『歴史秘話エヴァンゲリオンヒストリア』が酷すぎた件

2020/4/20 Mon

これは誰得の番組?

4/15に放送されたNHK『歴史秘話エヴァンゲリオンヒストリア』を録画で観た.

Kazcahri家では,娘が“歴女”ということもあり,『歴史秘話ヒストリア』を毎週視聴している.知られざる歴史の謎や最新資料による再解釈など,基本的に見所の多い番組である.

その『ヒストリア』が特番として,エヴァネタを放送.おお,こりゃ制作秘話やら『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の最新情報などが見られるかと思いきや…えー,文字通りBS4Kの番宣でした.新解釈どころか,劇場版の単なるあらすじ紹介(ということであればヱヴァンゲリヲオンヒストリアが正解では?).
その中身も,マニア向けでもなければ初心者向けでもない.前者からは掘り下げが足りず,後者にしてみれば重要なネタバレ連発.TV版と劇場版の違いにしても,説明は劇場大画面に合わせたデジタル映像技術の進化だけ…なんじゃそら.

中でも極めつけはストーリーが超難解な『』について.あらすじにすらなっていない.普段,岡田斗司夫のYouTubeチャンネルなどで,異常に濃い解説を聞いているせいか,あまりの薄味にがっくし.以前放送があった『プリキュアヒストリア』は割と面白かったので期待したのだが.

番宣だとしても,BS4Kが視聴できる家庭って,そんなに多いの? Kazchari家は昔から受信料もちゃんと払っている.にもかかわらずアーガイブや衛星放送は別料金ってどういうこった.アプリの「NHK+」も超使いにくいし…ブツブツ

さて,劇場版エヴァの解釈,特に『破』から『Q』の落差に関しては様々な説があるが,Kazchariがしっくりくるのはいわゆる「notありなしパラレルワールド」説である.それぞれのサブタイトルは以下の通り.

『序』YOU ARE (NOT) ALONE. 「君は1人だ(1人ではない)」
『破』YOU CAN (NOT) ADVANCE. 「君は進むことができる(できない)」
『Q』YOU CAN (NOT) REDO. 「君はやり直すことができる(できない)」

これらをnot⇒×⇒notで制作.よって上映されたのは「君は1人じゃないし,進むことができる.でもやり直せない」という物語.ひっくり返すと「君は1人だし,進めない.でもやり直せる」という話が存在していることになる.もしくは2×2×2で8通りの組み合わせなのか? もし『Q』がnotなしの「やり直せる」話ならここまで混乱を招かなかったのでは?

で,新コロのせいで残念ながら上映延期になった『シン・エヴァンゲリオン劇場版』のサブタイは「THRICE UPON A TIME」.どこにも(NOT)がつかない.「ONCE UPON A TIME」ではなくて「かつてあるところで3回」?
例によって謎が謎を呼んでいるが,NOTの有無に関わらず,これまでの映画(とTV版も)がついに総括されるということなのだろうか? 最新のヴィジュアルだと「さらば,全てのエヴァンゲリオン」なんてコピーもついてるしな.

いずれにせよ,「notありなしパラレルワールド」説が正しい場合,劇場版の映画は3×2-3ということで,作られなかった映画が3本もあることになる.それはそれで観てみたい.完結は30年後ぐらい?『Five Star Stories』かいな? こうしてエヴァの呪縛は続く.

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