのに付けている人がいる.不思議だ.

つーことで,規制緩和に伴いインバウンドも徐々に再開.
次は,こちらから出て行く番であーる.

現状だと,帰国後の隔離措置はワクチン3回接種で免除(らしい).
これ,いつまでやろ?

Kazchariはワクチンを2回しか打っていないし,この先も追加接種する気もないので,今出国すると帰りが面倒.

とりあえず,この制限が解除されたら,久々に出かけますか.

最後の海外旅行は新コロ前の2019年12月.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

この頃の出国はほとんどが羽田から.
当時はクレカ払いをJALカードに統一し,いわゆる丘マイルで毎年旭川-羽田の往復特典使っていた.

だがしかし,新コロブームの間に各種支払を別のカードに切り替えたり,QR決済などしたりと,マイルが全然貯まらなくなってしまった.
次は国内移動分も自己負担か...うーむ.

えーい,ではどこへ行く?

なんだかんだでスキューバ・ダイビング旅は捨てがたい.
こんな記事も書いたけどな.

スキューバダイビング,やめよっかな?

旅先での目的が明確な場合,値段や手間を考えるとツアー参加がベスト.
新コロ前はフィリピンの「プエルト・ガレラ」が次の候補地だった.

今,ネットでツアー情報を見てみると...大手では組まれていない.
まだ落ち着かないのか?
新コロ前も,それほど高額だった印象はない.

一方,参加経験のあるインドネシアの「コモド」「ラジャ」は既にダイブクルーズが始まっている(リピーターなのでメルマガが届く).

ただし...その値段には驚愕.
前回より+10万~は必要.
さらに燃料サーチャージも大幅アップ.

シャレにならん額になっている.
やはり,この2か所は一生に一回の経験になるんかなぁ.
コモド・ダイビングは実に楽しかった.

ちなみに全ダイバー,究極の憧れポイントと言えばコスタリカの「ココ島」とエクアドルの「ガラパゴス」だろう.
価格も期間も手間も参加難度SS.3桁は軽く越えてきそう.

もう一つの趣味,海外サイクリングはどうだ.

先日,「2023年ツール・ド・フランス観戦ツアー」の募集を告げるメールが届いた.
以前に一度説明会に参加したことがあり,定期的に送られてくるのだ.

はたして...

ツール・ド・フランス2023観戦&サイクリングツアー

うげっ.
こんなんにサラっと参加できる人って,どこのブルジョア?
驚いたのは,この料金は食事代を含まないこと.
総額いくら?
一昔前のハイエンドロードが買える料金になっている.
通常のサイクリングツアーもたいがい...

いかんいかん.
ダイビングにせよチャリにせよ,趣味を海外で行おうとすると破産する.
まず国内遠征の方が現実的やね.

原点回帰で,ツアーをやめ,航空券だけを買って行き当たりばったり旅はどうだ.
現状,最も気になる国は「クロアチア」.
「プリトヴィッツェ湖群国立公園」の紅葉が見たい(撮影したい).

で,ざっと羽田発でザグレブ(首都)までの往復航空券,今現在の最安値でざっと往復12万か.
シーズン(秋)やと倍?
宿泊代やらなんやらを含めるとやはり30万はいきそう.

フリーのパッカーでこれかぁ.
もはや海外旅行は「富裕層の趣味」と言われる理由がよくわかる.

思えば,個人手配のバック・パッカー旅はここ数十年経験していない.

この令和の世にフリーパッカーするとどうなるか想像してみる.

現地空港に着いたら,まずSIMカードを購入.
自分のスマホをアクティベートしてもらう.
以降,宿や交通機関の予約は,全てスマホを通じて行う.

タクシーもスマホで呼んで,日本で予約済みの宿へ.
会計をカードで済ませる.

荷物を置いたらGoogleマップを見ながら街歩き.
写真を撮ったらSNSにアップ.
屋台や汚い食堂はほぼ消滅(場所による).

そこそこキレイなレストランでスマホみながら情報収集.
同じ旅行者を見かけても無視か,スマホ片手に写真を見せあう.
夜はLINEで日本にいる家族や友達と会話し,ヒマなら部屋でYouTube.

...たぶんこうなるような気がする.楽だ.

懐かしの90年代だと...

格安航空券で現地着.
たいてい深夜着.
最低限必要な現地通貨をT/Cかドル札で両替.
タクシーに乗ると,危険かぼったくられるので空港ロビーで寝る.

バスで市内へ.
そこから「歩き方」もしくは「Lonely Planet」に載っている一番安い宿まで(10km内なら)歩く.
やる気のなさそうor眠そうなフロントのにーちゃんに,「Do you have a room?」と尋ねる.

もちろんチェックイン前に部屋を確認.
水(お湯)の出,鍵のかかりぐあい,ベッド(シーツ)の清潔さ,蚊帳があれば穴が開いてないかチェック.
可能ならディスカウント交渉.

ドミトリーなら同室者の値踏み.
ジャンキーっぽいヤツがいたらもちろんパス.

タライもしくはバケツがあれば洗濯(30分漬け込み,3回すすぎで屋上に干す)
荷物を置いてでかけるが,バックバックは徹底施錠&固定物にロック.
観光がてら次の目的地までの交通手段の発着場所,時間を確認.必要なら予約.

屋台か汚い食堂でメシ.
相性良さげな日本人または西洋人に話しかけて情報収集と旅の思い出会話(多少盛る).

気が合えばそのまま遊びに行く.

夜,宿に戻り蚊取り線香を焚く,
洗濯物を取り込む.
ベッドに寝転がりながら(シーツあまりに汚いもしくは寒い場合は寝袋),日記を書き(他の旅人と交換した)文庫本を読む.

照明を消すがあまりの暑さに眠れない.
なぜか体が痒いので眠れない.
天井のファンが落ちてきそうで眠れない.
廊下で酔っ払いが騒いでいるので眠れない.
ノックされ「マッサージ?」と起こされるので眠れない.
外のクラクションや音楽がうるさくて眠れない.
エアコン効きすぎ寒くて眠れない.
隣の部屋で〇〇〇する声が聞こえて眠れない.

ああ,なんて素晴らしい夜.

旅の回顧録~1993年のカンボジア(1)

旅の回顧録~1993年のヴェトナム(1)

改めて思い出すと,よく,こんな面倒なことをやってたな.
そんな体力と気力はまだ残っているか? Kazchariよ?

モノよりコトが大事と言われて久しい.
まだまだ世界には見たい場所がたくさんある.

戦うか? 戦えるか? 怯えるココロよ?

スキューバダイビング,やめよっかな?

2022/11/19 Sat

既にここ3年ほど潜っていないわけだが.

OLYMPUS STYLUS XZ-2 / Indonesia Manado

ブログの自己紹介文に「時々ダイビング」と書いてはいるものの,新コロのせいでここ数年全く潜れていない.

現状,2019年12月の「ラジャアンパット・ダイビングクルーズ」で潜ったのが最後.
既に十分すぎるブランクである.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

さすがにここまで潜らない期間が長くなると,「妖怪モウイイヤ」が頭をもたげつつある.

金はかかるし,機材は重いしオーバーホール必須だし,潜るまでの過程が面倒くさいし,危険だし,自由度低いし,天候・海況に左右されるし,コスパ,タイパ的に超最悪な趣味.それがダイビング.

では,なぜ続けてきたのか?

1) 海が好き

やはり,沈むのでもなく浮かぶのではない(中性浮力),あの非日常感は病みつきになる.
地球上で無重力を体験できるのはスキューバのみ(例外的に飛行機による無重力体験ツアーもあるけど).
水中の魚,甲殻類も,デザイン的に神様の最高傑作だらけ.
カラフルで美しくて危険で...異形.

OLYMPUS E-M1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Komodo
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Indonesia Komodo
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Indonesia Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro Lembeh

2) 旅が好き

海中だけではない.
南の島のビーチの美しさたるや...
これはモニターでは絶対に伝わらない.
アフターの地上散策やアクティビティも楽しい.
特に島には独特の文化がある.

OLYMPUS E-5 / Zuiko ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD / Maldives
OLYMPUS E-5 / Zuiko ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD / Maldives
OLYMPUS E-5 / Zuiko ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD / Maldives
OLYMPUS E-5 / ZUIKO DIGITAL ED 8mm F3.5 Fisheye / Maldives
OLYMPUS E-M1 Mk-II / M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8 / 波照間島
OLYMPUS TG-5 / 西表島

3) 写真が好き

マクロから広角まで,地上では決して撮れない写真が撮れる.
真っ青もしくは真っ暗な水中が,ライトやストロボで照らされることによって,極彩色の別世界に変わる.これに気づけるのは水中フォトグラファーだけの特権.

一方,人工の光で照らさないと,雑誌で見るような鮮やかな風景を見ることはできない,という矛盾も...

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembrh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Manado
OLYMPUS E-M1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Ko Tao
OLYMPUS E-M1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Komodo
OLYMPUS E-M1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Ko Tao

そんなKazchariがライセンスを取ったのは2003年.

青年海外協力隊員としてジャマイカに赴任中の時である.

援助される国=途上国という印象もあるかもしれないが,中米,特にカリブ諸国は,そこまで経済的に困窮しているわけではない.
なのに莫大な国費を使って援助が行われる理由は...(おっと,誰か来たようだ)

ジャマイカの場合,ボーキサイト,コーヒーなどの輸出資源もあるが,何より観光がメイン産業.

海岸沿いには立派なリゾートホテルが立ち並んでいる.
有名なビーチにオーチョ・リオス,モンテゴベイ,ネグリルなどがある.

アメリカ人にとっての“沖縄”的ポジション.

また,カリブ地域のリゾートホテルは宿泊代に食事代や各種アクティビティ代が全て含まれているオールインクルーシブ・システムが有名.

任期中の隊員は居住者扱いとなり,これらのホテルも格安の現地人価格で利用できた.

このオールインクルーシブにはダイビングも含まれる.
ならばライセンス取って潜らないと損(Cカード取得代は別料金).
結局,滞在中にボートダイビングが可能となるアドバンスまで取得した.

2年間の任期を終え,2004年に帰国した後も,すぐに再就職はせず,ヨメさんと地球一周の旅に出かけた.

ここぞとばかりに,日本から遠くてめったに行けないポイントに潜った.

3ヶ月後に帰国して旭川に移住.
そして翌年のGW,初めて日本,石垣島で潜った.

いやいや,この時はマジで驚いた.

器材セッテイングサポート(お姫様ダイブと言われる)から始まって,懇切丁寧なブリーフィング,もしくは徹底した安全確認など,ゲストを楽しませること,およびリスク管理を含めたサービスが徹底的に行き届いていた”海外”

それと異なり,日本のショップの厳しいこと,厳しいこと.

バディとは名ばかりで,基本的にセルフチェック.
かつ,もたもたしていたら怒られる.

潜航できないゲストがいると,ガイドはその人にかかりきりで,先に潜った人間は船の下で延々と待たされる(だいたい45分ほどで浮上しなければならない).

海からボートに上がるときに,少しでもふらついたら,「何してんの!」と怒鳴られたことは今でもはっきり覚えている.

まぁ,そのショップ(もしくは担当ガイド)が,たまたまヒドかっただけかもしれないが,先に海外でのサービスを知っていると,ものすごく違和感があった.

そう,日本の場合,趣味ですら“道”なのである.

まさに「ダイビング道」

レジャーではなく,極めないといけないらしい(ロードガチ勢も似たようなもんか).真面目な国民性の負の側面やな.

さて,上記のエピソードもあり,長期休暇には国内より海外で潜ることがほとんどになった.

そしてすっかりガチダイバー...というより,ガチ水中フォトグラファーへと進化(いや,壊れた).

OLYMPUS TG-4  超重い

最終段階(フル一眼)一歩手前で留まっていただけマシ,とも言える(いえ,既におかしいです).

そして2020年初頭からの新コロ流行.

海外どころか,国内移動の制限も始まった.

ダイビング雑誌は相次いで休刊.
そらそうだ.記事にならない.

現在,なんだかんだで世界的には新コロは落ち着きつつあり,閉鎖していたリゾート施設も行けるようになりつつあるらしい.

Kazchariが登録しているダイビング系メルマガにも,ちょこちょことツアー情報が入ってくるようになった.

しかし,行かない理由を数えつつある.

1)料金が異常

例えば全ダイバーのあこがれガラパゴス.

https://www.club-azul.com/tour/53448

なんじゃこりゃあ! 空港税,国内移動費,燃料サーチャージ,ボートクルーへのチップ代など諸経費は別途である.

ハイエンドのカーボンロード買えるやん!(←おい)

確かに元々高額なツアーではあるが,ここまでではなかったような...

いやいや驚いた.
完全に富裕層の趣味(元々そういう側面はあったけど).

こ,これは極端すぎるか.

では,近場のフィリピンは?
もし新コロが流行らなかったら,次に考えていたのがここ.

https://www.club-azul.com/tour/55790

うげっ.5DV,夕食なし,器材レンタルなしでこの値段...

で,では国内は?

https://www.club-azul.com/tour/56422

4DVでこれかぁ...以前の2倍以上.

2)目の異常

いえ,病気とかじゃなくて老眼...
ここ数年で一気に進んだ.
もうマクロ写真のピント合わせは無理.

3)カメラ機材

何よりパーツの劣化が心配.
ハウジングやライトのパッキン,大丈夫やろか?
ただでさえ,精密機械にとって過酷な環境での運用.
使い続けていえれば,小さい不具合に気付けるが,3年も放置だと一気に水没しそう.

カメラだけじゃなくてBCやダイコンもヤバイけど.

機材が重すぎる?
では,こいつはどうだ.

最新iPhoneで水中撮影、音楽、通話可能!ダイビングの楽しさが格段に上がる画期的なスマホ用ハウジングとは?

陸上同様,水中写真もiPhoneに侵食されるかもしれんな.

とかなんとか言っているが,今回,ダイビングをネタにするために,昔の写真を検索したけど,やっぱいいね.
なんだかんだで一番好きな被写体は水中の生き物や風景やね.

新コロがさらに落ち着き,料金や飛行機代が落ち着けば,ダイビング趣味も復活するかもしれん.

そういや海外からの帰国時の隔離免除ってワクチン3回だっけ?

ありゃ? Kazchariは2回しか接種してへんわ.
あかんわ.

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8 / Lembeh

健康診断の結果が興味深かった~現実を直視せよ

2022/11/5 Sat

言い訳を考える.

iPhone11 Pro

そもそもKazchariがロードバイクに乗り始めたきっかけは,とある診療所でメタボ診断されたから.

時に2006年.

Kazchariは沖縄は慶良間諸島,阿嘉島をダイビング旅行中.
その日は朝から腹痛が激しく,ダイビングはキャンセル.
村に一軒の診療所に飛び込んだ.

診断は食あたり.どうやら前日に食べた屋台のタコライスが不味かったようだ.

ついでに,ということで腹部の超音波検査.
そこで医師の爆弾発言.

「いやぁ~肝臓周りの脂肪すごいね~やばいよ~これは」

た,確かに,昨年あたりから胴回りのプニョプニョ感は気になっていた.

PNG マダンにて / 2005年9月撮影  無様ね...

ジャマイカからの帰国直後はむっちゃ痩せていたのに...

嘆いていても仕方がない.
ネットの力を総動員.
無理なく痩せるには有酸素運動,中でも自転車が最強という言葉を信じることにした.

そして「クランカー」さんで購入したのが「TREK TCT5000」

2006年5月撮影

(幻の)アームストロング,ツールV7モデルだ!(当時は誰のことか知らんかったけど)

乗り出したのは良いが,周囲に先輩も仲間もいない状態.
完全に独学,自己流でトレーニング開始.

当時は早起きして毎朝決まったコースを1時間,20kmほど乗る日課だった(冬を除く).
やがて,グルメフォンド系にちょこちょこ出るようになって,走力は少しついたかな,という印象.

肝心の健康診断では...顕著な改善はみられなかった.
体重増加もなく,重篤な病気になったりはしなかったけど.
まぁ,ゆるゆる乗ってたからなぁ...この頃は.

そして10年経った2017年2月,現在の愛車,Domaneに乗り換え.
STRAVAおよび,しばらくおいてZwiftも開始.
ここから,チャリに本格的にのめり込む.

2017年8月撮影

真冬にも乗りたくなって,同年12月にはファットバイクも購入.
365日,いつでも乗れる体制が整った.

2017年12月撮影

2018年からはブルベ参戦.

そう,この頃から目に見えて身体が引き締まり,健康診断の数値もみるみる改善.超健康体へと変化した.

気分はすっかり不老不死!(←いやいや,ヒルクラのタイム,年々落ちてるがな)

しかし,今回戻ってきた最新の健康診断(2002/5検査)の結果は...

サムネ写真の通り,黄色,すなわち「要注意.生活習慣の見直しが必要」な項目が2つもあった.

それは...

【脂質-LDL 125mg】

いわずとしれた悪玉コレステロール
まぁ,肉好きなので...
「どれだけ食ってもカロリー0!」なライドが少なかったか.反省.
これでも昨年(133mg)よりは改善.

【肝機能-AST(GOT)39U/L】

これまであまり意識していなかった値である.
ASTとは幹細胞で作られる酵素のこと.
肝臓障害により肝細胞が壊れると血液中に漏出するらしい.

うーん,肝臓かぁ...
Kazchariはほとんど酒飲まへんのに,なぜ?
せいぜい夕食に3%缶チューハイを週3,4本程度やのにな.

アルコールによる肝障害と言えば,何と言っても「γーGTP」の数値が有名.
こちらは「22U/L」と全く問題なし.

それに「AST」とセットで語られることが多い「ALT」も問題ない.

これらの数値から導き出される答えは...助けて! Google先生ぇ~

AST・ALTの値が悪いとどうなる?基準値と疑われる病気について医師が解説

ふむふむ,つまりKazchariの「AST>ALT」は,急性心筋梗塞,溶血性貧血,筋肉疾患かもしれぬと...なっ,なんだってー!

もしかして昨日のサウナで体感した究極の”ととのえ”感は,心臓になんらかの問題が!?

またしてもTREKが値上がり...

筋肉に関しては「激しい運動など筋肉を酷使した直後にASTの数値が上がることがある」ということで,検査日の前日,何かしてたかなぁ...と調べてみると...

海!山!温泉!~小学生男子とアポイ岳(その2)

えー,息子と登山してました.

そ,そうだ,これが理由に違いないッ!
きっとそうだッ!
誰か,その通りと言ってちょー!

以上,現実を認めたくない健康ヲタクなアラカンの叫びでした.

雪の少ない旭岳クライムライド

2022/2/12 Sat

一体,どこ走ればええんや?

OLYMPUS TG-5

Overcast clouds, -12°C, Feels like -12°C, Humidity 83%, Wind 1m/s from W

毎回書いているような気もするが,今季の旭川は本当に雪が少ない.
印象的に季節が一ヶ月は前倒しされている.
つまり,3月半ばっぽい.

となると困るのがスパイクタイヤで走る場所.
自宅近辺は歩道こそ積雪があるものの,幹線道路は完全に乾いている.

天気は最高.
となれば,ハスラーに積んで雪のある場所へ.
そう,ヒルクライムで標高を上げるしか手段がない.

OLYMPUS TG-5

はい.
つーことで,いつもの湧水公園着.
相変わらず業者っぽい人たちが大量に水を汲んでいて大賑わい.
ここにデポしたということは...旭岳を登るということ.

ちなみに前回の記録はこちら.

旭岳よ,ワタシは帰って来たッライド

OLYMPUS TG-5
OLYMPUS TG-5

出発したは良いものの,ご覧の通りむき出しの路面が続く.
ノーマルタイヤだとうれしいのだが,スパイクやしなぁ...

OLYMPUS TG-5
OLYMPUS TG-5
OLYMPUS TG-5
OLYMPUS TG-5
OLYMPUS TG-5

全行程約12kmのうち,だいたい3km付近の様子.
日陰や端には雪が残るものの,除雪車が削りまくったアイスバーン(&時々むき出しアスファルト)が続く.
スパイクと言えど,後輪カラ回りのノートラクション.

OLYMPUS TG-5
OLYMPUS TG-5

ただし天気は非常に良い.
前回は登れば登るほど悪化していったが,今日は逆.
旭岳山頂もくっきり見える.

OLYMPUS TG-5 なぜかヤンキー立ち
OLYMPUS TG-5

旭岳温泉の建物群が見えてきた.
このあたりですら,ご覧の積雪量.
ゴールのロープウェイ乗り場まであと少し...は良いのだが,やたらに暑い.
額から汗がしたたり落ちて,サングラスがにじむ.

OLYMPUS TG-5
OLYMPUS TG-5
OLYMPUS TG-5
OLYMPUS TG-5

ロープウェイ乗り場に到着.
なんだか毎回毎回,建物周辺の同じ場所で写真を撮っているような気がするが仕方がない.
そして一部のスキーヤーやボーダーさん達に指さされるのも,いつもと同じ.

いずれにせよ快晴である.素晴らしい.

ビジターセンターに移動.
汗ぐっしょりのインナー,手袋を着替える.
自販機で神の飲料たる「赤コーラ」500ml缶,¥120を購入.
厳冬期のヒルクラでこれを飲みたくなるとは...

センター内のテーブルにて,日本人の道外観光客と(たぶん)東川在住のインドネシア人の方が談笑していた(もちろんマスク着用).
昼飯代わりの補給食を食べながら,その隣席の会話に耳をそばたてる.
それにしても,そのインドネシアの人,めちゃめちゃ日本語上手い.

日本のアニメが好きで,あちこちの聖地も巡礼済み.
かなりのツワモノとみた.
耳から学習でここまで日本語できるようになるねんなぁ.

Kazchariなんて,普段から洋画観まくって,あまつさえ英語圏に2年も住んでても,英語が全然身につかなかった.
6000人程度の町に日本人一人だったので”必要性”はあったはずだがダメ.
やはり,語学習得はセンスなのだろうか?

のんびりしてても仕方がないのでダウンヒル開始.
大丈夫なような気もしたが,念のたの電熱ベストも着用(結果的にアタリ).

そして一旦,ロープウェイ乗り場に戻り,”今日こそは”の「Insta360 ONE X2」を装着.

OLYMPUS TG-5
OLYMPUS TG-5

Insta360 ONE X2 アクションカメラ

Insta360 120cm自撮り棒 見えない自撮り棒

UTEBIT 強化版 関節式マジックアーム ダブルボールヘッド付き

Rakuby Crabプライヤー DSLRリグ液晶モニター用 1/4 インチ&3/8インチネジ穴付き

いつものフニャフニャ釣り竿クオリティの「3m自撮り棒」ではなく,120cmのしっかりしたタイプを持参.
まずは,クランプ経由でファットバイクのリアキャリアに装着.
これだけだと走行中の振動で間違いなく自撮り棒が倒れてくるので,マジックテープ2本を使い,ぐるぐる巻きでキャリアに固定.

これが大正解だった.
段差の激しい走行中も緩むことなく,安心感が半端ない.
モンキー125での運用もこの方式でOKやね.

ロープウェイ乗り場から撮影を開始する.
途中で停車して山バックのスチールを.

OLYMPUS TG-5

さて,ここからは「Insta360」動画からの切り抜き画像.

Insta360 ONE X2
Insta360 ONE X2
Insta360 ONE X2
Insta360 ONE X2
Insta360 ONE X2
Insta360 ONE X2
Insta360 ONE X2

ホンマ,まるで後方から追いかけてくる自動追跡ドローンによる撮影っぽい.
デジカメ誕生から,ほんの僅かの合間に民生機がここまで進化するとは,毎回驚かされる.

ただ...この「Insta360」を毎回素晴らしいと書いてはいるのだが,やはり使いどころが難しい.
これまで「TG-Tracker」「GoPro」「LUMIX GH4」など,様々な動画機材を買ってて言うのも何だが,Kazchariは静止画,つまり世界を切り取った「写真」の方が好きかもしれん.想像の余地が多い分,何やらドラマを感じる.

最近買ったパソコンで動画編集にも挑戦している.
写真に比べると,膨大な手間と時間がかかる.
そして,編集のみならず,その鑑賞にも時間がかかる.

少なくとも動画撮影に必要な機材の購入はこれで最後かな...

はい.
そんな終活っぽい話はおいといて,ダウンヒルの件.

全く吹雪いておらず,太陽も見える天気の良さ,そして濡れた服を着替え,電熱ベストを着,アイスバーンゆえ速度を落として下るも...寒いものは寒い.
まぁ,体感温度マイナス20は逝ってるやろうしな.
むき出しの身体で下る以上,もはや何をしても無駄かも(おっと「そもそも真冬のヒルクライム自体がおかしい」という話はナシだ)

無事にデポ地点に帰還.
身体をガタガタ震わせながら,前輪を外してファットくんを積み込む.

これだけブチブチ言いながらも,またすぐに登りたくなるんやろな.不思議だ.

それにしても...これ以上降らない日が続くとスパイクタイヤで乗れる場所が,早々に消滅しそうである.

OLYMPUS TG-5

なぜかよく行くニューギニア島

2022/1/19 Wed

野生が呼ぶのか.

海外にはプライベートであちこち行ったが,その中でも複数回訪問した国,というか島がある.
もちろん長期滞在という意味では,ジャマイカ(島)の2年が最長.
それを除くと,なぜだかニューギニア島にちょくちょく上陸している.

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:New_guinea_named.PNGより

TV番組の「観光で行きたい国トップ10」などにはまず上がってこない地域.
たいていの人は場所すらあやふやなのでは?
「オーストラリアの上のほう」と言えば,通じることもある.
後はあれかな,イメージとして首狩り族とかコテカとか...

この島は2つの国で構成されている.
ほぼ中央に地形を無視した真っ直ぐな国境線があり,西半分がインドネシアのパプア州+東イリアンジャヤ州,東半分が独立国のパプアニューギニアとなっている.

欧米列強に翻弄され,今日も紛争続く...インドネシアとパプアニューギニアの歴史

Kazchariはニューギニア島のそれぞれの地域に2回ずつ,計4度訪問している.

余談だが,島の形状も歴史もカリブ海のイスパニョーラ島となんとなく似ている(上下反転).

https://d-maps.com/carte.php?num_car=231353&lang=jaより

こっちは西1/3がハイチ,東2/3がドミニカ共和国である.

Kazchariはジャマイカ滞在中の2003年にドミ共を旅行したことがある.
飛行機で上空から観察すると両国の違いがよくわかる.
ハイチ側の山には木がほとんど生えていないのだ.
都市部の民家も作りかけが多く,屋根がない家も目立っていた.
その一方,ドミ共の首都サントドミンゴは高速道路が高層ビルの合間を縫うように走っていた.
この経済格差よ!

ハイチとドミニカ 同じ島に存在するが,なぜこんなにも豊かさが違うのか?

ニューギニア島に話を戻す.
先程述べた通り,Kazchariはこの島に都合4回訪れている.

1993年:西パプア/旧イリアンジャヤ(インドネシア)

2005年:マダン(パプアニューギニア)

2017年:ワリンディ(パプアニューギニア)

2019年:ラジャ・アンパット(インドネシア)

つーことで,以下,1993年の第一回ニューギニア訪問の雑感.
学術的には何の価値もない.
しかも約30年前の事情なので,今では何の役にも立ちません.

【1993年の西パプア/旧イリアンジャヤ(インドネシア)】

日本を出国して既に7ヶ月が過ぎていた.
インドネシアの島巡りもいよいよ佳境.
本多勝一の『ニューギニア高地人』を読んで以来,一度は行きたかった場所,イリアンジャヤを目指す.

ニューギニア高地人 (講談社文庫)

ジャカルタにて,国内3路線ならどこでも設定可能な周遊航空券を購入.
こいつを使ってイリアンジャヤの州都ジャヤプラに飛んだ(これだけで十分元が取れる).
ジャヤプラからは小さいプロペラ機に乗り換え,高地ワメナへ.

空港付近にたむろしている人々のうち,数人は裸...ではなく「コテカ」を”着ていた”.
「コテカ」とは,いわゆるペニスケースである.
ちなみにひょうたん製.
普段使い用,祭儀用といろいろあるらしい.

iPhone11 Pro 自室に飾ってます

横に長いインドネシアは,赤道にほど近い熱帯地域なのだが,さすがに高地は寒い.
先程の裸族の方々も寒いのか,両腕を胸の前で交差させ,自分を抱きかかえるようにして歩いていた.どうして服を着ないのか,進化論的に謎.

フィルム / 1993年8月撮影
フィルム / 1993年8月撮影

安宿を見つけてしばらく滞在.
こうした宿は旅行代理店も兼ねていることが多く,山岳民族の村を訪ね歩くトレッキングガイドの手配を申し込んだ.

彼の名前は「シリアス」だったかな.真面目か!
3日間ほど,二人でジャングルや山岳を歩き回った.

このシリアス,なぜかずっと不機嫌だった.
体調が悪いのかと聞くと「マラリアが再発してしんどい」とのこと.おいっ!

マラリアは蚊が媒介する病気.
つまり,マラリアにかかった人と一緒に,蚊がいそうなところに出かけるのは超危険.
今やったら絶対無理やな.

途中”塩の池”やら何やらを見学.みなさんちゃんと”服”着てますね.

フィルム / 1993年8月撮影

当然だが,まともな宿に泊まるわけはなく,シリアスの知人宅にお邪魔する.いわゆる民泊?
現地の人と同じモノはあまり食べなかったなぁ.
もちろんガイドのシリアスが毎回料理してくれるのだが,昼と夜に関しては基本的に「野菜たっぷりのインスタントラーメン」.ごっつあんです.

フィルム / 1993年8月撮影 タバコ吸いながら調理はやめい!

宿のご主人と言葉は全く通じないもの意気投合(?)
壁にかけてあった,ご主人愛用のコテカを確か50円程度で譲ってもらった.
土産物屋には観光客用の偽物が多いらしいが,これは正真正銘のホンモノ.ブルセラか!
さすがに本田勝一のように,その場で試着はしていません.

フィルム / 1993年8月撮影 トリミングじゃなく,なぜか顔が見切れている

この民泊,夜がスゴかった.
一応ベッドらしきものを占有してたのだが,一晩中,床を巨大な黒い物体が走り回って眠れたもんじゃない.
そう,大ネズミである.

当時も違和感があったのがこの風景.

フィルム / 1993年8月撮影 集合住宅?

30年前でも,伝統的な暮らしを捨て,インドネシア政府が用意した建売住宅のような場所に移住する(させられる?)住民が多くいたようだ.
通常のガイド付きトレッキングでは,昔ながらの伝統的な生活を営んでいる村に出向くことはできない.
Kazchariにジャングル単独行のスキルはないし,いわゆる山岳民族に出くわすのは危険...(特にパプアニューギニア側

寒くて,マラリアの危険もあり,食事もアレで,なかなか過酷な旅だったが,割と楽しめたかな.
今でも,町中でコテカを着用した人を見るのだろうか?

そんなイリアンジャヤも,Kazchariが旅した数年後から独立運動が盛んとなり,州名が変わったりした.
インドネシアの弾圧や差別に我慢できなくなったようだ.
いわゆる「パプア人」としてのアイデンティが強くなったということだが,将来的に隣国のパプアニューギニアとの統一は...ないやろな.
Kazchariの印象では,顔は似ているけど違う国.

イスパニョーラ島ほどではないが,経済格差もある模様.

Kazchariはこの旅の10数年後,今度はパプアニューギニア側のマダンワリンディを訪問することになる.
両方ともダイバー(だけ)には有名なポイントである.
そのうち,これらの旅の記録も書き残したい.

ちなみに4度目の訪問に関しては,その記録をアップ済み.
これが,現状最後の海外渡航である.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

なぜ,いきなりニューギニアなのか.
それはトンガ王国のそばだから.
もちろんトンガ本国も心配だが,今回の噴火で周辺諸国にも津波などの被害があったかもしれない.

それに,この本を最近読んだのも一因.

赤道直下の宝箱 旅するパプアニューギニア

パプアニューギニア関連の本は非常に少ない.
ガイドブックの類もほとんど出版されていない(以前は地球の歩き方フロンティアでラインナップされてたけど).
今はネットで情報収集の時代やけどな.

治安やインフラの問題が山積みなので,個人旅行が難しい地域なのだが,この本を読んでいると,ダイビング目的ではなく,以前していたような自由な旅がしてみたくなった.
特にこのルート,面白そう.

ココダ・トレイル

アジアを旅すると,太平洋戦争の遺構に出会うことが多い.
また,一度訪れた国の政情は嫌でも気になるのがバックパッカーの運命(さだめ)
世界地図を見ながら,懐かしい日々を思い出すと同時に,あの場所や出会った人々がどうなったのか,非常に気になるのだ.

フィルム / 1993年8月撮影

旅の回顧写真~2013年のレンベダイビングにて

2020/7/17 Fri

「ストックフォトを使って写真で稼ごう!」と思っていた時がKazchariにもありました.

OLYMPUS OM-D E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

Amanaimagesにアカウントを作って,さぁ投稿と思ったら色々と制約が厳しい.
特に人物が写っているものは許可が必須.
一方で人物写真でないとなかなか売れないとか.

というわけで,“稼ぐ”は諦めて,より気軽に投稿できそうなinstagramを本格的に始めた.
アカウント自体はかなり以前に取得していたのだが,ほぼ放置.
投稿写真のテーマはこのブログ同様,チャリと水中写真がメイン.

両方を趣味にしている人は少ない気もするが,まぁ良いでしょう.

当初は元々の知り合いしか見ないので,当然「いいね」も「フォロー」も少ない.
最近ようやく「ハッシュタグ」の存在と意味を知り,写真の説明に記入してみる.
すると面白い.色々な国,職業,年代の人が次々に見てくれる.
こりゃクセになるわ.

さて,最近は一日一枚のペースでアップを続けている.
時々フォローがあると書いた.
その方の写真を確認する.
正直言って,うーんな人のフォローバックはしないことにしている.
ようするに写真から“こだわり”が感じ取れるかどうかで判断.えらそうだ.

せっかくなので,instagramの小さいコメント欄にはハッシュタグだけつけて,その写真にまつわる思ひ出うんぬんはこちらのブログで語ってみようかなと思った次第.たぶん不定期やけど.

さて,今日instagramにアップした一枚は,2013年9月19日8:10に撮ったこれ.

OLYMPUS OM-D E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / f2.8 1/160 ISO200

場所はインドネシアのレンベ
レンベと言えば,マクロというか変ないきもの天国
いわゆるマック・ダイブである.
差し棒で泥土をぶすぶす刺しながらの被写体を探し.
レンベではエビ,カニ,ボロカサゴたちが主なターゲット.
そこそこ大きな物から,1cm未満の極小物まで.
まるで宝探しの様.
結果,1回の潜水時間が70分以上と長い長い.水温が意外に低いので,防寒が重要かも.

大物が迫ってくるのを待ったり,群れに囲まれるのも悪くないが,マックのような宝探しも面白い.
じっくり写真が撮れるという点で,自分に向いているかも.

黒い泥の上を,とんでもないデザインと色彩のウミウシほかがうごめいている.
そのコントラストが面白い.

写真をいくつかピックアップ.あえて魚類以外を.

OLYMPUS OM-D E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
OLYMPUS OM-D E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
OLYMPUS OM-D E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
OLYMPUS OM-D E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
OLYMPUS OM-D E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
OLYMPUS OM-D E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
OLYMPUS OM-D E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

特に,この時のダイブはガイドさんとほとんどマンツーマンだった.
どれだけ粘っても周りに気を遣う必要はない.
最近のダイブでは,こうした”じっくりマクロ”してないなぁ.
いや,全体を通じてもこの時のレンベが最初で最後だったかもしれない.

新コロが終息したら,「じっくりねっとりマクロ撮影ダイブ」から再開させたい.
絞り開放,全集中でピント合わせ!

この旅では,レンベで泊まった宿「ヨスダイブ・ヴィラレンベ」も忘れがたい.
部屋がキレイな上に食事も最高.少人数制ゆえか,こちらのリクエスト通りのものを作ってくれるのだ.
味も文句なしにうまい.
実に快適な宿だった.

何よりも,テラスから見える海の景色が好きだったなぁ.

OLYMPUS OM-D E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ