好きな場所で好きなことをしながら...

2022/12/13 Tue

(今は)しません.

先日ニュースで,とあるデイサービス施設が取り上げられていた.

年間“1億”稼ぐ人も!? 麻雀やパチンコができる介護施設 その名も「ラスベガス」“従来型”施設のクレームを解決したら見たことのないデイサービスに

この施設以外でも,こうした”カジノ型イメージ”の介護施設が増えてきているそうな.

以前は,こうしたやり方には行政やら有識者からクレーム(「けしからん」とか)が入ったようだが,許容されつつあるのかな.

確かに,周りがいくら勧めても高齢者向けの介護サービスを拒否する方は多い.

なぜ利用したくないのか?

つまらないから,もしくは恥ずかしいから.

こうしたサービスは本人だけでなく,家族のためでもあるのだが...
結果,老々介護,閉じこもり介護となり共倒れの確率が上がってしまう.

こんな言葉がある.

「(高齢者に)「元気を出せ」と言うのは素人.「元気にする」のがプロ」

他人を言葉で動かすことは難しい.

本文中にもあるが,デイサービスと言えば(ゆるい)体操,童謡(もしくは演歌)のカラオケ,ペットボトルボーリング,輪投げ,折り紙,塗り絵...がんばっているところで風船バレー.

今の時代,これで喜ぶ利用者は既にまれ.

賞罰,喜怒哀楽,達成感,敗北感などの感情を賦活.
そのためのギャンブルである.
種目は麻雀,花札,パチンコ,スロット,ルーレットあたりか.

もちろん(表向き)日本では賭博禁止.
ゆえに,体操参加などで稼いだ施設内通貨を利用する.

この発想は記事の施設が初ではない.
Kazchariが知る限り夢のみずうみ村が元祖ではないか.

NHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』で紹介されたこともある.
その最大の特徴は,今日行う活動を利用者自らが選ぶこと.
そして,この「夢のみずうみ村」もギャンブル要素を取り入れている.

また,この施設はフランチャイズ方式をとっていて,全国に同システムの施設がある.

数年前,沖縄に家族旅行した際にらいおんハートリハビリデイサービス平安郷に“宿泊”したことがある.
そう,ここは1階はデイ,2階は宿泊サービスを行っているのだが,同じ階に一般旅行者も泊まれるのだ...いや,もはや“泊まれた”なのか?
今,サイトを見ると一般宿泊施設としての記載はないな.

いずれにせよ,色々と面白い宿で,夜中に利用者(つまりはステイしている高齢者)の「看護師さ~ん」と言った叫び声が聞こえるのだ(もちろんわかってて泊まっているので無問題).

ギャンブルの話に戻す.

現在行われているのはアナログ系ゲームが主流のようだが,世代が進むと,これからはスマホもしくはPCゲームだろう.
スタンドアロン,もしくはネット対戦にせよ,これらのニーズは爆上がりなのは間違いない.

そやね.
障害の有無に関係なく,不自由になった生身のカラダではなく,ゲームでは仮想空間で華麗に飛び回ることが出来る.
視覚と手に巧緻性がついてこれるか...とりあえず気にしない.

VRバイザーつけたら『アバター』やな(旬の話題).

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もちろん,Kazchariは若いうち,元気なうちは身体感覚を重視すべき派.

やがて歩けなくなったら...仮想空間を楽しもうか.

他にも,家に溜め込んだマニアックなコレクションを展示してくれるとか,鉄専門とか,アニメ専門とかより趣味にふったサービスが求められよう.
何しろ,世の中ヲタクだらけである.

最初にあげた記事.
社長の感想が面白い.

「本当はみなさん,別に来たくはないはず」

まっ,そうやろな.
歳を重ねると社会にも,そして自分にも興味を失いがち.

好奇心を保つことは難しい.

80歳越えても,楽しめるモノ,情熱を持てるモノ...Kazchariは持てるか?

あとあれやね.
最後は自宅で逝きたいね.

自宅で「老衰」を迎えられる人が増えた…財政破綻の夕張市で予想外に起きた「医療の敗北」を報告する

財政破綻により,市立の総合病院が消滅した夕張市.
にもかかわらず死亡率が下がり,自宅死,つまり「老衰」の割合が増えたという.

病院がないので自宅療養せざるを得ない.
そして,いよいよという時も,搬送される病院はない.

結果,”自然に”死ねる.

本人が延命治療はなしで,と望んでいても,いざと言う時に救急車を呼んでしまうのが家族.
そして意識不明のまま,チューブつながれて長々と生かされる.

それだけは勘弁.

日本の医療の不都合な真実 コロナ禍で見えた「世界最高レベルの医療」の裏側 (幻冬舎新書)