ジロ・デ・イタリア2022の感想

2022/6/2 Thu

世界で最も美しく,過酷なレース

https://news.jsports.co.jp/cycle/blog/kurimura/2021/11/32022.htmlより

5/29で全21ステージ終了した今年のジロ・デ・イタリア.
例によってJSPORTSオンデマンドを1ヶ月だけ契約.

全ステージ,スタート時からライブで鑑賞.
ゴール時間はだいたい深夜12時過ぎ.もちろん...時々楽車(寝落ち)
そして観きれなかった分は翌朝にクリアというルーティンを21日間(休息日もあるけどな).

よく言われるが,視聴する方もなかなか大変なのがグランツール.
時間も体力も削られてしまうのだ.
プラス今年は花粉症が辛かった(まだ継続中).

さて,2022年第105回大会の感想.
全力で走った選手の皆さんには申し訳ないが,一視聴者からすると,イマイチ盛り上がりに欠けた大会だった.

確かに19ステージまで,”マリア・ローザ”カラパスと2位のヒンドレーの差はわずか3秒.
ドラマチックなタイム差で,実際,20ステージの「BORA大作戦+カラパスバッドデイ」で,大逆転ドラマが生まれたのだが...

全世界配信◯グソで後世に語り継がれる2017年のデュムラン(大)

ここ10年のレースで最高峰.ライブで観ることの価値を知らしめた80km独走の2018年のフルーム.

初山の一人逃げやミケルアンヘルロペスの観客ドツキ事件など優勝者以外が目立った2019年のカラパス.

トンプガンナの爆走と最終ステージ・タイム差0の2020年のゲイガンハート.

ダニマルに鼓舞され必死の形相で走り,別のステージでは極寒の山岳を独走(しかも中継中断)した2021年のベルナル.

これらの激闘に比べると,2022年はやけにあっさりしてたなぁ.

その理由を考えてみる.

1)ユアン,ギルマイ,イエーツ,アルメイダ,ミケルアンヘル・ロペスなど有力どころが次々とリタイヤしていき,早いうちから優勝候補が絞られてしまった.

2)カラパスにマリアローザが移ってから,総合勢の消極的なレースが目立った.

3)コルク事件.

4)マチューのセオリー無視の走りは確かに最高だったが,その結果他チームの事前の作戦が成り立たなくなりグダグダ(想像).

5)天気が良すぎた.雨が降ったのは半日のみ.

6)雪が降り積もる一級山岳でのレース...が観たかった.

と,なんだかんだで不満も多いが,それでも放送終了後のロスもあった.
早速,YouTubeの「LIVE CYCLING」に総集編動画が続々とアップされている.
まずはMVPのマチュー!

iPadの映像を横目でチラチラ観ていた,うちのJKが「レースのことは全然わからんけど,イタリアの風景の中を,自転車が生き物のように走り抜ける構図は,ホンマ好き」とのこと.
ほほぉ,さすが写真を趣味にしているだけのことはあるな,我が娘よ.

後,あれやねJSPORTSの実況・解説陣のやり取りは相変わらず面白い.
フランスから本格リモート参戦の別府さんのコメントは新鮮だったし,辻啓さんの「ジェノバはどう見ても神戸三宮ですね」で大爆笑.

てなわけで,自転車動画を色々検索していると,意外なチャンネルがひっかかった.

宇多丸さんと言えば,ユニークな視点からの映画批評が真骨頂.
ナーメテーター映画という言葉は,この番組から誕生した.

一見自転車レースに無関係な宇多丸さん.近頃は「F1」から始まって,乗り物系に興味が出てきたらしい.
で,通な人をゲストに呼んでの,ロードレース入門解説回である.

「ウルトラ団体競技」「風景がキレイ」に関してはアグリーできる内容だが,レースについては「スプリントステージのゴール」が中心だったのは仕方がないか(サンキュータツオさんはサガンファンらしい).

もちろん最後には関連映画の紹介.

フランス製アニメの『ベルヴィル・ランデブー』が気になる.
いつか視聴したい.

さて,いずれにせよ...次は「ツール」だ!

『トップガン マーヴェリック』を観た~ニンジャぁ!

2022/5/27 Fri

はーいうえぃ・とう・ざ・でんじゃーぞーん.

”行く行かない音頭”をずっと踊っていた300kmブルベ「きのこの山」
「降るのか,降らんのかどっちや~」とヤキモキし続け,アプリごとに異なる天気予報を見比べるのにも疲れ...結局DNSすることにしました.

エントリーブルベ初のDNS...宿とか予約してたら行ってたけどな.

つーことで気を取り直して映画でも観に行って,夜は『ジロ』を楽しむか(シクシクシク36).

映画はもちろん,本日より公開の『トップガン マーヴェリック』だッ!

以下,ネタバレ.

オリジナルは1986年公開.
確か梅田の映画館で当時の彼女と一緒に観たなぁ.

トップガン (字幕版)

衝撃だった.

何がって?
もちろん,滑走路で戦闘機と並走するGPZ900ですよ!
ノーヘルでかっ飛ばすトム・クルーズが何しろカッコよかった.
そう,あの頃のKazchariはバリバリのバイカーだったのだ.

一方の主役たる「VF-1Jバルキリー」...ではなく「F-14トムキャット」
確かに美しい機体だが,肝心の戦闘シーンの迫力は今ひとつ(に感じた).
何か同じような構図が多くて飽きてしまったのだ.
当時の撮影技術の限界だとは思うけど.

とは言え,ディープヲタクの岡田斗司夫によると,斬新かつ画期的だったそうな.

そして待ちに待った『マーヴェリック』
本来は2019年の公開予定だったが,新コロのせいで延期に次ぐ延期.
そう,我々は3年待ったのだ.

今日は札幌前泊のつもりで午後から年休を取得.
昼からの4DX席を購入した.
シネプレックス旭川の金曜日は会員ディのため,¥2,100だった(安い).

座席は安定のC-7.
映画スタート.

最初に流れてくるのは,耳に馴染みのあるエレキのBGM.
映るのは空母の甲板.おいおいデジャヴか!?

そして...ダメ押しに『DANGER ZONE』が流れる.
やたらにカッコよい発進シークエンスと甲板作業員のジェスチャー.
何もかも懐かしい.だけど新鮮! 「最高」の言葉意外思いつかない!

なんだこのおっさん泣かせのオープニングは?

砂漠の真ん中にある倉庫で飛行機をいじるトム.
うん? 現役引退して隠居暮らしか?
と,思わせてからの~ あのGPZ,ニンジャぁ~!
どこまで泣かせんねん!

公開時のポスターで話題になった,革ジャンから日本国旗が消えている件(某国への配慮?).
安心してください.
しっかり日の丸写っています(公開国ごとに修正?).同盟国のまま.

向かうのは実験機「SR-72 Dark Star」の格納庫.
引退どころか,バリバリの現役パイロットだった.
(久しぶりに見た)エド・ハリスの「ドローン使うからもうパイロットいらね」方針に反旗を翻し,最高速チャレンジ.
新記録のマッハ10.2を達成したところで機体爆散.
もちろんトムは生きている.
もうこの辺りから,この映画の基本方針を理解した.
こいつは,おっさん向けのファンタジー映画だ.

さて,またしても命令違反のトムだが,司令官に出世したアイスマン(ヴァル・キルマー)のおかげで今回も命拾い.
古巣のトップガンの教官役に任命される.

ここで再びバイクシーン.
駆るのはなんと「Kawasaki Ninja H2」,ニンジャぁ~!

まだあった”例の”バーに行く.
そこで女主人(ジェニファー・コネリー)に会うのだが...誰?
さすがにケリー・マクギリス(62歳)は出せなかったか.

この女主人って,前作オマージュだらけの,この映画のために作られた役やな.たぶん.

そこへ登場するのが,トップガンを優秀な成績で卒業したエリート中のエリートパイロット.
難攻不落の某国のウラン貯蔵庫を爆破(爆撃)するために集められた12名である.
トムは彼らを鍛え,内6名を選出するための教官として呼ばれたのだった.

そのパイロット達の中に,グリーン先生...ではなく”グース”の息子”ルースター”がいた.
親父の死亡事故の件,および母(メグ・ライアン)に頼まれてトムが海軍への願書を破棄したことを恨んでいる.
まぁ,こうしたわだかまりはこのての映画あるある.
ちなみに前作の回想シーンがオリジナルのまま.みんな若い.

目玉のドッグファイトシーンはこれまたスゴイ.
4DXだとジェットコースター.
何でもコクピットにIMAXカメラを持ち込んで,さらに本物の俳優さんも乗り込んでの撮影だったそうな(吐きまくり...).
『MADMAX 怒りのデスロード』のように爆音上映会やらへんかな?

そらそうだ.
トムと言えばジャッキーチェンの意思を継ぎ(違う),なるべくノースタントで危険な撮影をするので有名.
出演者に”させない”理由がない.

典型的な俺様キャラの”ハングマン”(声が中村悠一)やら,ポリコレ準拠の黒人,女性,ラテン,アジア系を揃えたメンバー.
お約束のゴタゴタからの結束.いいですよ,この辺りはありがちでも.
そんな中,神業的な操縦技術で若者たちを圧倒するトム様.
それはさすがにやり過ぎでは...おっさんファンタジーだからおK.

撮影時,トムは57歳.
老けやすいと言われる西洋人にしては非常に若く見える(キアヌほどではないが).
この後,ビーチバレーならぬ「ビーチアメフト」シーンがあるのだが,しっかりと裸を披露.
やや重力に負けてはいるが,マッチョなボディを隠さない.
(さすがにその後のベットシーンは前作に比べるとあっさり)

それにしても,この爆破作戦.
何かとそっくりと思ったら,まるでエピソード4のデス・スター攻略戦.
レーザー誘導ミサイル,崖超え,ピンポイント目標,対第五世代戦闘機空中戦など完全なる無理ゲー.
フォースが使えないと死ぬ.

シミュレーションを繰り返すが,なかなか成功しない.
そんな中,トムを擁護し続けていた司令官アイスマンが死亡.
後ろ盾がなくなったトムは教官をクビになってしまう.

落ち込んだトムはジェニファーに泣きつく.
「諦めずにあなたのできることをやりなさい」的なことを言われ,取った手段は...

これまた命令違反で,デス・スター...ではなくウラン貯蔵庫爆破シミュレーションを最速タイムでクリア.
実力を見せつける.
これにはトムをクビにした上官も絶句.
教官に呼び戻す...どころか,なんと編隊長に任命!
そんなん,最初からトム様にしといたらええやん!(おっさんファンタジーやからおK...なのか?)

いよいよ,空母にて某国へ向け出撃.
甲板エレベーターの「F/A-18スーパーホーネット」とトム様の並びシルエットのかっちょええこと!

やはり目立っていた6名が選出され発進.
作戦通り,まずトマホーク攻撃で滑走路を破壊.
「ホーネット」4機もシミュレーション通り渓谷を抜け,トム様の導きで爆撃成功.

しかし,予測通りGに耐え,山の稜線を出たところから誘導ミサイルの総攻撃を受ける.
回避運動やチャフばらまきでミサイルをかわすが,ルースターがやばい!
トムはルースターをかばって被弾⇒墜落してしまう.

相手にするにはヤバすぎる「第五世代」敵機が迫ってくるため,誰もトムの救助には行けない.
空母からも帰還命令が出ている.

当然のごとく,脱出済みのトム様.
雪原で目を覚ます.
そこへ現れるザ・共産圏ヘリ,ハインド
絶体絶命のピンチだが,もちろんトム様に弾はあたらないッ!

「いよいよここまでか!」の瞬間,ルースターのホーネットがハインドを撃墜! まぁ,わかってたけどな.
ルースターのホーネットはミサイルで撃墜⇒脱出.
敵国の地上に取り残された二人.
さてどうする?

このまま敵の地上部隊との戦闘になったりすると,別の映画になってしまう(ミッション…)
そ,そうか,最初の方の作戦説明場面でわざわざ”アレ”の映像と話をしていたのは,このための伏線か!

もう,ここからは爆笑!
この映画のメインテーマである”おっさんファンタジー”全開である!

最重要ネタバレ!
トムがグースの息子とトムキャットに乗って戦うのだ!
まさか,こんな,ありえない胸熱展開が待っていようとは!

『トップガン』の続編制作の話を聞いた時,「まさかもうトムキャットは出さへんやろな.さすがに古すぎて最新戦闘機とのドッグファイトなんて成り立たへんでぇ」と思っていた時期がKazchariにもありました.
それを,こういう形でやってしまうとは! なんという神脚本!(ファンタジーやけどな)

もちろん,トムの神がかった操縦で「第五世代」敵機を2機撃破.
この時の,後方席に座るルースターとの会話が面白いっつーか,グースとの会話そっくり.

ようやく海上に抜けるものの,またしても敵機に遭遇.
ミサイルもバルカンもチャフも切れ,正真正銘の大ピンチ.

ここを救うのはもちろん,生意気キャラのハングマンだ!
彼が敵機を撃墜し,無事空母に帰還.
上官,甲板作業員,パイロットたちから称賛を受ける.
うん? これまたデジャブ.

場面は最初の砂漠の工場に戻る.
今度こそ引退?

ヨットの旅から帰ってきたジェニファーと,ポルシェの前でキス.
もう,完璧にポスター構図.
還暦手前のおっさんとは思えんかっこよさ(しつこい).

大満足のうちに映画終了.
びっくりするぐらい,前作とストーリー展開が同じだが,まとめると「『トム・クルーズ』および『トムキャット』というオールディーズが,若者や最新鋭機にケンカを売って勝ってしまう映画」

「リアル戦争中に不謹慎」だとか,「トムのありえない強さでリアリティが」とかの感想はどうでも良い.
これ以上ない,究極のおっさんファンタジー・ムービー.
超オススメです.できれば4DX推奨.

思った以上にウルトラマン~『シン・ウルトラマン』を観た

2022/5/14 Sat

始まって5秒でヤラれました.

完全におっさんホイホイ映画でした.

以下,ネタバレです.

ザラブと言えばニセウルトラマン(ツリ目ではありません).
メフィラスと言えば巨大フジ隊員(今回は長澤まさみ).
そして最後かつ最強の敵と言えば...ゼ~ット~ンピコピコピコ(限りなく使徒).

安心してください.全部出ます.

オープンニングの絵の具かき混ぜからの『シン・ゴジラ』が破れての『シン・ウルトラマン』

その次が第一禍威獣,ゴメス
マ,マンモスフラワー!? ペギラ!?
誰得? ヲタ得! オレ得!

そうネロンガが出てくるまでは,人間(禍特対+自衛隊)が単独でこいつらを倒していたのだ(時々作戦失敗).

電気を食うネロンガに手を焼く禍特対.このままでは選挙区がやばい.
そこへ降ってくる火の玉.
全身銀色,かつその顔はいわゆるシワ顔のAタイプ.

スペシウム光線の発射ポーズ.左手をゆっくりと回してくるそのタメがたまらん.

その戦闘の際,子供をかばって死んでしまう主人公のシンジ.
彼を救うため”ウルトラマン”は,シンジと融合し地球に残ることになる.
人間と融合したので,身体に赤いラインが入り,顔がB(C)タイプに変化したのだろうか?

禍特対に新人,”長澤まさみ”が赴任.
少々ぶっとんだキャラ.
やたら自分や他人のお尻を触る.
説明口調で禍特対のメンバー紹介をしてくれる(石坂浩二ばりの親切さ).
この辺り,めちゃめちゃテンポが良い.

禍威獣対策テント内の雰囲気は『シン・ゴジ』っぽいが,日常パートはとぼけたギャグ多め.
その世界観,つながっているようでつながっていない絶妙な調整.
そやな,『マン』『セブン』も全然雰囲気違うしな.そんな感じ.

次はガボラ戦.
さすがにエヴァのあのBGM”は流れない.
その代わり,オリジナルの『マン』のBGMがガンガン流れる(肝心の主題歌がなかったけど).

カラータイマーはないけど,「エネルギーそろそろやばい」は赤いラインが緑に変わることで表現している.
一気に弱そうに見える.

次はザラブ星人戦.
なぜか裏側がスカスカなデザイン.
透明というわけでなく,元々そういう生命体なのか.
かの有名な「戦闘中,マスクの硬いところを殴ってしまい,ガチで痛がるウルトラマン」まで再現するとは...誰得? ヲタ得! オレ得!

次はメフィラス星人戦.
この映画の諸悪の根源.
これまで襲ってきた禍威獣たちは,太古の昔,外星人がこっそり地球(なぜか日本)に仕込んでおいた生物兵器であり,それを起動させたのがメフィラス星人だったのだ.
進化した人類に「オーバーテクノロジー(ベータカプセル)を提供するから,自分を上位存在(神)にしろ」という,「地球あげます」以上にやっかいな要求.
それをあっさり飲んでしまう日本政府.あれ,現代社会の構図と...ゴホンゴホン.

あれ,この設定どこかで...おお,最初はめちゃめちゃ面白かったのに,クライマックスで大コケした『正解するカド』っぽいぞ.

正解するカド

さらに人類が巨人化して生体兵器って...おお樋口監督の黒歴史『進撃の巨人』っぽいぞ.

進撃の巨人 ATTACK ON TITAN

その企みを阻止すべく活躍する禍特対.
ウルトラマンとメフィラスの一騎打ちはオリジナル通りに引き分けとなる.

その理由が面白い.
メフィラスが光の星からの使者を見,その目的に気づいたから ⇒ 「この星は終わりだ.帰ろっと」 

さて,その使者であるが,ゾフィーではなく「ゾーフィ」
胸のブツブツがなかったので,最初は「新マン(ジャック)」かと思った.
「なんか,治安の悪い星で,下っ端の監視員が変なことしとるでぇ」と様子を見に来たらしい.

そしてゼットン戦.
東京の空に浮かぶゼットン.巨神兵か.

一番びっくりしたのは,このゼットンを起動させたのは「正義の味方」であるはずの,ゾーフィ...っつか光の星の総意.
オリジナル通り,ウルトラマンの全ての攻撃をバリアーで跳ね返す.
そして火球攻撃.
まるでガトランティスの彗星帝国のようだ.

敗北するウルトラマン.

諦めかける人類(の上級国民).
その窮地を救ったのはペンシル爆弾ではなく,人類の叡智.
イデのごとくクサっていた〇〇隊員(名前忘れた)が大活躍.
ベータカプセル二度押しで,ゼットンの一兆度の火球を異空間に飛ばせることが判明.

実行するのは”覚悟”したウルトラマン.
”他人のために自分の生命を捧げる”行為が自分にもできる...これは宇宙では非常識な考えなのだろうか?

0.01秒でゼットンをふっとばしたウルトラマン.
異空間に飲み込まれないように必死で抗うが,残念ながら力尽きる.

不思議時空でのゾーフィとの対話.
そしてあの名言.

「そんなに人間が好きになったのかウルトラマン」

いや,ここは泣けますよ.
今回のゾーフィは都合よく”生命”を何個も持ってきていない.
ハヤタ...ではなく,シンジに生命を残し,空っぽのウルトラマンを分離.

シンジが目覚めたところで映画は終わる.
うん? もしかすると目覚めたのはウルトラマンかも...

エンディング後のオマケ映像は...なかった.
キレイまとまっているので続編は不要やけどな.

ホメてばかりでは何なので,残念な点を述べると,「人間が好きになる」過程が足りなかったような気がする.
シンジとウルトラマンが融合してからの日常パートや他の禍威獣との戦いがもう少し欲しかったな.
新海カントクばりの,BGMを流しながらのダイジェスト映像でもいいので.
バルタンとかダダとかレッドキングとかガラモンはひょっとして「2」に残してるんかな?

最初に,おっさん(しかも50代以上の特撮マニア)向けと書いたけど,オリジナルを知らない人でも十分楽しめる映画だと思います.
近いうちにもう一回行こう.

そやけど,よくぞ,これほどの内容を2時間にまとめたもんだ.
樋口カントクカントクの特撮への愛があふれる映画でした.

『セブン・シスターズ』を観た~これはなかなか斬新

2022/4/21 Thu

ディストピアなおそ松さん.

Amazon Prime Videoの「もうじき配信終了になる作品」にラインナップされていた『セブン・シスターズ』(2017年 米英仏ベルギー)を観た.
全くノーチェックだったが,あらすじを読んで視聴決定.
こうしたディストピア作品はKazchari的にどストライクだ.

セブン・シスターズ(字幕版)

世界的な人口過多と飢饉による食糧不足から、厳格な一人っ子政策が敷かれた近未来。そこでは二人目以降の子供は児童分配局によって親から引き離され、枯渇した地球の資源が回復する日まで冷凍保存される。セットマン家の七つ子姉妹は、唯一の身寄りである祖父によって各曜日の名前を付けられ、それぞれ週1日ずつ外出して共通の人格を演じることで30歳まで生き延びてきた。しかしある夜、〈月曜〉が帰宅しなかったことで、姉妹の日常は狂い始める。〈月曜〉に何が起きたのか? 誰かが当局に密告したのか? 何者かの裏切りにより当局に命を狙われる身となった姉妹は、力と知恵を合わせて残酷な運命に抗おうとする―。

以下,ネタバレです.

あらすじに書かれている通り,この7つ子には英語のMondayからSundayまでの曜日が名前として付けられている.

あれ? この法則で名付けられた兄弟(姉妹)の話って,昔どこかで観たような...そうや!『てんとう虫の歌』やん!

OP,EDの映像を今観るとコンプラ的に不味いシーンが...

それはともかく,この映画,成功の可否は,主演のノオミ・パレスの演技力にかかっている.
顔がそっくりな7人をどう演じ分けるのか?
映画内では,服装や化粧,髪型などの外見および,その性格で個性をつけていた.ざっくりと整理すると...

Monday:黒幕.首相候補に不正献金.そして妹たちを亡き者にし,一人だけ“カレン”になろうとする.最後は銃殺.双子を妊娠していた(この子達は助かる).

Tuesday:茶髪.行方不明のMonday捜索中,分配局に捕まる.瞳認識キーのアジトに侵入するため片目をくりぬかれる.最期まで生存.

Wednesday:黒髪パーマの肉体派.常にサンドバッグを叩き,身体を鍛えている.指紋認証の銃を使うために,とっさに死体の指を切断して自分の指に固定するなど,判断力もある.分配局と追いかけ合いバトルの末,最終的に額を撃ち抜かれ転落死.

Thursday:リーダー.短髪黒髪.子供時代,アジトをこっそり抜け出してスケボー.その際,左人差し指先端を失う.バレないための連帯責任で他の6人も指を切断することに...ノオミ・ラパスの出世作『ミレニアム ドラゴンタトゥーの女』(スウェーデン版の方)のリズベットに雰囲気が似ている.

ミレニアム ドラゴンタトゥーの女(字幕版)

Friday:わかりやすいメガネっ娘.コッピュータヲタク.アクション映画における”椅子の人”役.アジトに踏み込んできた特殊部隊を爆殺するが,本人も焼死.

Saturday:ブロンド・ボブ.そしてツンデレ.Mondayがジェリーの恋人であることを突き止めるも,当局に踏み込まれて射殺.ただし,ジェリーのリングを経由して分配局ホストコンピュータへリンクさせるなど大活躍.死ぬ前に◯◯が体験できたし,一番かっこいい役かも.

Sunday:黒髪ロング.地味.アジト襲撃時に殺害される.活躍が少ない上,外見がMondayと紛らわしい.

つーことで,(月曜と日曜を除き)『おそ松さん』か!というぐらい個性的.

実際の多胎児も小さい頃は全く同じ外見でも,その後の環境や経験によって,微妙に違いが出てくるはず.
Kazchariの知っている双子姉妹は,互いに反発しているのか,片方がロング,片方がショートヘアにしていた.

それぞれの”カレン”が週一で仕事に出る時,妙に厚塗り化粧なのは,個性を消すためという設定だったのだろうか?

それにしてもノオミ・パレスの演技が素晴らしい.
役者冥利に尽きる仕事かも.
もちろん,複数人が同じ画面に映る際は,合成やスタントダブルを使っているのだが全く違和感なし.このあたりは最近の映画だ.
ただ,撮影時の手間がいかに壮絶だったかは想像がつく.

ストーリーに関して.

原題は『What Happened to Monday』
最期まで観ると,このタイトルがネタバレなのがわかる.
また,一人ずつ外の生活を始める際の最初の一人がThursdayなのだ.
そして最終的には,この2人のバトルで決着がつく.

それにしても...最初は首絞めプレイ好きのヘンタイかと思ったMondayの彼氏ジェリー.
実はいい人だった.
Thursdayに説得され,すぐに仲間になるのは少々唐突過ぎるけど.
まぁ彼に関して一番納得出来ないのは,やはりSaturdayとの◯◯.
さすがに別人とわかりそうなものだが.
その鈍感さは『キャッツ・アイ』の俊夫といい勝負.

また,グレン・クローズとウィレム・デフォーの顔がなぜか似ていると思ったのはKazchariだけ?
実はグレンはデフォーの妹で,7人娘とはおば,めいの関係にあるのかと思った.

ラストシーンの余韻が,カルトSFの名作『リベリオン』っぽい

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双方とも,根本的な問題は解決していない.
主人公たちの最後の表情(「これでよかったのだろうか?」)も同じ.

人口増加による食料不足を補うために,遺伝子組み換え食品が普及 ⇒ 多胎児増加という流れが将来的に起きそうで怖い.
今でも,知らないうちに口に入ってるんやろな.

ただし,一説によると,将来的にも地球の人口は爆発しないらしいけど.

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

もうすぐ見放題終了のようですが,『セブン・シスターズ』オススメです.

『運び屋』を観た~晩年の生き様

2022/4/15 Fri

I could buy anything, but I couldn’t buy time.

作る映画がことごとく名作の監督はそうそういない.
だが,クリント・イーストウッドは正にその一人.
「男はこうあるべき」を徹底して,かつ客観視点で描く(もちろんアメリカ的だが).

今回はAmazon Prime Videoにて,その劇場公開最新作『運び屋(原題:THE MULE)』(2018 米国)を観た.

運び屋(字幕版)

イーストウッド演じるアール・ストーンは80代の男。家族と別れ、孤独で金もない彼に、事業差し押さえの危機が迫っていた。そんな時に、ある仕事が舞い込む。ただ車を運転すればいいだけの訳もない話だ。しかしアールが引き受けてしまったのは、実はメキシコの麻薬カルテルの“運び屋”だった。たとえ金銭的な問題は解決しても、そうとは知らずに犯してしまった過去の過ちが、アールに重くのしかかってくる。捜査当局やカルテルの手が伸びてくる中、はたして自らの過ちを正す時間は彼に残されているのか。

原題の「mule」はラバのこと.
ラバとはロバとウマの交雑種.
もっさりしたイメージの動物なので,ヨボヨボの高齢主人公を揶揄しているのかと思いきや,米スラングで「麻薬の運び屋」を意味するらしい.まんまやないかい.

以下,ネタバレ.

実際の出来事に着想を得たというストーリーは単純.

で,観終えた後の感想...これ自伝やな.
しかも遺作っぽい.
もちろん,イーストウッドが”運び屋”をやっていたわけではないが,劇中のセリフ一つ一つが自らに言い聞かせているようにしか思えない.

天下の大スターである.
アールのように,家族よりも仕事や社交が中心,言い換えれば自分優先で生きてきたことが想像できる.

調べるまで知らなかったのだが,イーストウッドは人生で2回の結婚.
(なぜか)6人の女性との間に,全部で8人の子どもがいるらしい.なんじゃそら?
ちなみに,この映画の娘役はその内の一人だそうな.

例によってZwiftしながら観ていたところ,一部で大爆笑してしまい,階下で寝ているヨメさんからクレーム.
何が面白いってアールの暴言の数々(「ニグロ」「タコス野郎」など)でしょう.
昨今の過剰なポリコレクソ喰らえで,アカデミー賞にノミネートされなかったのは当然.

暴言も暴言やけど,アメリカ人(メキシコ人も?)って,ホンマ年長者に敬意を払わない.アジア人との違いを感じる.

麻薬組織のチンピラも,アールをバカにしたり脅したりとひどい扱い.
その脅しに全く動じない朝鮮戦争帰りの90歳.カッコよい.
かつてのマグナムぶっ放してた頃の,眩しそうな表情で睨みつける迫力は健在.
それでも下っ端の連中とは徐々に打ち解け(?),その功績から組織のボスの家に招待される.

「運び屋」業で得た大金で,豪華なピックアップトラックや似合わない金のブレスレッドを買い,農園を取り戻し,帰還軍人施設に寄付,若い女と遊ぶ.

それでも最大の心残りは家族関係の修復.
クライマックスで様々な偶然が重なり,完全に落とし前をつけることができた.
その奇跡の物語でもある.

アクションでもサスペンス映画でも,ましてや「ナーメテーター」ではないので,麻薬組織を壊滅したりしません.
少しだけ若者の更生を促すシーンもあるが,『グラン・トリノ』のように自らを犠牲にして云々もありません.
けじめとして刑務所に収監されて終わる.
そして...そこで再び農作業をするシーンで終わる.

人生の晩年に訪れた男の夢.
冒頭に上げたセリフが刺さる.

「なんでも買えるけど,時間は買えない」

いや,ホンマ,50を越えてこの台詞の突き刺さること.
これまでの人生,決して後悔はしてないけどな.
それにイーストウッド基準だと,Kazchariにもまだ35年ほど残されている.
この台詞,忘れないで生きていこう.

この映画のもう一つの名言はこれ.

Everything works out better than expected. ⇒ なんでも案外うまくいく.

そう,心配し過ぎも,焦り過ぎもよくない.
全てはバランス.
いい映画でした.

うん? なにげに前回観たサメ映画と共通点が多いな(どこが?).
メキシコ関連で舞台で有名人の実子の出演か.

『海底47m 古代マヤの死の迷宮』を観た~いろいろトッピング

レビューこそ書いていないが,同じく大傑作だった『ベイビー・ドライバー』とも似ている(どこが?).
こちらは強盗組織の「逃し屋」天才ドライバーが主人公.

ベイビー・ドライバー (字幕版)

ニックネームの「ベイビー」が,これほど似合う主人公はいない.

『海底47m 古代マヤの死の迷宮』を観た~いろいろトッピング

2022/4/14 Thu

久々に潜りてぇ.

ここ数年,海外旅行に行けていない.
言うまでもなく新コロのせいである.

一応,既に渡航は可能.
ただし3回のワクチン,自主隔離など手続きが色々と面倒(国ごとに異なる).
さすがに減客による経済的損失に耐えかねたのか,アジア各国はこれらの手続きを緩和し,開国へと方針転換しつつあるようだ.

日本はちょうど桜の季節.
外国人にとって一番魅力的なシーズンだったらしい.
観光業界にとっては完全なる機会損失.
誰がそうさせているのか?
「何も起きないことが最良」「事後の責任者不在」という日本人のメンタリティのせいか?

Kazchariは,新コロ前はほぼ毎年海外旅行に出かけていた.
その主な目的はスキューバ・ダイビングである.
目的がはっきりしている以上,現地で自力移動しつつ,あれこれ手配するのは面倒なので,パッケージツアーで参加していた.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

旅の回顧録~2015年のコ・タオ

おっと,今日のネタは旅行記ではなく映画評だった.
先日Amazon Prime Videoにて『海底47m 古代マヤの死の迷宮(原題:47 Meters Down: Uncaged)』(2019 米英合作)を観た.

海底47m 古代マヤの死の迷宮(字幕版)

この作品は2017年公開の『海底47m』の続編らしいが,ストーリーのつながりは全くない.Kazchariは前作も視聴済み.

海底47m [Blu-ray]

うろ覚えだが「サメ観察のケージダイブ中,トラブルでケーブルが切れ,海底47mに着底.酸素が減る中,そこからの脱出を試みるが...」みたいな話だった.

ダイビングがらみのパニック映画と言えば,『オープン・ウォーター』も有名.

オープン・ウォーター [DVD]

これらは全て一大ジャンル「サメ映画」の亜流.
一般大衆には「海でパニック=サメに襲われる」が完全に刷り込まれている.
おかげで,ダイビングが趣味と言うと,必ず「サメは大丈夫?」と聞かれるハメになる.

つーことで,前置きが長くなったがやっと『海底47m 古代マヤの死の迷宮』の感想である.

以下,ネタバレ.

舞台はメキシコ・ユカタン半島.

まずオープニングが面白い.
主人公はいじめられっ子転校生のミア
プールに突き落とされ,ゆっくりと沈んでいくシーンをプール(水中)側から撮っている.
ミアには姉のサーシャがいるが,なぜか黒人.
両親が連れ子ありで再婚したという設定で,どうやらサーシャは愚鈍なミアにイラついている.(伏線,伏線

父の仕事は海底遺跡の調査.
忙しくてなかなか娘たちにかまってやれない.
今回も週末の約束を守れず,ミアとサーシャに「グラスボートによるサメ見学に行ってきたら」とすすめる.
あまり乗り気でない二人だが渋々行くことにする.
翌日港でボートを待っていると,サーシャの友人,アレクサニコールがクルマで乗りつけ「もっと面白い所に行こうぜぃ!」と二人を誘う.

Wikipediaで確認して驚いたのだが,なんと,サーシャはジェイミー・フォックス,ニコールはシルベスター・スタローンの娘!(大スターの娘にとんでもない仕打ち!).

4人はとあるセノーテの入り口へ.
父親の調査対象現場のようだ.

セノーテとは,ユカタン半島にある浸食によって陥没した穴に地下水が溜まった泉のこと.
深部では別のセノーテとつながっている.

劇中の女の子たちみたいに泉でちゃぷちゃぷも悪くないが,やはりここはタンク背負って洞窟ダイビングでしょう.

https://www.divenavi.com/cancun_cozumel/より

流れがないので透明度抜群.
水底から穴を見上げると光のシャワーが美しい.
淡水と海水でくっきりと層が分かれており,そこで視覚トリックが起きたりする.

Kazchariも2004年に潜った.
まだ水中カメラを持っていなかったので水中の記録はないが,記憶にはしっかり残っている.

さて,本編に戻る.
父親が残していたダイビング用具を勝手に借りて,4人で海底遺跡探検に向かおうという流れになる.
マイク付きのマスクが人数分用意されているが,なぜかフィンは置いてない.
砂の巻き上げ防止? 水中で進まんぞ.

その後潜航し,水中シーンになるが,セノーテダイブの美しさを見せることはない.
本来存在しない彫像や,サメの模型(CG?)を登場させる都合上,撮影はプールセットなのだろうか.

まぁ,その後はお約束.
ちょっとしたミスから遺跡を破壊してしまい,帰る道が塞がるわ,どこからともなく現れた盲目のホホジロザメに襲われパニックになり,エア残量に悩まされる”いつもの”展開となる.

もちろん最終的に登場人物のほとんどが死んでしまうのだが,セリフや構図(配置)から実にわかりやすく死亡フラグが立つ.
サスペンス映画は主人公たちが「助かった!」とホッとした瞬間が危ない,という正に王道展開.
そういう意味で安心・安定感のある脚本だ.
とは言え...エア保ちすぎでは?

修羅場をくぐり抜け,”覚悟”したヒロイン,最期はサメに(なぜか)甘咬みされている姉を助ける.
武器は発煙弾? あれが水中で当たって効果あるのか?
おまけに自分も甘咬みされるが,無事脱出のハッピーエンド.

いじめっ子の前で食い殺されるバットエンドになるかと,一瞬思った.

つーか,あの盲目のサメはどこから現れたんや? しかも複数.
なぜお父さん達はこれまで襲われなかった?

などなどツッコミどころもあるが,まぁまぁ面白い映画でした.
残念ながらセノーテダイビングの絶景風景は皆無なので,宣伝にはならん.
ラストバトルは海の色からして,カリブ海っぽかったけどな.

最期にメキシコの治安について.
ユアン・マクレガーの南北アメリカ大陸縦断ツーリング『LONG WAY UP』では,やたらメキシコの治安の悪さが強調されてたなぁ.

『LONG WAY UP』の感想(その6)「メキシコ&USA編」

メキシコシティやグアテマラとの国境地帯(チアパス州)とか,どんだけ無法地帯扱い.昔はやたら暑いだけで危ない雰囲気はなかったけどな.

今も昔もユカタン半島,つまりマヤ文化圏は別格.
平和な世界やった(2004年の情報).
カンクンは都会過ぎてスルーしたけど,コスメルイスラ・ムヘーレス,そしてセノーテがあるプラヤ・デル・カルメン...何もかもみな懐かしい.

Nikon Coolpix950 / 2004年4月13日撮影 一応リュックは前抱え(中南米旅の基本)

あれ? 結局旅の話になってしまったよ.

正しい最期?~野田知佑の死

2022/4/5 Tue

もちろん直接の知り合いではありません.

先日,カヌーイストの野田知佑さんが亡くなった.

カヌーイスト・作家の野田知佑さん死去 84歳 愛犬「ガク」と各地を旅 著書「日本の川を旅する」など

原因は低血糖性脳症とのこと.
糖尿病,もしくはアルコール大量摂取による肝硬変がベースにあるのだろうか.

享年84歳.
別に早すぎる死というわけではない.

Kazchariの勝手な感想だが,驚いたのは野田さんが「病院で死んだ」という事実.
状況がわからないため,暴言を承知で言うなら「川」で最後を迎えてほしかった.

Kazchariはその昔,野田さんが連載を持っていた『BE-PAL』を愛読していた.
名著『日本の川を旅する』他,野田さんの著作も数冊読んだ.

日本の川を旅する―カヌー単独行 (新潮文庫)

当然,日本の河川行政に対する野田さんの怒りにも共感.
また,川遊びを理不尽に禁止しまくる木っ端役人への罵倒も痛快だった.

そんな自由人だった方が病院で死んでしまった.
それは彼の本意だったのだろうか.

もう一人死に方を間違ったと思う人物がいる.

伝説のフリーダイバー,ジャック・マイヨールである.

彼の名前を一躍有名にしたのは映画『グラン・ブルー』(1988年仏・伊)だろう.

グラン・ブルー オリジナル版 -デジタル・レストア・バージョン- Blu-ray

主人公の名前はジャック・マイヨール.
演じるのはもちろん本職の役者だが,モデルしたジャック本人と同名にしている.

ちなみにこの主演俳優よりもブレイクしたのが「エンゾ」(これも実在の人物)役のジャン・レノである(なぜか今ではドラえもん...)

『グラン・ブルー』には様々なヴァージョンがあるので,観た人ごとに印象・感想は異なるかもしれない.

Kazchariの場合,やはり”あの”ラストの展開およびシーンが印象に残る.
ちなみに主人公がヒロインに惹かれたのは,彼女の顔がイルカに似ていたから...という解釈もある.そうかな?

そして,ジャック・マイヨール本人は既に亡くなっている.
その最後は,自宅での首吊り自殺である(2001年,享年74歳).
うつ病を患っていたのこと.
名声も孤独を払拭できなかったのだろうか.

これも当時,かなりショックだった.

自分の死に場所は自分で選びたい.
自分の死に方を自分で選べるとしても...自殺には反対.
周囲に対する負の影響が大きすぎる.

アニメも大人気の某コミックに「正しい死とは?」という問いがあるが,その答えは何だ?

最近『うらやましい孤独死』という本を読んだ.

うらやましい孤独死

この本は「理想の死」について現役医師が語る,いや問題を提起している.
どう考えるのかは読み手の自由.

Kazchariは,今は臨床から離れているが,病院,施設の両方で勤務したことがある.
先週まで,場合によっては昨日まで元気だった人が亡くなるという経験も何度かあった.

今や日本人の9割が病院で亡くなる.
とは言え,病院で死ぬのは決して最良の選択ではない.

酒好きな人が酒を飲みながら死ぬのは許されない.
寿司好きな人が寿司を食べながら死ぬのは許されない.
家に帰りたい(死にたい)と言っても戻れない.
さらには新コロのせいで家族の看取りすらできない.

在宅療養している本人が「延命治療はなしで」と言い残す,もしくは書き残していても,いざ,その時が来るとやはり救急車を読んでしまうのが家族.
そして搬送後は意識不明のまま,死ぬまでチューブにつながれてしまう.

この本の作者は述べる.

患者さんの人生は患者さん本人のものなのだ.
病気を治すのか治さないのか.
命の終わりをどう迎えるのか.
医療を使って命を永らえたいのか,命が短くなってもいいから好きなことをしたいのか.
そんな人生の大きな決断の決定権は,医師にあるのではない.本人にあるのだ.

孤独死を回避しようとするがゆえに,独居高齢者を地域から引き剥がし,施設や病院へ送り込むことは,じつはさらなる孤独を生じさせる連鎖になりかねない.

Kazchariにも”その日”はいつか必ずやってくる.
そしてそれは,それほど遠い未来ではない.
メメント・モリ.

2つの『ザ・ハント』~極限状態

2022/3/31 Thu

共通点あり?

邦題が同じ『ザ・ハント』という映画を2本立て続けに観た.

1本目は『ザ・ハント ナチスに狙われた男』(2017年ノルウェー).
ちなみに原題は『DEN 12. MANN/THE 12TH MAN』

ザ・ハント ナチスに狙われた男(字幕版)

ナチスに支配されていた1943年のノルウェー。ナチスの抵抗勢力として活動していた12人の男たちは、1人を残して処刑された。生き残ったヤンはナチスの追跡から逃れるためスウェーデン国境を目指すが、極寒の雪山での逃走は死以上の苦しみが待っていた。ナチスの将校のカートはヤンを捕らえるため広大な山を包囲し、執念深く追跡する。もはやヤンに逃げ場は残されていなかった―

以下,ネタバレ.

戦争映画とSF映画は金がかかる.
ハリウッド超大作ならまだしも,その他の国で製作しようとすると,どうしても...見劣りする.
この映画も派手な戦闘シーンはない.
その分,痛い,寒い,空腹,不眠,不安,幻覚のオンパレード.
これでもかと主人公を苦しめる.

しかし,超人的な体力の主人公が,数々の奇跡的な偶然で生還するという都合の良いストーリーだが,なんと実話ベースらしい.
もちろんノルウェー人はノルウェー語,ドイツ人はドイツ語を話す.そのこだわりだけで加点.

人類はその歴史の中で環境を支配し,いかに自分たちが快適に過ごせるかを追求し続けてきた.
速く泳ぐため,速く走るため.暑さ寒さから逃れるために様々な機械を発明した.

食料も同様.

季節に関係なく,好きなものを好きなだけ食べられる世の中になった.
もはや「パンがなければお菓子を食べればいいのよ」という特権階級を皮肉るセリフは意味をなさない.

ところが,こうした“我慢しなくても良い”という事態は戦争になると一変する.
この映画を観ながら「困難な状況を耐え抜く力が主人公を救ったな」と考え続けていた.
その原動力は何だろう?
この主人公,なぜか仲間は元より,逃走中に出会った人々に好かれる.
それも才能の一種か?

もう1本は『ザ・ハント』(2020年アメリカ).
こちらの原題は『THE HUNT』そのまま.

ザ・ハント (字幕版)

広大な森の中で目覚めた12人の男女。ここがどこなのか、どうやって来たのかも分からない。あるのは巨大な木箱に納められた一匹の豚と武器の数々。すると突然銃声が鳴り響き、何者かに狙われる。武器を取り、逃げまどいながら、やがて彼らは気がつく。ネット上にはびこる噂、「人間狩り計画」―セレブが娯楽目的で一般市民を狩る“マナーゲート“が実在することを。

以下,ネタバレ.

この映画の特徴は3点.

1つはデスゲーム系のお約束を破っていること.

この種の映画の愛好者であればあるほど,予測を外される.
「あれ?」「なんで?」と思わせる展開は上手い(特に前半).
どこかで観たなぁこの構成...そうそう『キャビン』だ.

キャビン スペシャル・プライス [Blu-ray]

もう1つは昨今のアメリカ(だけとは言えないけど)の状況,いわゆる分断社会が露骨にテーマになっていること.

社会に不満を抱える「プア・ホワイト」「動物虐待者」「陰謀論者」「差別主義者」がブチ殺されていく.

シナリオ的に面白かったのが,元々ジョークだった「金持ちが人狩りをしている場所がある」という都市伝説(ウソ)がマコトになってしまったこと.

そして,殺す側(金持ち側)が環境問題や人権問題,健康にやたら関心があるのが笑える.
思想が異なれば,相手に人権はなく,駆除対象らしい.
人体破壊などの過激描写というよりも,こうしたプロットのために上映禁止になったんやろな.

後は...実は”みんな大好き”ナーメテータームービーだったこと!

おすすめナーメテーター映画10選 無敵のコマンドー?俺はただのコックだ。

もう,めちゃめちゃ強い主人公のクリスタル(ベティ・ギルピン)の表情が,やけにシュワルツェネッガーに似ていると思ったのはKazchariだけだろうか?
「ワタシはアフガン.あなたは?」「...州兵だ」のシーンが最高.

最後は女同士のキャットファイト(これもまぁ,フェミ...).
バトル中に「ちょっと休憩」というセリフはシリアス映画では初めて聞いた.

言うまでもなく,クリスタルだけが最後に生き残ったのは,何事に対しても冷静でいたためだろう.
誰の挑発に乗らず,状況を的確に判断し,自分で自分の道を切り開いていく.
ひたすらカッコよい.

そやけど,よくもこれだけの内容を90分に詰め込んだなぁ.

さきほどの”ナーメテーター”のリンク先で紹介されていない映画では『サプライズ』も面白い.

サプライズ [Blu-ray]

つーことで,邦題は同じだが中身はまるで異なる『ザ・ハント』.両方ともオススメです.

『THE BATMAN』を観てきた~雨と夜と

2022/3/19 Sat

名探偵バットマン.

マーベルの「スパイダーマン」シリーズ同様,様々な俳優が主役を演じ,もはやパラレルワールド(今風だとマルチバース)だらけの「バットマン」

その最新作である『THE BATMAN』を観てきた.

むかーしのアニメ版やら,ジム・キャリーやらシュワルツネッガーやらジャック・ニコルソンの顔芸シリーズはとりあえず置いておく.

大人向けというか哲学的に「正義とは何か」をテーマにした最初の作品は,やはりクリストファー・ノーランの『バットマン ビギンズ』だろう.

バットマン ビギンズ (字幕版)

「誰も観たことがない映画を作る」を信条としている監督だが,『ビギンズ』の頃はまだおとなしかった.
そして,次に登場したのが『ダークナイト』という空前絶後の大傑作.

ダークナイト (字幕版)

劇場で観た.いやいや,もう呼吸するのがしんどいほどの緊迫場面が続く.
ヒーローには悪が必要.
バットマンにその存在矛盾を突きつける映画だった.
良くも悪くも,その後のヒーロー物,少なくともDCコミック原作の映画はこれを超えるかどうかが一つの指標となった.

その『ダークナイト』の続編『ライジング』は残念ながらイマイチ(特に核兵器の扱いがまたかよ的)だった.

ダークナイト ライジング (字幕版)

ここで一旦,ノーラン+クリスチャン・ベール主演のバットマン「ダークナイト」シリーズは終了した.

そして,その後は『スーパーマンvsバットマン』という,まるで『ウルトラマンvs仮面ライダー』のような無茶な対決作品が作られる.

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 アルティメット・エディション アップグレード版 (4K ULTRA HD&ブルーレイセット)(2枚組)[4K ULTRA HD + Blu-ray]

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ちょっとガタイがよいだけの普通の人間と,神様みたいな宇宙人を戦わせてどうする?(中身はちょっと違ったけど).

問題はこの映画が「スーパーマン」の『マン・オブ・スティール』の続編となっている点.ややこしいわ.

結局(Kazchari的には)内容イマイチで「ワンダーウーマンお披露目!」の印象しか残っていない.

で,この世界線は『ジャスティス・リーグ』につながり,『アクアマン』という傑作が生まれるわけだが...それに別路線で『JOKER』も...おっと,この話はここまでだ.

つーことで,今回の『THE BATMAN』である.

※ 以下,ネタバレ.

全くノーマークだった.
恥ずかしい話だが,ネット上での高評価を知り劇場鑑賞した次第.

もちろん事前情報なし.
鑑賞後の現在も各種レビューは見ていない.
ゆえに勘違い,誤解釈もあると思われるがご容赦(誰に?).

結局,どの世界線とも無関係の独立した映画だった.
完全新作.

既に両親は殺されており,ブルース・ウェインは謎めいた隠遁生活を送っている.
しかあし,その正体はハイテクスーツと中二病的ガジェットに身を包み,日々(主に夜間)ゴッサムシティの平和を守る...というか,悪ガキ共を懲らしめる正義マンなのだった.

それにしても警察との関係性が不思議.
普通に一緒に捜査しているけど,協力はしてない.
証拠品を持ち出したり破壊したりとやりたい放題.
モーガン警部,甘すぎませんか?
彼の正体を知っていた? そんな場面はなかったけどな.

バットマンと言えば,別世界のクモ男と違ってひたすら陰キャ.
ふたりとも似たような悲劇を体験しているけどこの違いは何?

バットマンは革マスクをかぶる際,目の回りも黒くメイクするのだが,マスクオフ後もそれがそのまま残っているかのような常に疲れた表情.
能力者や強化人間ではないので,当然ながら体中キズだらけ.
そして,これまでになく無口.

ほぼ全編が夜,もしくは雨のシーンであることも相まって,画面がずっと淀んでます.

基本構成はハードボイルドな探偵小説.
正直,バットマンを主役にする必要はなかったかも.

ハデなアクションシーンはほとんどない.
ワイヤーやら小型ボーガンのようなガジェットは使うが,基本は肉弾戦である.
ただし,なんちゃって“ガンカタ”アクションあり(銃なし).

そして殺さない.
つーか,バットスーツの防弾性がとんでもなく高い.
ショットガンの近接射撃でも平気なのだ.
犯罪者たちもなぜか顔を狙わない.
革マスク一枚なのに,と終始疑問.

バットマンと言えば,上空からのマントを広げてのシルエット落下.
今回はなんとフライングスーツを着用し,警察署から逃走.
着地に失敗するが無傷!
大事なのはリアリティだよ!(露伴談)

探偵小説ゆえの黒幕探しは2本立て.
どちらも「えっ?」という犯人ではあるが,意外性はない.
つまり推理モノとしては面白くない.

警官汚職物によくあるパターンで,あまりに単純過ぎる.
検事長が自分の生命を犠牲にしてまでも,口にしなかった相手ってそれ?
「途中で“シロ”誘導してたやん!」と,つっこんだわ.

もう一人の犯人がナゾナゾ男の「リドラー」
バットマンではJOKER同様,おなじみのヴィラン?
その昔,ジム・キャリーが演ってたキャラやな.衣装と笑い方を覚えている(『マスク』と区別がつかない).

ヒロイン=キャットウーマンが出てくるけど,何かキャラの掘り下げが浅いな.
なぜこんなに格闘戦が強い?
前半で気になったのが,市長の殺害現場からアパートまでバットマンはあのマント姿でバイクに乗っていたのだろうか.目立つで.

と,まぁイマイチな点ばかりを列挙しているが,撮影は素晴らしかったです.
考え抜かれたフレームワーク.
写真を趣味にしている身としては,大いに参考になった.

肝心なのはここから.
この手の映画を見たまま述べてはいかん.
内に秘めたテーマを考察せねば.

1)「正義には悪が必要」論

『ダーク・ナイト』から続くテーマ.
リドラーがなんとなく語ってたけど,今回はそれがメインではない.

2)「復讐は何も生まない」論

勧善懲悪で終わらせない,またザコ敵であろうとも殺さないヒーロー描写が最近増えてきた.
ただ,その究極の描写をついこないだ『ノー・ウェイ・ホーム』でやっちまったしなぁ...しかも,あんな形で.

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を観た~そう来たか!

3)「親の罪は子が背負うべきか」論

日本だと,逆の「(犯罪者は)親の育て方が悪かった」説が幅を効かせている.
欧米の価値観では親と子は別人格なので,加害者(特に成人の場合)の親はあまり責められないと聞くけど,実際はどうなのだろう?

では,この映画で示された子の責任は?
父のトーマス・ウェインは家族の名誉を守るため,意図的ではないが”殺人”を依頼してしまった.
事情を知る(父親代わりの)執事は仕方がなかったと言う.
それを聞いても,ブルースは,やはり父の行いを許せない.
その償いがクライマックスの救助シーンにつながっていく.
自分の“これからの”行為によって,父の罪が消えるわけではないが,“これからの”人々は救える,いや救わなければならない.
そのために,今日もオレはこの街,ゴッサムシティを守る!的な.

4)「無敵の人たちの犯罪」論

リドラーのキャラ設定が正にそう.
バットマンをひたすら妬む.
そしてネットで焚き付けられた人々が,混乱に乗じて殺戮を開始する.

新コロ禍の日本でも,この「無敵の人」(たいてい中高年男性)による凶悪犯罪が複数発生した.
今後,この理不尽な犯罪は増えていくと思われる.

バットマン映画はどれも,このテーマを内包しているように思う.
それは「バットマン(ヒーロー)が何をしようが,欲望の街ゴッサムシティは変わらない」と.

ただし,今回の映画では「リニューアル」という言葉が何度も出てきた.
小手先の政策や改革ではなく,もっと根本的な変化が必要と訴えているのか,それは徐々に進行中のホワイト革命のことなのだろうか?

確かにわかりやすい“悪人”は自然と淘汰されるかもしれない.
でも...その代わりに失うものは何?

つーことで『THE BATMAN』.
全然スカッとはしませんが,とりあえず秀逸なカメラワークを堪能したい人にはオススメです.

『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』がとうとう始まった!

2022/3/10 Thu

今回も安定の異例づくし.

https://www.tv-asahi.co.jp/donbro/より

みんな大好きスーパー戦隊シリーズ第46作目暴太郎戦隊ドンブラザーズが始まった.
しかしまぁ,毎年毎年あれやこれやと趣向を凝らしてくるもんだ.
財団Bの企画室,楽しいやろうなぁ...(いや,たぶんすごいプレッシャー

それはともかく,今回の『ドンブリーズ』...ではなくて『ドンフレグランス』...ではなくて『ドンブラザーズ』,早くもカオス.

まず,第一話で主役側の5人が揃わない.
登場はレッド(モモタロウ),イエロー(オニ),ピンク(キジ)の3人のみ.
残り2人は人間体すらない.

モノローグありのイエロー(オニ)が主役っぽい展開.
しかもJK漫画家(盗作疑惑)で,彼氏ありで,性格に難あり.
そしてまさかの強制変身で,男に足蹴にされる.なんじゃそりゃ.

世界観の説明を全くしない.
メガネをかけると真実が見える,名画『ゼイリブ』のオマージュか?
まさか子供番組に社会風刺ネタを取り込んでくるとは思えないが...オレたちの”俊樹”ならやりかねん.

ゼイリブ 4Kレストア版 ULTRA HD [Blu-ray]

敵?もしくはライバルの脳人(ノート)の変身体がライダー...というよりウルトラマン.
こちらも一応「鬼狩り」をしているので,主人公たちと敵は共通?
『ルパパト』のような構成?

一方,その鬼たちは過去戦隊オマージュ.
今回は「騎士竜鬼」.言うまでもなくリュウソウジャーのデザイン要素が組み込まれている.
脳人が倒すと消滅.
ドンブラが倒すとギア化 ⇒ 黒カイトが集めている?

さて肝心のレッドも怪しいっつーかヤバイ.
神輿+踊り子は毎回登場?
ゴーカイチェンジ...ではなくアバターチェンジして白ゼンカイザーになる.
そこは「リュウソウジャー」とちゃうんや.
とりあえずレジェンド路線継続か.

ピンク...はよくわからんが,さすがにあのプロポーションで戦闘には無理がある.
CGとバストアップの繰り返しでごまかしている感.
そのうちしれっと人間体型に戻すのでは?
次回登場のブラック(SD犬)はどうする?

ロボの戦闘空間が『電光超人グリッドマン(特撮版)』風.
脳人の世界?

レッドの鳥モチーフバイクが「せっちゃん」っぽい.
ジュランは声なし?

そして怪しさ満点のカイト.
白ゼンカイザーはギア化してるし,なぜ黒?

つーことで,超ハイテンポで謎バラマキ過ぎの第一話でした.

ちなみにうちのアホ息子(9歳)の感想は「ワケわからん」.

春からJKの娘,アラフィフのヨメさんも「ワケわからん」.

そしてKazchariは...「商業的に大丈夫だろうか?」

おひろめ配信時に,確か最年長で元銀行マンのピンク俳優さんが「僕たちのせいで戦隊の歴史にピリオドが打たれるかも...」と言っていたのが気になる.
あれ,冗談ではなかったりして.

とりあえず次回も楽しみ.

公式Youtubeで配信中.便利な時代だ.

https://www.youtube.com/watch?v=OPUeGyqI330