Audax Japan RM812 Okhotsk 1300km Hokkaido(その2:幌延~紋別)

2022/8/22 Mon

戦いとは,常に二手三手先を読んで行うものだ.

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iPhoneのアラームが鳴る前,午前3時半起床.
エアコンは偉大だ.ぐっすり眠れた.

布団の中で軽く膝を曲げてみる.
左右腸脛靭帯と大腿四頭筋にわずかな痛み.

大丈夫だ.

フレッシュとまでは言わないが,ほぼリカバリできている.

カラダを起こし,就寝前にも塗布したボルタレンを再度使う.

【第2類医薬品】ボルタレンEXゲル 50g

さらに膝痛の予防措置として,初テーピングも実施.
一応リハビリ専門職の端くれとしての知識をフル活用.

腸脛靭帯のためのテーピング

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ピップ プロ・フィッツ キネシオロジーテープ しっかり粘着 テーピング 足・ひざ・ふくらはぎ用 50mm×4.5m ベージュ スポーツ

朝5時.
同じホテルに泊まっていたAさん,Bさんも玄関にでて来られた.

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軽く挨拶をかわし先に出発する.
さすが早朝の道北である.少しヒヤッとする.
ウインドブレーカーを着用.

町を出るといきなりの坂.
早々に汗だくとなり,ウインドブレーカを脱ぎ,長袖ジャージとレーパンに戻る.

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乾燥機がなかった宿だが,バスタオル吸水+部屋干しで,特に問題なく乾いている.さすがサイクルウェアだ.

ただ...今回のブルベでは,昨年購入した長袖の「Audax Japan BRM100周年記念ジャージ」を着用しているのだが,Kazchari的にはあまり着心地が良くない印象.素材の好みなのだろうか? 半袖の方が良かったかな?

牧草地帯を走り,豊富温泉へ向かう.
ここもGWに通ったなぁ.

おっさんのGW~宗谷丘陵,白い道ライド(その3)

その時も思ったが,インバウンド向け(?)な,オシャレなゲストハウスがたくさんある.幌延もこちらの方向を目指すのだろうか?

もちろんゆっくりと温泉に使っている間はない...っつーかまだ開業していない.

そして国道40号をしばらく走った後,道道へ左折.
次の通過チェックを目指す.

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6:47【361.6Km:通過チェック3 抜海駅】

これは見つけるのが難しいポイント.
思わず通り過ぎてしまいそうな場所にある.
それに駅名の看板がなければ,駅には見えない地味な外観.

まぁ,せっかく来たからと駅舎内の見学でもするか...と思った瞬間,膝裏に激痛!

そう,ヤツらだ.ヤツらが来たんだ! アブだ!
ヤツらの姿をついに肉眼で確認.

先月の地獄ライドでヤツらの恐ろしさは十分理解していたはずなのに,すっかり油断していた.
全く懲りてない...

ファットなオソウシ温泉,地獄のデスライド!

対策としてハッカ油を用意していたのが,朝の準備のゴタゴタですっかり塗布を忘れていた.アホなのか?

天然 ハッカ油 スプレー 30ml 日本製 食品添加物 ペパーミント オイル

今更だが,慌てて噴射.
それにしてもサドルバッグに付けた「おにやんま」よ,ちったぁ働けよ!

おにやんま 動物模型 虫避け

キャンパーやサイクリストに最近ブームのこの商品.
専門家は効果に疑問,ユーザーは役に立ったと,正に世論が二分中(大げさな).
まぁ,今回噛まれたのは1匹だけで済んだのはこいつのせいと,楽天的に考えることにしよう.
ちなみに,この「おにやんま」,この旅の間に道の駅のおばちゃんスタッフを3回ほど驚かせることになる.

つーことで,ヤベー駅の周辺からあわてて退散.
朝食用に買って残していたバナナで補給.

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バナナは補給食のホームラン王です.

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延々と続いた内陸ライドからついに開放!
日本海に出る.
いわゆるオロロンライン(の終わりかけ)だ.

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気になるのが風向きだが...おお,ほぼ無風!

下ハン,TTバーを駆使し爆走!
長距離ブルベでは追風,無風や下り坂はボーナスタイムなのだ.

この時,反対車線から荷物満載のチャリダー(クロスバイクっぽい)が.
手を上げて挨拶するが,そのチャリダー,ヘルメットこそかぶってはいるものの,なぜかグリーンのワンピース(スカート)姿の女子.
ものスゲー違和感だったが,あれは白昼夢だったのだろうか?

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7:32【378.9Km:通過チェック4 稚内恵山泊漁港公園】

いわゆる「ノシャップ岬」だ.
ここもチャリで来るのは初めてやね.

さて,せっかくのノシャップ.
海鮮食堂が多数並ぶ.

そんな中,以前より気になっていたのが,各種サイトでよく見かける「漁師の店」
確か早朝からやっていたはず...と思い,Google先生に聞くと8時開店だった.
なんというグッドタイミング.
この機会を逃すわけにはいかん,と店の前で並びを入れる.

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すると,店内からご主人登場.

「ウニ丼かい? 今朝は不漁で採れなかったので,他のでもいいかい?」

それは仕方がない.

しばらく待っていると,名古屋ナンバーのオートバイが一台やってきた.
待ち時間,色々話す.今回初北海道だそうな.

Kazchari「オレが初めてオートバイで北海道来たのは1988年やったなぁ.あの頃はまだ三国峠が未舗装で...」

名古屋ライダー「あっ,それ僕の生まれた年です」

そ,そうか...

8時になり開店.
商店側で注文し,隣の食堂で食べるスタイル(よくわからん).
結局¥1,500の海鮮丼を注文.

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先程のライダーと同席しバイク談義.
すると,注文した海鮮丼がやってきた.

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いやいやいや,待ったかいがありました.
「ホンマにこの値段でええの?」というほどのボリューム.
そして...おわかりになるだろうか? オレンジ色のあいつも,ちゃんとのっていることが...
そう,一番客だったせいか,ウニを付けてくれたようだ.
ありがたや.
もちろん,最高に美味.

昨日の「霧立亭」のとろろそばに続き,Kazchariにしてはめずらしくグルメ・ブルベしている.
満足,満足.

食事後,スマホのメールを確認すると,AJ-Hokkaidoのスタッフから「スタート時のレシートの時刻がピンボケで見えないので再撮影,再送してください」との連絡.
わかりました.慌ててたしなぁ.

名古屋ライダーさんと別れる.
その際,互いに「良い旅を」と伝えあう.
そう,やはりこの「1300」って,ブルベ(競技)ではなく,旅だよなぁ...

鹿だらけの市街を抜け,宗谷岬を目指す.

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北防波堤ドーム公園.
その昔は,膨大な数のライダーが野宿していたものだが禁止になったのだろうか? 誰もいない.

稚内の中心街を脱出.
海岸沿いの国道238号を走る.最初は向かい風だったが,やがて追い風に.ヒャッハー!

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で,GW以来の宗谷岬着.
モニュメント前で撮影.

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お盆も終わり,さらには平日である.
観光客も非常に少ない.

さぁ,これから南下!と意気込むが,念のためにと出走ガイドを確認.
すると,宗谷岬の通過チェック用写真はこいつではく,時刻掲示板付きのお土産屋だった.
あぶねーあぶねー.撮り逃がすところであった.

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9:48【414.4Km:通過チェック4 宗谷岬】

さて,ここからオホーツク海沿岸ライドスタート!
この先エサヌカまで,チャリで走るのは初めてだ.
本日の宿泊地は紋別である.さぁ,何時に着くか?

懸念していた風は...向かい風.ただし微風.
坂を除き,アベレージ20km/hを切ることなく続く.

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天候も良く,暑いくらい.
実に走りやすい.
ボディコンディション,つまり頸,ケツ,膝全て問題なし.
何もかもうまく行き過ぎている.

贅沢を言うなら...あまりにも風景が単調でヒマだ...

念のため,眠気覚まし用の「MP3プレーヤー+骨伝導イヤホン」も持参しているが,なんとなく音楽を聴く気にはならない.
刻の過ぎゆくままに...半トランス状態でひたすらペダルを回していた気がする.

それでも腹は減る.
浜鬼志別のセイコマで小休止.
シュークリーム的なモノで補給する.

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さらに南下.
やがて...例の道が現れる.

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いわゆる「エサヌカ線」である.
感動的な風景ではあるが,「1300」の途中で走りたい道ではない.
ここが目的やったらええんやけどな.
それに...向かい風地獄.

お昼すぎになったので,浜頓別のセイコマで昼食.
これまた懸念していた胃腸の調子だが,全く問題なし.
いや,それどころか腹が減って困るぐらい.
「に,肉をよこせー!」ってなもんだ.
水分も十分取れており,ここまで尿の色も正常.
「トカプチ400」で苦労した,排尿時の痛みもない.ただし...(伏線)

現在13:00.
紋別までまだ100kmほどある.
長いなぁ...

嘆いても仕方がない.
進むしかない.

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道の駅「マリーンアイランド岡島」着.
ここのソフトクリーム,美味かったな.

この後も3か所ほどセイコマや自販機に寄り,水やジェルの補給.
体力的にはともかく,精神的にヤられる長ーい長ーいオホーツク沿岸道路.

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やがて日が落ちてライトオン.

交通量が増え,前方にこれまでとは明らかに異なる都市の明かりが見えてきた.
そう,紋別市にようやくたどり着いたのだ.
稚内以来の「山岡家」「ホーマック」などの看板が懐かしい.

やたらに坂の多い市内を登ったり下ったりしていると,ついに本日の宿泊地紋別セントラルホテルが見えてきた.
ホテルの位置確認後,夕食ポイントを探す.
着替えがないので,チェックイン前に食べなければならない.
コンビニ食はさすがに避けたい.
すると,ホテルのすぐそばに海鮮物食堂を発見.
即決定.

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「貝柱とホタテのバター炒め定食」をオーダー.

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味は悪くないが,量が少なすぎるぅぅぅ.
ブルベライダーはカロリー命(意味不明).
結局,ホテル正面にあるセイコマでさらに買い出しすることになった.

結局ホテルには20時頃チェックイン.
この時間に着ければ上出来.

北海道ブルベ民御用達のこのホテル.
当然,室内にチャリ持ち込み可だし,タイヤを拭くためのタオルまで貸してくれる.

エレベーターも十分広く,チャリを乗せるのに支障なし.
パーフェクトに素晴らしい.

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宿到着後,最初にやるべきは洗濯である.

このホテルの洗濯機は大浴場の脱衣室にある.
つまり入浴している間に洗えるわけだ.

それに...なんとサウナまである! なんというご褒美!
正に神の御業! kazchari,何かいいことしたっけ?

もちろん,浴槽内では大腿四頭筋を中心に全身のストレッチ&マッサージ.

外気浴はさすがにできないものの,きっちり3セットで「ととのえる」

蘇りました.HP満タンです.
昨日から600kmを走った疲労感は全くない.

先人たちのブログを読むと,この時間に宿に着くのは難しいという.
天候に恵まれているせいもあるが,ブルベを快適にするもしないも脚力次第.
現状,そこそこのアベレージで走れているのは,これまでのトレーニングの成果やなぁ.

今日もまた6時間は眠れそう.

予想外にサ活もでき,洗濯モノを干して一息.
大満足の一日の最後に,明日のコースと天気予報をチェック.

「えーと,23日の釧路方面の天気は...ぼ,暴風雨!確率70%だとぉ!?」(tenki.jpより)

天国から一気に地獄へ.
絶望の夜が更けていく...

ここまでの走行距離:600km/1309km