2025/7/20 Sun
TはチタンのT

曇り.温度:25 ℃,湿度:82%,体感温度:24 ℃,風速:11.6 km/時,風向:SSW
名古屋からBROMPTON,しかもT-Lineを持って友人のO田さんが来道.
O田さんとは不思議なご縁がある.
きっかけはKazchariが某オクにサドルを出品したのが始まりだった.
現在の匿名配送と異なり,落札後は互いに住所や電話番号を開示してのやり取り.今では考えられない平和な時代だ.
で,その連絡をきっかけに,ほぼ毎年来られている北海道旅行の際には,Kazchariと近辺のライドを楽しむ仲となった.
逆にKazchariが名古屋に行くことはなかったが,我が『BROMPTON Paris Edition』の購入時には,その引き取りをお願いした.感謝しかない.
まぁ,この時のショップ訪問でBROに試乗したのが運の尽き.
ご自分でもT-Lineを購入されることになるのだが...BROの感染力,恐るべし!
で,今年もKazchariが休みとなる週末に合わせて,美瑛ー旭川方面に来られたものの,一緒にライドを予定していた19日(土)は見事に大雨.
仕方なくクルマにて美瑛の丘巡りとなった.
チャリダーのルイーダ酒場こと『Yamaichi』さんに寄ったりと,これはこれで悪くないのだがやはり物足りない.
明けて20日(日).
天気予報が好転し,午後からは晴れる公算大.
9時過ぎに滞在されているホテルに迎えに行き,ライドを楽しむことになった.
ハスラーの後部座席にBROを2台積む.
もちろん余裕.折りたたまれたBROの占有面積の小ささは異常.
これ縦積みなら4台は余裕だろう.
で,東川の「湧水公園」までワープ.
デポ地とする.
本日の行き先として「旭岳」をオススメするも丁寧にお断りされた.
そらそうだ.
BROでのヒルクラを好むのは一部の変〇だけである.
騙して連れて行くと,その後の関係に支障をきたしそうなので(いわゆるゆるポタ詐欺),ほぼ平坦の天人峡へ向かうことにした.
BROをセットアップ&トイレして,さぁ出発である.

午前中の雨で路面は濡れている.
しかあし,BROには優秀なフェンダーが付いている!
ロードみたいにケツや足先がびちゃびちゃにならないぜ!...と思っていた時期がKazchariにもありました.
ライダー自身は大丈夫でも,後を走る人へのシャワーは割とスゴかったりする.
こういうのは経験して初めてわかるな.
で,最初に向かうは忠別ダム.
ターコイズ色の橋を越えたら,さぁ,ヒルクラだ.アタックだ.踏むぜ!
...タイムはアレだが,見た目と違ってやっぱりBROは登る.

どんより曇ってイマイチな景色.
ここまでは以前,O田さんも来られている.
今日はここからさらに山奥へ.
キケンが危ないエリアである.

この看板があるのは...そういうことである.
未だに見たことないけど.
クルマの通行もほとんどないため,O田さんの提案で互いのBROを交換することにした.
BROのスゴイところはまずここ.
どれだけ身長・体格差があっても,サドル高の調整だけで老若男女誰もがフィットする.
で,BROの中でもセレブ御用達スーパーマシン,T-Lineに乗せてもらう.
Kazchariは以前,旭川,いや”北海道BROマイスター”ことO西さんの「T」にも乗ったことはある.
この時は店の前を少しだけ,それにO西さん仕様ということで”バッグ類てんこ盛り”だったため「T」の性能,特に軽さを体験することが難しかった.
しかし今日は最小限の荷物,かつ道も1~2%の緩斜面.
「T」の性能,それに「P」との違いを実感するのに最適な状況である.
早速またがる.
もう漕ぎ出しからして軽い.
何より違いを感じたのが意外にもハンドル幅.
同じMハンドルだが,こちらの「T」に付いている方がやや広めでしっくりくる.クロスバイク同等のポジション.
これなら先日の200kmブルベで悩まされた肩甲骨周囲の痛みは緩和されるかも.
ただしO田さんの「T」は残念ながら旅仕様ということでフラぺ.
KazchariはSPDシューズだったため滑って仕方がなかった.そこだけが残念.
一方,O田さんに言わせるとクロモリフレームの「P」の方が,剛性感があって乗り心地が良いとのこと.
まぁ,要するにBROMPTONはどれも優秀,ということでしょう.

天人峡へ続く長いトンネルの前で再びバイクチェンジ.
ライトを点灯させてさらに進む.
トンネルを抜けると,かの層雲峡的な柱状節理が見えて来た.
この時期(真夏)より,秋や厳冬期の方が映えるねぇ.

もう一つ,短めのトンネルを越えるとゴールの足湯が待っている.

シューズとソックスを脱いで足を湯につけ,しばしまったり...と言いたいところだが,おっさん2人の匂いにつられてか,アブやらブヨやらがひっきりなしに飛んでくる.
あかんあかん.退散.
あいつらは服の上からでも噛んでくる.
さて,このまま帰るのももったいないので,車両通行止めギリギリまでBROを押して上がってみる.

かつては向こうの土手に温泉ホテルが建っていた.
台風による通行止め=客の孤立事件をきっかけに,このエリアは一気に寂れていった.
ホテル廃業後も建物は放置されて荒れ放題.心霊スポットと化していた.
昨年,ようやく行政が動いて解体.
公園や駐車場を整備し,この辺りを「羽衣の滝」見学の拠点にするつもりとか.
現在でも,車両は通れないが人は左の橋を渡り,徒歩で600m先の滝まで行けるらしい.

往路を戻る.
ここは基本的に追い風.
緩斜面を豪快にダウンヒル.
BROでもAve.30km/hを軽くオーバー.
小径車ゆえに不安定...と考える人もいるかもしれんが,そんなことはない.
抜群の直進安定性である.
ボトルの水が心もとなくなってきたので,いつもの水汲み場である「大雪旭岳源水公園」へ.

お次は「親水広場」.
湖面に下りる謎のスロープ.
やたら立派.
車椅子用なのだろうか? 需要があるとは思えない.
水辺に降りたところで,砂の上を走らせることは不可能やし.

4月中旬頃には渇水により湖底の一部が露出する.
その異世界感あふれる風景の中をファットで走ると楽しい.
元の道に戻る.
しばらく走ると”みんな大好き”チョボチナイゲートが見える.

もちろんゲートは閉じられたまま.
地下水の流動が落ち着くのが10月頃.ゆえに毎年のオープンもその時期なのだが,そろそろ他のシーズンも走りたいものである.
狭小グネグネ激坂のこちら側からはともかく,「21世紀の森」側からなら凌雲橋まで問題なく行けそうな気もするのだが...
ここでもアブの大群に襲われそそくさと撤退.

往路と異なり晴れ間が出て来た.
もう一度ダム上へ向かう.

先ほどよりは青空がくっきり.
せっかくなので,スタンドを使わずあえて”おすわり”スタイルで並べる.
BROの正式な停め方だが,うん,確かに面倒だ.

O田さんが湖面を覗く.
ダムの放流が始まっているそうな.

おお,確かにスゴイ迫力だ.
ここには何度も来ているが初めて見る.
下流の方に釣り人が立っていてびっくり.

最後に「忠別湖」看板の前にて記念撮影.
やはり,こうしたゆるポタがBROには似合う(そうか).
ダウンヒル後,デポ地に戻る.
そそくさとたたんでハスラーに積み込む.ホンマEz.

IKEAのDIMPAがあれば汚れても安心.いわゆるシンデレラフィット.
IKEA(イケア) DIMPA 90187753 収納バッグ, 透明

O田さん,さすがにこれ1枚で飛行機輪行というわけにはいかず,専用の段ボールケースに収納して運んできたそうな.
さて,時刻は14時.
さすがに腹が減った.
だが,近くのカフェはことごとくランチタイム終了.
一旦Kazchari家まで戻り,シャワーを浴びて出直すことにした.
O田さん,特に北海道グルメには興味がないそうで,冗談で「『かつや』でどうですか?」と提案したら「いいですね」と即答.

やはりコスパ最高.
一応たんばく質だが,同時に塩分・脂分もこってりだ.
「でも,こういうのが食べられなくなったら,老いたな,という気がしますね~」と二人して同意.O田さんとKazchariは健康が気になる同年代なのだ.
つーことで,バスで札幌まで向かうというO田さんを駅まで送る.
また,来年お会いしましょう.
にしても,やはり「T」の走りはインパクトがあった.
とは言え,欲しいかと問われれば微妙.
走りを求めるなら軽量&20インチ,それにドロハンにSHIMANOコンポがいい.
とか,やっぱ...
やな.
おや? 今のうちのBROと値段があまり変わらん.
ダメです.もう(チャリを)増やしません宣言.